SEO対策を実施する際、どのようにキーワードを選んで入れるのか、最適な方針に沿って課題へ向き合うことが重要です。ユーザーファーストの意識を念頭にキーワードを入れていけば、必然的に良質なコンテンツが作れるようになります。
しかし具体的なキーワードの入れ方がわからなければ、適切なSEO対策もできなくなるでしょう。キーワードを入れるべきでない場合もあるため、注意が必要です。
そこでこの記事では、SEOキーワードの入れ方を解説します。これからSEO対策をはじめる方や、キーワードの入れ方で困っている方に参考となる情報をまとめました。
SEOキーワードの重要性とその理由
SEOキーワードには、集客やコンバージョンのためのヒントが詰まっています。自社サイトのコンセプトと対象ユーザーの相性がよければ、キーワードの選び方次第で、想定以上の利益を生み出すことも可能です。そのほかにも、キーワードが重要性やその理由としては次のようなポイントが挙げられます。
- ユーザーニーズを理解する
- キーワードのミスマッチを防ぐ
- 一貫性を持った発信をする
- すぐに効果が出ない場合は、優先順位を決める
ここではSEOキーワードの重要性とその理由を解説します。いずれもSEOでは欠かせない要点のため、本格的な対策を実施する前にチェックしておきましょう。
ユーザーニーズを理解する
キーワード調査は、ユーザーニーズの理解に直結しています。ユーザーは特定の意図を持って検索エンジンを利用しており、知りたい知識や解決したい課題・悩みがあるためです。例えば「関東 料理教室 おすすめ」というキーワードで検索している場合「関東圏で通いやすい料理教室があれば知りたい」といったユーザーニーズが想定できるでしょう。
ほかにも「転職 育休」というキーワードで検索していれば、ユーザーニーズは次のとおりです。
- 出産や育児を控えている
- 転職も視野に入れている
- 育休をもらいやすい企業がないか知りたい
こうした複数の条件が絡むニーズも読み取れるため、対策キーワードは慎重に分析する必要があるといえるでしょう。
キーワードのミスマッチを防ぐ
提供する商品・サービスが高品質でも、適切なキーワード選びができていなければユーザーに価値提供ができなくなります。ミスマッチを引き起こさないという意味でも、キーワード選びは非常に重要です。
例えば「料理名」で検索するユーザーと「料理名+地名」で検索するユーザーでは、求めている情報が異なると考えられるでしょう。「料理名」だけで検索しているユーザーの場合は、その料理のレシピや料理の概要を知りたいという可能性があります。しかし「料理名+地名」で検索しているユーザーは、調べた料理が食べられるお店を探していると予想できるためです。
キーワードごとにユーザーのニーズは異なります。ニーズを正しく理解しておけば、自社で提供する商品・サービスへの訴求もスムーズになることを認識しておきましょう。
一貫性を持った発信をする
コンテンツ内で表現する内容には、一貫性を持たせるのが重要です。同じ記事の中で複数のテーマを扱ってしまうと、検索エンジンがコンテンツを正しく評価できなくなってしまいます。実際にGoogleではコンテンツを評価する基準のひとつに「専門性」を挙げており、以下のような解説を発表しています。
3.2 Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness (E-A-T)
For all other pages that have a beneficial purpose, the amount of expertise, authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T) is very important.
