「WordPressのアップデートはしないといけないの?」
インターネット上には、Webサイトに攻撃を仕掛けるハッカーや悪意を持った第三者が存在します。Webサイトを悪意のある攻撃から守るためには、WordPressのアップデートは極めて重要です。
この記事では、アップデートの重要性や方法などをわかりやすく解説します。WordPressでブログやWebサイトを運営する際は、必ずアップデートを行いましょう。
WordPressのアップデートはするべきか
WordPressを最新バージョンにアップデートすることは、悪意のある攻撃からサイトを守るために極めて重要です。
WordPressは人気の高いCMSであり、その人気を悪用するハッカーが存在します。WordPressにセキュリティホールや脆弱性が見つかると、攻撃が行われる可能性が高まります。
ハッカーは古いバージョンのWordPressを標的にし、個人情報の盗難やマルウェアの注入、サイトの乗っ取りなどの攻撃を行うのです。
WordPressの開発チームはセキュリティの問題を修正するために、ユーザーに対して定期的にアップデートを提供しています。アップデートにはセキュリティパッチが含まれており、以前のバージョンで見つかった脆弱性は修正済みです。
最新のセキュリティパッチや修正が施された状態でサイトを運営することで、悪意のある攻撃からのリスクを最小限に抑えられます。アップデートを怠って古いバージョンのWordPressの使用を続けると、既知の脆弱性が悪用されることがあるでしょう。
したがって、WordPressのアップデートはセキュリティを強化するために積極的に行うべきです。
WordPressのアップデートはセキュリティの強化だけでなく、新しい機能の利用やパフォーマンスの向上ももたらします。Webサイトの制作や管理がよりスムーズに行えるようになり、作業効率も向上します。
なお、WordPress本体だけでなく、追加のコンポーネントであるテーマやプラグインも定期的に更新することが重要です。
WordPressのメジャーアップデートとマイナーアップデートの違い
WordPressのアップデートには、「メジャーアップデート」と「マイナーアップデート」の2種類があります。
ここでは、両者の違いについて解説します。
メジャーアップデート
メジャーアップデートは、大規模な変更や機能の追加を含むアップデートです。
4~5ヵ月に1回程度を目安に行われ、2023年3月にはWordPress6.2がリリースされました。メジャーアップデートが行われると、6.2などの数字の2桁目が1つ繰り上がります。
WordPress5.6からはデフォルトで自動更新になっており、自動的にアップデートされます。
なお、自動更新をせず、手動更新に設定も可能です。
手動更新にするには、ダッシュボードメニューの「更新」を選択し、マイナーアップデートのみを自動更新にする旨の文言が書かれたテキストリンクをクリックすると手動更新に切り替わります。
マイナーアップデート
マイナーアップデートは主にバグ修正やセキュリティパッチの提供など、小規模な修正や改善を目的とするものです。1ヵ月に1回程度の頻度で実施され、マイナーアップデートが行われると6.1.1などの数字の3桁目が1つ繰り上がります。
デフォルトで自動更新が有効になっており、設定を変更しなくても自動的に適用されます。
WordPressをアップデートする場合の注意点
WordPressをアップデートは基本的には自動で行われるため放置しておいて問題ありませんが、下記は確認しておく必要があります。
- PHPのバージョン要件の確認
- DB(MySQL)のバージョン要件の確認
ここでは、WordPressをアップデートする際の注意点を解説します。
PHPのバージョン要件の確認
WordPressはPHPというプログラミング言語で構築されており、PHPを使用してウェブサイトのコンテンツの生成やデータベースとのやり取りなどを行います。
PHPもバージョンアップが行われるため、アップデートを行う前に、使用しているWordPressのバージョンに対して必要なPHPバージョンを満たしているかを確認することが必要です。
PHPバージョンの確認は、WordPress公式サイトや利用しているレンタルサーバー会社のサポート情報などから行えます。
DB(MySQL)のバージョン要件の確認
WordPressは特定のデータベース(通常はMySQL)のバージョン要件を持っています。
必要なバージョン要件を確認してからアップデートを行うことは極めて重要です。バージョン要件を確認することによって、互換性の問題や予期せぬエラーを回避し、安定した環境でWordPressを利用できます。
アップデートを行う前に、使用しているWordPressのバージョンに対して必要なデータベースのバージョンを満たしているかを確認してください。
PHPバージョンの確認と同様に、WordPress公式サイトやレンタルサーバー会社のサポート情報などから、適切なデータベースのバージョンを確認できます。
wordpressのアップデートを行う方法
PHPやDBのバージョン要件を確認できたら、下記の手順でアップデートを行います。
- バックアップの作成
- プラグインとテーマの更新
- プラグインの無効化
- WordPress本体のアップデート
- サイトのテスト
ここでは、wordpressのアップデートを行う方法を紹介します。
1.バックアップの作成
アップデートを実行する前に、データベースとファイルのバックアップを作成することは極めて重要です。
これにより、万が一の問題が発生した場合でもデータを復元できます。
バックアップの作成にはプラグインの使用をおすすめします。
UpdraftPlus WordPress Backup Pluginは使いやすさと豊富な機能が特徴です。
データベースとファイルの両方のバックアップを作成し、クラウドストレージ(Google Drive、Dropbox、Amazon S3など)や外部ストレージにバックアップを保存できます。
2.プラグインとテーマの更新
更新が利用可能なプラグインやテーマがある場合は、アップデート前に更新が必要です。
管理画面のメニュー「プラグイン」「テーマ」やプラグインとテーマの一覧画面から更新の有無を確認し、必要であれば実行します。
3.プラグインの無効化
アップデート前にはプラグインを無効化しておきます。
プラグインがアップデートに対応していないと、Webサイトの動作に問題が生じたり、エラーが表示されたりする可能性があるからです。
プラグインを一時的に無効化することで、アップデート中にプラグインとの互換性の問題が発生するリスクを最小限に抑えられます。
4.WordPress本体のアップデート
バックアップやプラグインとテーマの更新・無効化が終われば、WordPress本体のアップデートを実施します。
管理画面のメニュー「更新」を選択して「今すぐ更新」をクリックするとアップデートが実施されます。
サイトのテスト
アップデートが完了したら無効化していたプラグインを有効にして、Webサイト全体が正常に動作しているか確認します。
ページの表示やリンクの動作、フォームの送信など、重要な機能をテストしましょう。
まとめ
WordPressのアップデートは非常に重要です。
アップデートによりセキュリティホールや脆弱性が修正され、Webサイトを悪意のある攻撃から守れます。また、WordPressのパフォーマンスと安定性の向上にも貢献します。
アップデートをする際は、バックアップを作成することが大切です。バックアップを作成しておくと、万が一の問題が発生した場合でもデータを復元できます。
この記事を参考にWordPressをアップデートして、安全性とパフォーマンスを向上させましょう。