「Instagramの広告費はいくらかかる?」
Instagramは画像投稿に適した機能が豊富にあり、広告を載せるにはうってつけのSNSといえます。
国内だけで3,300万人以上、全世界では10億人規模のユーザーを抱えるSNSのため、そんな場所に広告を掲載するとなると、費用がどこまで膨れ上がるのか不安になりますよね。
そこでこの記事では、Instagramの広告費用、および予算を立てる方法について解説していきます。
Instagram広告の特徴や通常の広告との違い
Instagram広告は「ターゲティング機能が優秀」で「サイト内の色々な場所に広告を出せる」という特徴があります。
ここでは、Instagram広告の特徴や通常の広告との違いについて詳しく解説します。
ターゲティング機能が優秀
Instagram広告が持つ一番の強みは、ターゲット層にピンポイントで広告が表示される点です。
具体的には以下のような基準で、広告を見せるべきユーザーを絞り込んでいます。
- 年齢性別・居住エリアなどの基本属性
- 検索ワードやハッシュタグなどの興味・関心
- コメントや「いいね」ボタンなどのエンゲージメント履歴
客層がある程度固まっているのであれば、既存顧客のデータをそのままターゲティングに反映させるのも有効です。
そうなると、新たな顧客となる可能性が低いユーザーに対して、自社の広告はほぼ表示されなくなります。
広告のターゲットを絞り込むことは、広告費の節約につながります。
Instagram広告では、閲覧やクリックのたびに課金が発生するため、費用対効果を上げるには高精度なターゲティングが欠かせません。
ただし、ターゲット設定をあまり細かくしすぎると、ごく一部のユーザーにしか広告が届かなくなるので注意してください。
サイト内の色々な場所に広告を出せる
Instagramのサイト内において、広告を配信できるページは以下の4か所です。
- フィード(タイムライン)
- ストーリーズ
- 発見タブ
- リール
フィードは主に最新情報のチェックに使われるため、新商品や期間限定セールといったタイムリーな広告に向いています。
ストーリーズは投稿後24時間で消去されるため、商品・サービスをガッツリ宣伝するというよりは、小ネタや豆知識などの気軽な投稿で自社への関心を誘うのがおすすめです。
発見タブは情報に関心の高いユーザーが主に利用するので、宣伝したい商品・サービスについて、広告内である程度詳細にアピールポイントを記載するといいでしょう。
リールは15〜90秒のショート動画広告を掲載でき、かつ編集機能も豊富なため、テレビCMの要領でブランドイメージを発信したいときにおすすめです。
広告の出稿目的と照らし合わせながら、どの広告枠が自社に合うか検討してみてください。
Instagram広告の種類とそれぞれの費用相場
Instagram広告の種類は下記の4つがあります。
- 画像広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- ストーリーズ広告
それぞれ課金形式や費用の相場が異なるため、予算に応じた選択が重要です。
ここでは、課金形式の種類とInstagram広告の種類、それぞれの費用相場について解説します。
課金形式の種類
Instagram広告の課金形式は下記の4種類です。
- CPM
- CPC
- CPV
- CPI
Instagram広告の種類によって課金形式が異なりますので、ざっくりと覚えておくといいでしょう。
CPM
CPMとは、フィード内に広告が表示された回数を参照する課金方式です。
インプレッション単価は、1表示あたり0.5〜1円ほど。広告が1,000回表示されるごとに、単価に応じた広告費用がまとめて課金されます。
なお、1,000回の区切りを迎える前に掲載期間が終了しても、その分の課金が免除されるわけではありません。
CPC
CPCとは、広告内のリンクがクリックされた回数を参照する課金方式です。
単価は、1クリックあたり40〜100円ほど。CPMと違い、課金処理は1クリックごとに個別で行われます。
自社ECサイトに誘導し、リンクのクリックと購買行動を直結させられれば、広告費用の回収はそう難しくないでしょう。
CPV
CPVは動画広告専用の課金方式であり、InstagramにおいてはThruplay(スループレイ)という名称がついています。
費用が発生するタイミングは以下の2通りです。
- 再生時間が10秒経過したとき
- 最初から最後まで再生されたとき
以上のいずれかの条件を満たすたび、4〜7円の課金が都度発生します。他所のCPVでは、再生開始だけでお金を取られるのが一般的なため、動画広告を掲載するならInstagramが特におすすめです。
CPI
CPIとは、アプリがインストールされた回数を参照する課金方式です。
インストール1回あたり100〜150円で、課金処理は毎回発生します。
有料アプリであれば、インストールの度にすぐ広告費を回収できるため、基本赤字にはなりません。逆に基本無料アプリの広告を打つ際は、課金を促すマーケティングが別途必要になってくるでしょう。
Instagram広告の種類、それぞれの費用相場
Instagram広告広告の種類と費用相場は下記の通りです。
広告の種類 | 課金形式 | 月間の費用相場 |
画像広告 | ・CPM ・CPC ・CPI | 30,000~100,000円 |
動画広告 | ・CPM ・CPC ・CPV ・CPI | 30,000~100,000円 |