引用:General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)
要約すると「ページやサイトがもつ専門知識・信頼性・信頼性は非常に重要である」といった内容です。テーマを絞って解説することでコンテンツの専門性を高め、SEOでも評価されやすくなります。結果的にサイトの品質向上にもつながるため、コンテンツ制作の際には発信内容の一貫性を持てるようにキーワードを選びましょう。
すぐに効果が出ない場合は、優先順位を決める
キーワード選びに問題がない場合でも、すぐにSEO効果が望めないことも少なくありません。検索エンジン側で上位表示するまでに時間がかかっている可能性や、コンテンツの品質に問題がある可能性など、さまざまな状況が考えられます。通常コンテンツが検索結果に反映されるには、4ヵ月程度の時間を有するとGoogleで発表されています。
成果が出るまで時間がかかることを忘れないでください。変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は 4 か月から 1 年かかります。
引用:Google検索セントラル – SEO業者の利用を検討する
まずは検索上位に表示されるまで、一定期間待ってみましょう。それでも改善が見られない場合は、コンテンツ側の調整が必要です。競合サイトやトレンドをリサーチし直してみましょう。
SEOキーワードの基本的な入れ方・手順
SEOキーワードには、入れ方の手順があります。適切なプロセスでキーワードを選ぶことで、SEOで評価される基盤が作れるようになるためです。具体的な手順としては、以下のような流れで進めましょう。
- SEOキーワードの出現率を適切にする
- 最初の方にキーワードを入れる
- キーワードの語順を保つ
- キーワードの間に単語を挟まない
- 各タグに合ったキーワード数を入れる
ここではSEOキーワードの基本的な入れ方・手順を解説します。キーワードの入れ方を知る土台となる知識のため、確実に基礎を押さえて効率的にスキルを高めていきましょう。
SEOキーワードの出現率を適切にする
大型アップデートが入る前のGoogleでは、SEO対策としてキーワードを大量に入れ込み、クローラーから高品質なサイトだと認識させる手法が横行していました。現在と比べると、低品質なサイトが検索上位に乱立していたといえるでしょう。
しかしアップデートやアルゴリズムが改善されてからは、SEOキーワードの出現率も評価対象に入るようになりました。少なすぎると対策キーワードに対応するコンテンツだと見なしてもらえず、多すぎるとペナルティの対象になるようになったためです。具体的には以下の数値が目安になるといわれています。
- メインキーワード…5~7%
- サブキーワード(1)…4~5%
- サブキーワード(2)…3~4%
SEO対策では、キーワード出現率を7%以下に抑えておく必要がありますが、サブキーワードはさらに低い出現率にとどめておきましょう。キーワードには優先順位をつけつつ、読みやすいコンテンツを作る意識で対策するのが重要です。
最初の方にキーワードを入れる
キーワードは前半部に入れ込む、という認識を持っておきましょう。キーワードはユーザーが最も目にする位置に配置する必要があるほか、各見出しの主張と絡めて説明する意識が欠かせないためです。
具体的に以下の箇所でキーワードを入れる際には注意しましょう。
- タイトル
- メタディスクリプション
- 見出し(h2、h3)
- 本文
また関連キーワードもあれば、積極的に絡めましょう。文字数制限で文章が見切れてしまうことがあっても、前半部分でキーワードを入れておけば、ユーザーから確実に見える状態をキープできます。
キーワードの語順を保つ
コンテンツを作る際、キーワードの語順には気をつけましょう。検索エンジンは、キーワードが含まれているかどうかに加えて、正しい語順で単語が並べられているかもチェックしているためです。
例えば「コンテンツを作る」という表記に対して「コンテンツを増やすために作る」と表現を変えれば、言葉の意味も変わり、検索エンジン側の解釈も変わってきます。すなわち「コンテンツ 制作」と「制作 コンテンツ」という検索キーワードの順序が入れ替わっても、検索結果が変わってくるのがわかるでしょう。ユーザーニーズや求められる情報も変化するため、適切な語順の意識は欠かせません。
キーワードの間に単語を挟まない
対策キーワードが決まっている際、キーワードの間に単語を挟まないように注意しましょう。キーワードの間に別の単語が混じってしまうと、想定していた意味とは異なる意味として、検索エンジンに解釈されてしまいます。
例えば「SEO」というキーワードが「SEKO」と表記されてしまうと、全く別の企業名やブランド名のことを指してしまいます。想定した意味の単語・熟語として認識してもらうには、正しくキーワードを入力する必要があります。
またスペースを挟む場合も同様です。「睡眠」という単語の「睡」と「眠」の間にスペースを挟むと「睡眠」ではなく「睡」「眠」とそれぞれ2単語あるように解釈されてしまいます。検索しても狙った情報が出てこなくなる場合も少なくないため、正しい表記を意識しましょう。
各タグに合ったキーワード数を入れる
キーワードを使用するのであれば、各タグに合ったキーワード数を入れましょう。タイトルタグやmetaタグに入れるべきキーワード数は明確に決まっていませんが、ポイントを押さえてキーワードを入れると、情報が見やすくなります。
基本的にはタイトルタグやmetaタグの前半部分にキーワードを入れる意識が重要です。検索キーワードはユーザーがほしい情報や興味を持っている情報のため、すぐ目に入る箇所に配置するのが理想的と考えられます。忘れずに記載しておきましょう。
