「SEOレポートの作り方がわからない」
SEOレポートは様式や記載事項に特に決まりはありません。
そのため、どのような内容のレポートを作成すれば良いのかわからない人も多いでしょう。
この記事では、SEOレポートの基本的な作成方法について解説します。
クライアントや上司に伝わりやすいSEOレポートを作成したい方は、この記事をぜひ参考にしてみてください。
SEOレポートとは
SEOレポートとは、SEO(検索エンジン最適化)のパフォーマンスを評価し、改善するための情報を提供する文書を指します。具体的には、Webサイトのアクセス数や検索ランキング、キーワードの効果、クリック率などの情報が掲載されます。
SEO戦略の評価と改善に役立てることが、SEOレポートを作成する主な目的です。SEO対策は効果測定が重要であり、SEOレポートは効果測定の結果をまとめたレポートといえるでしょう。
SEOレポートは主にデジタルマーケティング会社のSEO担当者が作成し、クライアントや上司に報告するために使われます。クライアントや上司はSEOレポートの内容を確認するとSEO対策の成果や改善点がわかり、今後の行動計画の策定に活かせます。
SEOレポートには様式やフォーマット、記載事項などの決まりは特にありません。
SEOレポートの具体的なフォーマットや内容は、レポートを作成する組織や個人の好み、ニーズおよびクライアントの要望に応じてカスタマイズされます。
SEOレポートは、情報をわかりやすく効果的に伝えることが重要であり、グラフや表、スクリーンショットなどの視覚的な要素も使われます。また、受け手やクライアントが書かれている内容を容易に理解できるよう、わかりやすい言葉を使うことも大切です。
SEOレポートの作成に必須な項目
SEOレポートに掲載する項目は、組織やクライアントのニーズによって異なりますが、以下の項目の掲載は必須です。
- カバーページ
- エグゼクティブサマリー
- 追跡したSEO指標
ここでは、SEOレポートの必須項目の内容をご紹介します。
カバーページ
カバーページ(表紙)はレポートの冒頭に位置し、レポート全体の内容を要約し、クライアントや受け手にレポートのコンテキストを提供します。具体的には、レポートのタイトルやプロジェクトの名称、作成日付、クライアントの情報などを記載するのが一般的です。
エグゼクティブサマリー
エグゼクティブサマリーとはレポートの要約のことです。
SEO対策の目標や目的、主要な成果と要点の要約、提案事項や改善策の概要など、SEOレポートの重要なポイントをまとめた要約を最初のページに掲載します。
クライアントや上司がレポート全体の要点を把握できるよう、明確かつ簡潔に書くことが重要です。
追跡したSEO指標
SEOレポートの内容は、プロジェクトの性質やクライアントの要求に応じてカスタマイズされるため、SEOレポートに記載するSEO指標は異なります。SEO指標は多岐にわたりますが、一例を挙げると以下の通りです。
- 検索の可視性
- 参照元ドメイン
- Core Web Vitals
- トラフィックバリュー
- キーワードランキング
- Webサイトの健全性スコア
- オーガニックトラフィック
- インデックスされたページ数
- インデックスカバレッジエラー
- オーガニックトラフィックのコンバージョン
選択されるSEO指標は、プロジェクトの目標やクライアントの優先事項に応じて異なります。クライアントとのコミュニケーションを通じて最適なSEO指標を選択して追跡し、レポートに含めましょう。
SEOレポートの作成に必要なツール
SEOレポートの作成にはさまざまなツールが使用されますが、特に重要なツールはGoogle Analytics(Googleアナリティクス)とGoogle Search Console(Googleサーチコンソール)です。
どちらもGoogleが提供しており、無料で利用できます。
レポート作成機能があり、カスタムレポートを作成できるのが特徴です。
両ツールで作成されたレポートは、Webサイトのパフォーマンスやキーワードランキング、コンバージョンなどのデータを示し、SEO戦略の評価と改善に不可欠です。
なお、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleは必須のツールですが、SEOのプロフェッショナルは以下のツールも使用して精度の高いSEOレポートを作成します。
・Moz
・Ahrefs
・SEMrush
・Raven Tools
・Googleデータポータル
・Screaming Frog SEO Spider
ここではまず基本として抑えたい、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleの特徴を解説します。
Google Analytics
Google Analyticsは、Webサイトにアクセスしたユーザーの属性や行動を可視化できるツールです。
- 大まかな年齢
- 性別
- 地域
- 使用デバイス
などユーザーに関する情報のほか、下記のような行動も分析可能です。
- ページビュー
- セッション数
- 平均セッション時間
Google Analyticsはアップデートを繰り返しており、最新版は2020年にリリースされたGoogle Analytics4(GA4)です。機械学習の導入や自動計測の充実でユーザーを中心とした測定が可能で、収集したデータを活用すると精度の高いSEO対策ができます。
Google Search Console
Google Search Consoleは、Webサイトの検索パフォーマンスに関するデータを取得できるツールです。
WebサイトがGoogleの検索結果でどのように表示されたのかや、クリック数、表示回数、CTRなどのデータを取得できます。
クロールエラーの監視もでき、SEOの内部対策ツールとしての役割も果たします。
また、Googleからの評価も把握できるため、改善策を見つけるのに役立ちます。Google Search Consoleで取得した情報は、SEO対策やSEOレポートを作成するのに欠かせません。
基本的なSEOレポートの作成方法
SEOレポートを作成する際は、SEOレポートの作成目的を明確にすることから始めます。
レポートで何を伝える必要があるのか、クライアントや上司の要求は何かを理解しましょう。目的に合わせてレポートの焦点を設定します。
目的が明確になれば、SEOツールを使用してキーワードランキングやコンバージョン率などのデータを収集します。収集したデータを整理して、わかりやすいグラフやチャートに可視化し、レポート内で特に重要な指標や成果を強調しましょう。
ここまでの作業が終わると、データを分析してWebサイトの課題や改善点を特定し、クライアントや上司への提案と今後の行動計画を記載します。
SEOレポートの作成が終われば、レポートをクライアントや上司に提出し、その内容を説明します。
クライアントがレポートの内容を理解できるよう、デジタルマーケティングの理解度に応じてわかりやすい言葉で説明しましょう。
まとめ
SEOレポートを作成する際は、クライアントや上司の要望を把握した上で、グラフや表などを使ってわかりやすく伝えるのが基本です。
SEO対策の成果や改善策、提案事項は必ず記載し、クライアントや上司の要望に合わせて重要なSEO指標を選んで追跡した結果を記載します。
SEOレポートを作成するのに必要なデータは、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどのツールで取得します。
SEOレポートの作成方法は特に決まり事がないため難しく感じることがありますが、クライアントや上司が知りたいことをわかりやすく記載すれば問題ありません。この記事を参考に、まずは作成してみましょう。