「WordPressサイトにCSSカスタマイズが反映されないのはなぜ?」
WordPressを使ってサイト運用をしていると、こうしたトラブルに悩まされることがあります。多くの場合、原因は「キャッシュ」にあり、反映させるにはWordPressのキャッシュを削除しなければいけません。
この記事では、キャッシュを削除する方法について解説します。WordPressサイトを運営中の方はもちろん、これからWordPressでサイトを立ち上げたいという方も、ぜひ参考にしてみてください。
キャッシュとは何か
キャッシュとは、「Webコンテンツの表示状態を保存したデータ」のことです。
たとえば、ユーザーがWebコンテンツAにアクセスすると、その時点のキャッシュが生成・保存されます。
ユーザーが他のWebコンテンツに遷移し、再びWebコンテンツAにアクセスすると、事前に生成・保存されたキャッシュをもとにページが構成されます。
このように生成・保存されたキャッシュを利用すると、Webコンテンツの表示速度がアップし、ユーザビリティを向上できます。
WordPressサイトの運営者は、キャッシュ機能があるからこそ、ユーザーに快適なWeb体験を提供できるのです。
キャッシュの注意点
便利な機能である反面、キャッシュには注意点もあります。
キャッシュはアクセスした時点のデータを生成・保存するため、Webコンテンツが更新された後も、更新前のページが表示される可能性があります。
そのためWordPressサイトの運営者は、WordPress上に記録されたキャッシュを定期的に削除しなければいけません。
ブラウザとWordPressのキャッシュの違い
キャッシュには、「ブラウザのキャッシュ」と「WordPressのキャッシュ」の2種類があります。
ここでは、それぞれの違いを解説します。
ブラウザのキャッシュ
ブラウザのキャッシュとは、Webコンテンツの表示データを、ブラウザ(ChromeやSarariなど)に生成・保存する機能です。
WordPressに限らず、すべてのWebページの表示を早くします。
ちなみに、ブラウザに保存されるデータは、キャッシュの他に「Cookie(クッキー)」というデータがあります。Cookieとは、Webサービスにアクセスした際の、ログインIDやパスワードを記録したり、自動ログインを保持したりする機能のことです。
キャッシュを削除する際に誤ってCookieを削除してしまうと、自動ログインが機能しているWebサービスでログアウトされてしまうので注意してください。
WordPressのキャッシュ
WordPressのキャッシュとは、WordPressサイトの表示速度をアップさせるために、表示データを生成・保存する機能です。
ブラウザのキャッシュと違い、WordPressに特化しているのが特徴です。
ユーザーがWordPressサイトにアクセスすると、WordPress内に保存されているファイルを使って、該当のWebコンテンツを組み立て、ユーザーが使っているブラウザに転送します。この組み立て作業と転送には、大きな処理と時間がかかるため、キャッシュを使って高速化しているのです。
WordPressのキャッシュは、個別に設定を行わない限り生成・保存され続けます。そのためキャッシュが原因となり、CSSカスタマイズが正しく反映されなかったり、Webコンテンツの表示速度が遅くなったりするのは、よくあるトラブルです。
後述する方法で、WordPressのキャッシュを定期的に削除しましょう。
WordPressのキャッシュを削除する方法
WordPressのキャッシュを削除する方法は、「コードを追加する方法」と「プラグインを使う方法」の2通りあります。
ここでは、それぞれの削除方法を詳しく解説します。
コードを追加してキャッシュを削除する方法
WordPressサイトのHTMLファイル、CSSファイル、PHPファイルにコードを追加して、キャッシュが自動的に削除される設定を行うという方法です。
WordPressのキャッシュが自動的に削除されるため、WordPress管理の作業効率がアップします。
しかし、WordPressサイトの運営初心者にはおすすめできません。
WordPressの各種ファイルに改修を加えるには、十分な知識・技術が必要だからです。ネットで調べたコードをコピペすることも可能ですが、WordPressサイトが正しく表示されなくなったり、最悪の場合はデータそのものを消失してしまう危険性もあります。
プラグインを使ってキャッシュを削除する方法
プラグインとは、WordPressに追加できる拡張機能のことです。
WordPressには無数のプラグインが提供されており、その中にはキャッシュを自動削除してくれるプラグインもあります。
プラグインを使えば、WordPressサイトの運営初心者でも簡単かつ安全にキャッシュを削除できるので、おすすめです。
次章ではWordPressのキャッシュを削除できるプラグインをご紹介するので、キャッシュを削除したい方はぜひ使ってみてください。
WordPressのキャッシュクリアをプラグインでする方法
プラグインをインストールしてキャッシュを削除する方法は、初心者にもおすすめです。
WordPressのキャッシュクリアが行えるプラグインには下記の3つがあります。
- WP Super Cache
- WP Fastest Cash
- W3 Total Cache
ここでは、プラグインのインストールの方法とそれぞれのプラグインの使い方を紹介します。
いずれのプラグインも機能的に大きな違いはありません。自分にとって操作画面の使いやすいプラグインを選んでください。
プラグインをインストールする
はじめに、WordPressのキャッシュを削除できるプラグインをインストールしましょう。
- WordPress管理画面にログイン
- 管理メニューの「プラグイン」にマウスカーソルを合わせて、表示されたリストから「新規追加」をクリック
- 「プラグインの検索」欄にインストールしたいプラグインの名称を入力
- 「今すぐインストール」をクリック
- 「有効化」をクリック
以上でプラグインのインストールは完了です。
WP Super Cacheでキャッシュを削除する方法
プラグインをインストール後、管理メニューの「設定」にマウスカーソルを合わせ、表示されたリストから「WP Super Cache」をクリックしてください。
「簡易」タブが表示されている状態で、画面下部にある「キャッシュを削除」ボタンをクリックしてください。
これでWordPressのキャッシュが削除されました。
WP Fastest Cashでキャッシュを削除する方法
プラグインをインストール後、管理メニューの「 WP Fastest Cash」をクリックしてください。
「キャッシュの削除」タブが表示されている状態で、画面中部にある「キャッシュの削除」をクリックしてください。
これでWordPressのキャッシュが削除されました。
W3 Total Cacheでキャッシュを削除する方法
プラグインをインストール後、管理メニューの「パフォーマンス」にマウスカーソルを合わせ、表示されたリストから「ダッシュボード」をクリックしてください。
「すべてのキャッシュを空にする」をクリックしてください。
これでWordPressのキャッシュが削除されました。
まとめ
キャッシュとは、「Webコンテンツの表示状態を保存したデータ」のことです。
キャッシュはWebコンテンツの表示速度をアップでき便利な機能である反面、WordPressのCSSカスタマイズや、Webコンテンツの表示に影響を与える場合もあります。WordPressサイトの運営者は定期的にキャッシュを削除し、サイトの表示速度アップや、Webコンテンツの正しい表示を心がけましょう。
繰り返しになりますが、WordPressサイトの運営初心者は各種ファイルに改修を加えないでください。WordPressのキャッシュを削除できないばかりか、重要なデータやファイルを消失してしまう危険性があります。
誰でも簡単に使用できるプラグインを活用し、キャッシュの削除するをします。