また過剰にキーワードを入れすぎないように注意が必要です。実際にGoogleの公式見解では、タグの乱用について以下のような例に注意してほしいと発表しています。
例:当店では、カスタムメイド葉巻ケースを販売しています。当店のカスタムメイド葉巻ケースは手作りです。カスタムメイド葉巻ケースの購入をお考えでしたら、当店のカスタムメイド葉巻ケース スペシャリストまで [email protected] 宛てにお問い合わせください。
引用:無関係なキーワード
適切なバランスを考えつつ、キーワードを入れていきましょう。
NGなSEOキーワードの入れ方
キーワードを入れる際には、不適切な場所があることも知っておかなければなりません。実際にコンテンツ制作においては、対策キーワードの使用により、検索後の順位にも影響があると考えられています。低評価を避けるべく、注意すべきポイントは以下のとおりです。
- ページのURLに入れる
- メタキーワードに入れる
- Googleからスパムと見なされる入れ方
ここではNGなSEOキーワードの入れ方を解説します。サイト運営に携わって日が浅い方や、慎重にキーワードを入れていきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ページのURLに入れる
ページのURLにキーワードを入れても、大したSEO効果は得られません。過去のGoogle SEO office-hoursでは、URL内のキーワードがSEO上の効果を発揮するのかという質問が出ていました。それに対して2017年にGoogleのキーマンであるJohn Mueller氏は以下のように述べています。
Keywords in URLs are overrated for Google SEO. Make URLs for users. Also, on mobile you usually don’t even see them.
引用:Twitter
要約すると「URL内のキーワードはSEO上、思っているほど大きな効果を持たない」といった内容です。一方、2021年3月のGoogle SEO office-hoursでは、次のように発言しています。
Once again that Google does use the words in the URL as a ranking factor.
引用:English Google SEO office-hours from March 12, 2021
「GoogleはURL内のキーワードを検索上位表示の要素として考えている」という見解を述べています。ただし同時に「大変軽微な要素である」という補足も入れています。基本的には評価対象として検討する価値は薄く、いたずらにキーワードを入れ込むよりは、見やすくスマートな状態を維持したほうが得策といえるでしょう。
メタキーワードに入れる
メタキーワードに対策キーワードを入れても、SEO効果はありません。メタキーワードとは、コンテンツがどのようなキーワードと関連しているのか示すタグです。SEOで効果がないと考えられている理由は、次の2点が挙げられるでしょう。
- 検索エンジンのアップデート
- メタキーワードの悪用
検索エンジンがアップデートされ続けている近年では、ページ内の情報から重要なキーワードを判定できるようになりました。検索エンジン側がメタキーワードを参照する必要がなくなった結果ともいえるでしょう。
またかつては、検索エンジンからの評価を高めるという目的だけで、メタキーワードを乱用するケースもあったためです。コンテンツの内容とメタキーワードが一致していないページも少なくありませんでした。そうしたメタキーワードの悪用による低品質なコンテンツの増加を懸念して、メタキーワードを重視しなくなったという背景があります。
Googleからスパムとみなされる入れ方
最後はGoogleからスパムとみなされる入れ方です。具体的には、次に示すような入れ方はペナルティの対象にもなるため、注意しましょう。
- 隠しテキスト
- 隠しリンク
- キーワードの繰り返し
- 極めて小さいフォントサイズの指定
- 故意なリダイレクト(ドアウェイページ)
- メタキーワード属性スパム
- メタディスクリプション属性スパム
- リンクファーム
- ミラーサイト
スパム行為として、厳しく取り締まられる対象になっているものもあります。これから対策する方は十分な配慮のもと対策に臨みましょう。
効果的なSEOキーワードの入れ方
SEOコンテンツ制作においては、積極的に対策キーワードを入れるべき場所があります。ユーザーにコンテンツの価値を正しく伝えるためには、正しい文脈の中で必要なキーワードを用いる必要があるためです。キーワードの入れ方を意識するのであれば、以下の箇所に注目しましょう。
- H1タグに入れる
- タイトルタグに入れる
- メタディスクリプションに入れる
- 見出し(h2、h3)に入れる
- 本文に入れる
ここでは効果的なSEOキーワードの入れ方を解説します。書き方のコツを身につけて、SEOで高評価を獲得しましょう。
H1タグに入れる
H1タグは、タイトルに該当する箇所です。コンテンツを一言で表す重要な役目があり、ユーザーから最も目につくポイントのひとつでもあります。キーワードを入れるコツは、左詰めを意識することです。例えば「SEO キーワード 入れ方」で検索した際、コンテンツのタイトルとしては、次のようなものが考えられるでしょう。
- SEOキーワードの入れ方は?検索エンジンで評価される方法を解説
- 検索上位に必要なSEOキーワードの入れ方は?高品質なサイトを目指す
- 検索上位獲得で求められるSEOキーワードの入れ方とは?