カルーセル広告 | ・CPM ・CPC | 30,000~100,000円 |
ストーリーズ広告 | ・CPM ・CPC ・CPV ・CPI | 30,000~100,000円 |
出稿する業種や目標にもよりますが、どの広告でも30,000~100,000円の予算が必要になります。
広告の種類を理解し、自社で最も効果的なInstagram広告を打つと効率が良くなるでしょう。
画像広告
画像広告とは、1枚の画像と説明文から構成される広告です。
Instagramのストーリーズやフィードで通常の投稿と並んで表示されるため、ユーザーの抵抗感が少ないのが特徴です。
商品画像を使用したアピールに適しています
動画広告
動画広告とは、再生時間60秒以内の動画を流せる広告です。
フィードやストーリーズ、発見タブなどどこにでも掲載できるため、商品にあった場所でアピールができます。
動きがあるため、ゲームの紹介や手順の説明をしたいときに特におすすめです。
カルーセル広告
カルーセル広告とは、複数の写真・動画・テキストを組み合わせてアピールできる広告です。
フィードとストーリーズに掲載でき、スワイプによりサービスを多角的に説明できます。
説得力を持たせたいときや複数のサービスを紹介したいときにも適しているでしょう。
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告とは、Instagramの特有の機能であるストーリーズに表示される広告です。
ストーリーズとは24時間限定で公開される投稿で、フィードと異なり全画面で表示されます。
限定されたタイムリーな投稿のためInstagramのアクティブユーザーにリーチしやすいのが特徴で、ユーザーの素早い行動を促したいときにおすすめです。
Instagram広告で失敗しないための予算の立て方
Instagram広告で失敗しないためには、経営目標に応じた適切な予算を設定する必要があります。
そこでカギになるのは、純利益が±0円になる売上高を表す「損益分岐点」です。
損益分岐点の計算式は次の通りです。
損益分岐点=固定費÷<1-(変動費÷目標売上)>
固定費とは、人件費や店舗維持費など、売上に関わらずつねに一定でかかる費用です。
変動費は、商品の仕入値や配送料など、売上に応じて変わる費用を指します。
損益分岐点を求める際は、何の経費がいくらかかっているのかを事前に細かく把握しておきましょう。
そのうえで、目標売上から広告費を引いた金額が損益分岐点を下回らない範囲で予算を設定してください。
Instagram広告を出稿する一般的な流れ
予算を組んだら、下記の流れで広告を出稿しましょう。
- ビジネスアカウントの作成
- キャンペーンの作成
- 課金設定
- 広告の作成および公開
ここでは、Instagram広告を出稿する一般的な流れについて解説します。
ビジネスアカウントの作成
ビジネスマネージャーはfacebookが提供するサービスであり、利用するためにはfacebookアカウントが必須です。Instagramしか登録していない場合は、facebook側で会員登録を済ませておきましょう。
次に、以下の手順でfacebookとInstagramを連携します。
<facebook側で操作する場合>
ホーム画面右上のアイコンから「設定とプライバシー」を選択
「ページ設定」よりInstagramを選択
「アカウントをリンク」を選択し、Instagramのログイン情報を入力
<Instagram側で操作する場合(スマホでのみ操作可)>
プロフィール画面右上の3本線から「設定」を選択
「リンク済みのアカウント」よりfacebookを選択
facebookのログイン情報を入力
ここまで終えたら、Instagramのアカウント設定で「プロアカウントに切り替える」を選択しましょう。後は入力フォームに沿って必要事項を埋めれば、すぐにプロアカウントとして運用できる状態になります。
キャンペーンの作成
続いては、キャンペーンの作成です。
広告マネージャーから「新規作成」を選択し、続いて配信目的を「認知」「検討」「コンバージョン」の3グループから選択しましょう。
すると、設定した目的に基づいて、課金方式が自動で決定されます。
課金設定
続いて、予算と掲載期間を設定します。
予算は1日単位、もしくは通算から選択可能です。開始日時以外の項目は設定必須ではありませんが、予算を設定していないと、決済可能な限り自動で支払いが発生し続けるので注意しましょう。
広告の作成および公開
最後に、広告フォーマットの選択および広告用の動画・静止画アップロードを行い、公開ボタンを押しましょう。
なお、掲載場所に関しては自動配置を推奨します。facebookのアルゴリズムにより、最適の掲載位置を自動で判定してもらえるからです。
まとめ
Instagram広告はターゲティング機能が優秀でサイト内の色々な場所に広告を出せることもあり、今注目の広告です。
広告の種類には「画像広告」「動画広告」「カルーセル広告」「ストーリーズ広告」の4種類があります。どれも特徴が異なりますので、自社のサービスに適したものを選んでください。
なお、どの広告を選んでも毎月30,000~100,000円程度の費用がかかると想定しておきましょう。
費用が高すぎて失敗した、なんてことにならないよう、目標売上から広告費を引いた金額が損益分岐点を下回らない範囲で予算を設定するのがおすすめです。