「広告運用の費用対効果を高めたい」
PPC広告はユーザーが広告をクリックすると課金される仕組みで、他のWEB広告と比べると費用対効果は高めです。ただし、費用対効果を高めるにはコツがあり、効果的な運用をしないと高額な広告費がかかります。
この記事では、PPC広告のメリット・デメリットや運用にかかる費用などを詳しく解説します。PPC広告を成功させるコツも併せて紹介し、どのように運用すれば良いのかもわかるようになるでしょう。
PPC広告とは？
PPC広告とはWebページに表示される広告で、「Pay Per Click」の略称です。表示された広告がクリックされると課金され、設定された単価に基づいて広告費が発生します。広告がクリックされなければ課金されず、広告費は発生しません。
クリック課金型広告とも呼ばれ、検索エンジンの検索結果ページに表示されるリスティング広告や、Webサイトの広告枠に表示されるディスプレイ広告もPPC広告に含まれます。PPC広告は認知拡大よりもターゲットユーザーへの販売を目的にするケースが多いです。
Web広告の課金方法はクリック課金の他に、インプレッション課金やエンゲージメント課金、視聴課金などがあります。クリック課金は広告がクリックされない限り課金されないことが大きな特徴です。
ユーザーは基本的に興味がない広告はクリックしないため、クリックされなければ課金されないPPC広告は費用対効果が高いといえます。クリックするのは広告の内容に興味があるユーザーであるため、広告がクリックされるとコンバージョンを獲得できる可能性があります。
PPC広告は初期費用がかからず、広告を出稿してからも低予算で運用が可能です。広告が数多くクリックされると広告費も膨大になりますが、1日あたりの予算上限額を決めておくと上限額を超える広告費は発生しません。
PPC広告の運用にかかる費用は後述しますが、「クリック数×クリック単価＝広告費用」になり、1クリックあたりの単価は数十円～数百円程度が相場です。競争が激しい業界だとクリック単価は高めになります。
PPC広告を運用する際は、クリック率とコンバージョン率が重要な要素になります。PPC広告を成功させるコツは後述しますので、ぜひ参考にしてください。
PPC広告のメリットとデメリット
次に、PPC広告のメリットとデメリットについて解説します。
| メリット | デメリット |
| ・費用対効果が高い ・効果測定しやすい ・速やかな効果が期待できる | ・キーワードによっては費用が高い ・時間と労力がかかる |
メリット1：費用対効果が高い
PPC広告のメリットは、他のWEB広告と比較すると費用対効果が高いことです。広告がクリックされなければ広告費は発生せず、無駄な費用を抑えられます。ただし、費用対効果を高めるには効果的な運用をすることが重要です。
広告をクリックするのは、表示された広告の商品やサービスに興味のあるユーザーであるため、自社のWebサイトを訪問するとコンバージョンにつながる可能性があります。
メリット2：効果測定がしやすい
PPC広告はクリック率とコンバージョン率が重要になってきますが、効果測定がしやすいこともメリットです。クリック数やコンバージョン数、費用などのデータを取得でき、ROI（Return on Investment：投資収益率）を正確に把握できます。
効果測定の結果に基づいて改善することでROIを高められ、リアルタイムでの改善が可能です。例えば、クリック率が低ければ、広告のタイトルや説明文を改善することでクリック率を高められる可能性があります。
メリット3：速やかな効果が期待できる
リアルタイムで改善をすることで、速やかな効果が期待できることもPPC広告のメリットです。広告を出稿すると瞬時に表示され、すぐに効果を実感できます。効果が出ていなければ広告を停止して、インターネットを通じて速やかに修正することが可能です。
テレビCMや雑誌広告などは、広告を一度出稿するとすぐには止められませんが、効果測定をして臨機応変に対応できることはPPC広告の大きな強みでしょう。
デメリット1：キーワードによっては費用が高い
PPC広告のデメリットは、需要の高いキーワードをターゲットにすると高い広告費が発生することです。特に競争が激しい業界はクリック単価が高くなりやすく、1クリック1,000円以上になることがあります。
CVR（コンバージョン率）が低ければ、CPA（顧客獲得単価）が高騰してしまい、商品が売れたとしても赤字になることがあります。したがって、PPC広告のデメリットを解消するには、効果測定をしっかり行ってPDCAサイクルを回転させることが重要です。
デメリット2：時間と労力がかかる
PPC広告で成果を出すには、効果的な運用が欠かせません。そのため、運用に時間と労力がかかることもPPC広告のデメリットといえるでしょう。キーワードやターゲット層の変化に応じて速やかに改善や調整を行わなければならず、運用担当者は重い負担がかかります。
自社運用が難しい場合は広告運用代行サービスを利用すると、専門家に運用を代行してもらえます。
PPC広告の運用にかかる費用
PPC広告の運用にかかる費用は、クリック数とクリック単価によって決まります。
「クリック数×クリック単価＝広告費用」であり、クリック単価が高く、クリック数が多くなるほど費用がかかるのが特徴です。
クリック単価はオークションで決まり、入札が多いキーワードやターゲットはクリック単価が高くなります。逆に、入札が少ないキーワードやターゲットはクリック単価は低くなります。人気の高いキーワードや競争が激しい業界は、クリック単価が高めになるため注意が必要です。
また、予算額によっても入札価格が自動的に調整され、広告主が予算額を増やすとクリック単価も高くなる傾向があります。
このように、PPC広告の運用にかかる費用は競合状況や予算額によって決まりますが、広告の品質スコアも費用に影響します。良質な広告でクリック率も高ければ、低いクリック単価が設定される傾向があるため、費用対効果を高めるには広告やLP（ランディングページ）の品質を良くすることも大切です。
PPC広告の運用にかかる費用は運用状況によって異なりますが、費用相場は月間20万円～50万円程度が目安です。クリック単価は数十円～数百円が目安になります。
PPC広告の始め方と成功させるコツ
最後に、PPC広告の始め方と成功させるコツを解説します。
PPC広告の始め方
PPC広告を始めるには、まずは自社運用するか運用代行サービスを利用するかを決めることから始めます。リソース不足で自社運用が難しい場合は運用代行サービスの利用をおすすめします。ただし、運用代行サービスを利用する場合も、運用担当者は広告運用の最低限の知識は必要です。
PPC広告はいろいろありますが、リスティング広告で運用をするには、Google広告・Yahoo!広告があります。どちらも、キャンペーン・広告グループ・キーワード・広告文を作成して設定すると始められます。
PPC広告を成功させるコツ
PPC広告を成功させるには、正しいキーワードを選択し、広告のクリック単価を最適化することが大切です。クリック単価を最適化することでROIが向上し、費用対効果が高まります。
正しいキーワードを選択するには、ターゲット層を明確にして、キーワード分析を徹底することが成功させるコツです。また、広告の品質を高め、LPを改善するなどの施策を行い、コンバージョン率を向上させる取り組みも併せて行う必要があります。
PPC広告を成功させるには、効果的な広告運用はもちろんですが、商品やサービスの魅力がしっかり伝わるLPを準備して、コンバージョンにつなげることが欠かせません。
まとめ
PPC広告はユーザーが広告をクリックすると課金される仕組みのWEB広告で、他の広告と比べると高い費用対効果を期待できることが特徴です。効果測定がしやすく、改善を繰り返すことでROIを向上させ、収益アップにつながります。
PPC広告を成功させるには、正しいキーワードを選択し、広告のクリック単価を最適化することが大切です。また、LPを改善してコンバージョン率を高める取り組みも欠かせません。この記事を参考に、PPC広告を成功させて収益アップにつなげましょう。