このうち最もユーザーの反応がいいのは「SEOキーワードの入れ方は?検索エンジンで評価される方法を解説」と考えられます。左詰めを意識して、ユーザーから見やすいようにキーワードを入れましょう。
タイトルタグに入れる
タイトルタグでは、検索結果面で表示されるタイトルを設定可能です。ユーザーの目に触れやすくするために、キーワードの積極的な使用が推奨されています。検索ユーザーとしても「必要な情報にすぐアクセスできそうだ」という心理がはたらき、クリック率が高まる傾向にあります。
特にコンテンツのトップページやLPなどの見出しを検索結果に表示したい場合に、タイトルタグが大変便利です。コンテンツの内容を直接タイトルタグに反映させられるため、情報に一貫性を持たせられるでしょう。
メタディスクリプションに入れる
メタディスクリプションにキーワードを入れるのも、高評価につながるポイントです。ユーザーからは部分的にしかチェックできない項目ではある一方、クローラーからは評価の対象として見なされています。Googleの理解をサポートするという意味でも、メタディスクリプションにキーワードを入れて文章を作成するのは重要です。
実際にキーワードが入ったメタディスクリプションがあれば、サイトへの流入数も増加すると考えられます。ユーザーはサイトを探す際、コンテンツのタイトルとメタディスクリプションを参考に、興味のあるコンテンツをクリックします。魅力的な文章に仕上げて、ユーザーからの支持を得ましょう。
見出し(h2、h3)に入れる
コンテンツ内の見出し(h2、h3)にも、キーワードを含めましょう。見出しはユーザーや検索エンジンにとって、記事の目次と同様の意味を持ちます。端的でわかりやすく、キーワードも含めてある見出しを作って、高品質なコンテンツを目指しましょう。
特に注意すべきは(h2)見出しにキーワードを入れることです。
記事の大枠を構成する(h2)見出しでキーワードが含まれていなければ、ユーザーが「求めている情報がない」と判断し、ページから離脱するようになってしまいかねません。
自然な形でキーワードを含めつつ、検索エンジンとユーザーの両方から必要とされる見出しづくりを目指しましょう。
本文に入れる
キーワードを入れる箇所で最も重視すべきなのは、コンテンツの本文中です。SEOコンテンツにおいて、本文は対策キーワードを使って解説することを前提としています。キーワードの出現率に注意しつつ、自然な文脈でキーワードを入れるように配慮しましょう。
本文中では、見出しやメタディスクリプションと同様、キーワードの乱用に注意が必要です。必要以上にキーワードを使って解説してしまうと、不自然な文章だと判定され、低品質なコンテンツに分類されてしまいます。文章全体のバランスを考慮して、伝えるべき情報を明確化しましょう。
SEOキーワードの選び方
SEOキーワードを選ぶ際には、適切な順番の意識が欠かせません。手順が確立しないまま、検索ボリュームや競合サイトの順位だけで対策キーワードを決めてしまうと、制作したコンテンツがユーザーに届かず終わってしまうケースも少なくないためです。以下の手順に沿って、必要なキーワードを選び出しましょう。
- ユーザーの検索意図を重視する
- 自社商材で解決できることからキーワードを探す
- ツールでキーワードを整理する
- ロングテールキーワードを狙う
- キーワード候補を挙げる
- ペルソナからキーワード候補を挙げる
- 競合サイトの調査分析
ここではSEOキーワードの選び方を解説します。最小限の労力でキーワードを選ぶ方法が知りたい方に参考となる内容です。
ユーザーの検索意図を重視する
キーワードを選ぶ際には、ユーザーの検索意図を考えてから候補を絞りましょう。特に検索クエリから逆算して考えるのがおすすめです。検索クエリの検索ボリュームやキーワードの組み合わせを参考にすることで、ユーザーの疑問や要望が推測できます。
例えば「家電メーカー」というキーワードに紐づく「家電メーカー おすすめ」や「家電メーカー 価格」といったキーワードでは、検索意図が異なります。前者は家電メーカーそのものを知りたいのに対して、後者の2例では、商品の購入意図があると予想できるでしょう。ユーザーの検索意図に沿ったキーワード選びとサイト運用の意識が重要です。
自社商材で解決できることからキーワードを探す
自社商材で解決できることや、提供できる価値からキーワードを探す方法もあります。ユーザーがどのような悩みを抱えているのかチェックして、双方のバランスを考慮したキーワード戦略を立てる意識が重要です。
特に重視すべきは、関連性の高さです。実際にGoogleでは、コンテンツとキーワードの関連性を評価対象として挙げています。ユーザーにとっても悩みや課題に直結する記事を参照したいと考えているため、キーワードを決める際は、自社商材で解決できることを中心に据えつつ、ユーザーニーズとの親和性を考慮しましょう。
ツールでキーワードを整理する
対策すべきキーワードを効率よく探すには、ツールを利用して候補を洗い出すのがおすすめです。自社商品・サービスとユーザーニーズの相性が最もよくなるようなキーワードをメインに掲げ、関連するキーワードを拾っていきます。
実際に「アパレル」というキーワードを中心に考える場合、候補となるキーワードを手作業で探すには限界があるでしょう。ツールを活用すれば数秒以内に候補となるキーワードを絞り込めます。リサーチを効率化するのも重要なテクニックのひとつです。
ロングテールキーワードを狙う
サイト運用初期は、検索ボリュームが小さいロングテールキーワードに絞って対策しましょう。ロングテールキーワードの目安は、月間検索数が1,000もしくは100以下のものです。
ロングテールキーワードを狙う理由は、競合サイトの強さです。検索ボリュームが大きいキーワードはユーザーのニーズも大きい分、競合サイトも大手企業や長期間運営しているサイトばかりで、新規参入したサイトでは勝算がありません。一方で検索ボリュームが小さければ、競合サイトとも競える可能性があります。上位表示を狙うチャンスもあるため、候補として検討しておくのがおすすめです。
キーワード候補を挙げる
対策するメインキーワードやロングテールキーワードを調べたあとは、キーワードの優先順位を決めていきます。検索ボリュームと競合サイトの数を表にしてまとめると、対策すべきキーワードが一目瞭然になります。
- 競合が少ない+検索ボリュームが大きい
- 競合が少ない+検索ボリュームが小さい
- 競合が多い+検索ボリュームが大きい
- 競合が多い+検索ボリュームが小さい
上記4パターンのうち、最も優先するのは「競合が少ない+検索ボリュームが大きい」場合です。しかしこのパターンは、ユーザーニーズが購買に向いていない傾向にあります。そのため「競合が少ない+検索ボリュームが小さい」「競合が多い+検索ボリュームが大きい」の2パターンから候補キーワードを絞るのがおすすめです。
ペルソナからキーワード候補を挙げる
SEOキーワードを絞るのであれば、ペルソナ設定が欠かせません。架空のターゲットをひとり決めておけば、その個人を中心にニーズを考え、キーワードを絞り込めるようになるためです。ペルソナを決める際に必要な情報例は、次のようなものが該当します。
- 年齢
- 性別
- 住所
- 勤務先
- 家族構成
- 趣味
- 直近の悩み
- 性格
複数の情報を並べてイメージしておけば、コンテンツの構成や内容を組む際にも迷いがありません。「ペルソナにとって有益かつ、利便性の高いコンテンツを作るために、どのようなキーワードを選ぶべきか」といった観点で対策キーワードを絞り込めるのがメリットです。
競合サイトの調査分析
対策キーワードが決まったら、競合サイトのリサーチに移ります。絞り込んだキーワードでSEO上位を狙えるのか、チェックする作業が求められるためです。
例えば広告の有無や大手企業サイト、求人ページ、ECサイトなどがあるかどうかの確認です。いずれのサイトもSEOでは専門性・権威性が高く、情報の信頼性もあるといった特徴を持ち、競合として競う場合、対策難易度も非常に高くなってしまいます。
検索上位を狙いやすいキーワードを見つけるためには、ツールを用いて効率的に探す必要があります。調査・分析ともに優れたツールを積極的に活用して、対策を有利に進めましょう。
おすすめのSEOキーワードチェックツール
SEOキーワードを選べるようになったら、チェックツールの導入も検討しましょう。サイトページが増えてくると、対策キーワードの記載状況を把握しづらくなってきます。作業時間を短縮するためにも、ツールを活用して効率よく対策を進めましょう。具体的なおすすめツールは、次の6つです。
- スクリーミングフロッグ
- META SEO inspector
- Alt & Meta viewer
- Googleキーワードプランナー
- キーワードファインダー
- yahoo!キーワードアドバイスツール
ここではおすすめのSEOキーワードチェックツールを紹介します。
スクリーミングフロッグ
スクリーミングフロッグは、内部施策で重要な項目を自動で調査分析をしてくれる非常に便利なツールです。調査できる項目には次のようなものが挙げられます。
- タグの入力不備
- alt属性の未設定
- メタディスクリプションの不備
無料で利用できるほか、URLを入力するだけの簡単操作が特徴です。気軽にツールを導入したいと考えている方におすすめします。
META SEO inspector
META SEO inspectorは、Google Chromeブラウザ拡張ツールのひとつです。対象ページを表示しながら、titleタグやdescriptionタグ、hタグなどの情報を抽出してくれるのが特徴です。
ダウンロードするだけで利用できるほか、利用料もかからないため、ツール導入に抵抗がある方でも気軽に使えます。
Alt & Meta viewer
Alt & Meta viewerは、対象のコンテンツを表示しながら、Altタグの設定有無をチェックしてくれるツールです。Google Chromeブラウザ拡張ツールのため、ダウンロードに時間を要することもありません。無料で使えるのもうれしいポイントのひとつでしょう。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、関連キーワードの検索ボリュームや競合性を同時に調べられる便利なツールです。対策しやすいキーワードが見つかれば、アクセス数を一気に獲得できるチャンスも拡大します。サイト立ち上げ初期段階から大規模サイトでの運用に至るまで、あらゆるサイトで重宝するツールのひとつです。
キーワードファインダー
キーワードファインダーは、SEO対策に有利なキーワードを見つけやすくなるツールです。機能の一部には、以下のようなものが挙げられます。
- おすすめのキーワードを自動取得
- 想定流入キーワードを表示
- キーワード順位を取得
月額5万円と費用がかかる一方、無料デモ版で機能を試せます。気軽に利用できるのも特徴のひとつです。
Yahoo!キーワードアドバイスツール
Yahoo!キーワードアドバイスツールは、キーワードを検索したユーザーの情報をチェックできるツールです。年齢や性別、地域といった情報をそれぞれチェックできます。ペルソナ設定やサイト運営初期に役立つツールともいえるでしょう。
ただしチェック可能対象が、Yahoo!JAPANを利用するユーザーかつ、一定の検索ボリュームがあるキーワードに限定される点には注意しましょう。
まとめ
SEOキーワードは、ユーザーニーズの把握やキーワードのミスマッチを防ぐうえで重要な意味を持ちます。コンテンツ内での出現率や語順に注意して、キーワードを入れるのがポイントです。特にタイトルタグやメタディスクリプション、本文にキーワードを入れるとSEOでも評価されやすくなり、ユーザーにも情報を届けやすくなります。
また作業を効率化するのであれば、キーワードチェックツールの利用も検討しましょう。コンテンツごとにキーワードが適切に入っているかを確認するうえでは、非常に役立ちます。サイトの規模が大きくなってきたタイミングで利用するのも選択肢のひとつです。