今回は、Webライターになるために必要なツールやスキル、知識を解説します。
Webライターに最低限必要なものは?
Webライターを始める際に、それほど多くのものは必要ありません。
最低限必要なものを揃え、収入が増えてから必要性なものを買い足しましょう。
パソコン
案件によっては、スマホやタブレットでも記事を作成することは可能です。
しかし、パソコンの方が1時間当たりの作業効率が良くなります。
初期のWebライターの仕事には、自宅にあるパソコンや、5万円未満で販売されているパソコンでも十分使用できます。
ストレージの種類は「SSD」を選びましょう。
多少動作は重くなりますが、メモリは「4GB」でも作業は可能です。
インターネット環境
Webライターの仕事は、クライアント(依頼主)から提供された情報などを元に作業します。
情報漏洩は許されないためセキュリティに配慮したインターネット環境が必要です。
自宅の回線、ポケットWi-Fiなどを使用します。
フリーWi-Fiは、情報漏洩の危険性があるため避けましょう。
Googleアカウント
現在、Webライターの業務にはGoogleアカウントに関連するサービスが多用されます。
ビジネス用のアカウントを事前に作成しておきましょう。
ネット銀行の口座
仕事専用の銀行口座を用意します。
報酬の受取、業務に必要なツールの月額料金の引き落としなどに利用します。
開業後は、確定申告で使用する会計アプリと連携させることが可能なため、事務作業の軽減にも役立ちます。
大手クラウドソーシングサイトには、特定のネット銀行の振込手数料が、安価に設定されているケースもあります。
業務用の財布
仕事用の現金を管理し、生活費と分離します。
100円均一ショップなどで購入できるポーチやファスナー付きのビニール袋でも良いため、分離して管理しましょう。
仕事を始めるために購入した備品類、機器のレシートも保管します。
書籍、ファイル、ペン、メモ帳、パソコン、マウスなど、開業準備期間中に購入したものは、「開業届」を提出後に経費として扱えるため大切に保管して下さい。
後に必要になるであろうWebライター向けのツール
Webライターの仕事は、クライアントから使用するツールが指定されるケースが多くなります。
事前にアカウントを取得したり、基本的な操作を覚えておくと安心です。
文書作成ツール
【Googleドキュメント】
Googleアカウントで使用できる無料の文書作成ツールです。
クライアントへの共有方法、スタイル、コメント機能、文字カウントなどの機能を把握しておきましょう。
【Microsoft Word(Office Online)】
Microsoft社の文書作成ソフトです。
サブスクリプションサービスの場合は、月額、年額での利用料金が発生します。
Web上で利用する「Office Online」では、Wordの一部機能が制限されますが、無料で使用可能です。
チェックツール
【CopyContentDetector】
「CopyContentDetector」は、インターネット上に、自分が執筆した記事の文と「同じ文」がないかをチェックする「コピペチェックツールです」。
「同じ文」があった場合、作成した記事が「コピペ」(コピー&ペーストの略)として検出されます。
「コピペ」判定となった文は、意図せずに類似した場合も、著作権侵害になる可能性があります。
納品前には、必ず「コピペチェックツール」で確認しましょう。
「コピペ」判定が出た場合には、一致率が許容範囲内になるまで文章を修整します。
【Enno】
「Enno」は、記事の誤字脱字をチェックするツールです。
見落としがちな「不要な半角スペース」「語句の誤用」なども分かるため、納品前にチェックします。
チェックツールは完璧ではありません。
ケアレスミスを防止するための補助ツールと考え、最終チェックは自分の目(黙読)と耳(音読)で行います。
連絡ツール
クラウドソーシングサイトでは「契約が成立した後」に、連絡ツールを使用する場合があります。
代表的なツールは以下の2つです。
どちらにも無料プランがあるため、事前に登録して操作を覚えておきましょう。
【Chatworks】
国内の利用者が多い日本のビジネスチャットツールです。
日本人向けのため使いやすいことが特徴です。
【Slack】
世界的なビジネスチャットツールです。
情報共有や外部連携機能に優れます。
資格はWebライターに必要?
資格の取得は必須ではなく、資格がなくてもWebライターになることは可能です。
しかし、「文を書くプロ」としての基礎力を高めるために、資格を取得することも選択肢の一つです。
取得した資格は、クラウドソーシングサイトのプロフィール、SNSアカウントのプロフィール、名刺、ブログにも記載できます。
クライアントに、自分のスキルレベルを資格で証明できるため、営業にも役立ちます。
時間的な余裕がある場合は、案件への応募と並行して資格を取得しましょう。
Webライターに役立つ資格
Webライティング技能検定
日本クラウドソーシング検定協会が主催する検定です。
ライティングの基本的なルールなどを効率よく学べます。
Webリテラシー試験
ボーンデジタルが主催しています。
Webに関わる基礎知識を網羅し、情報漏洩や著作権のトラブルなど、Web全般に関わるリスクを回避できる能力を高めます。
ビジネス著作権検定
サーティファイ著作権検定委員会が主催しています。
記事を作成する際には、写真、イラスト、グラフや地図、人物の肖像権などの著作権の知識が必要です。
どのような権利があるのかを正しく理解することで、トラブルを回避することが可能になります。
Webライターになるために必要な知識やスキル
Webライターには、「正しい日本語で、正確な内容の記事を作成する」ことが求められています。
日本語力を高める
正しい日本語のスキルを身に着けるには、常に語句の意味や用法を意識し、辞書を引くなどの確認を繰り返すことが大切です。
ニュースサイトの記事など、理想とする文章を書き写すことも効果的です。
Web上の営業ノウハウも大切ですが、仕事の成果物の価値を高める「日本語力」を向上させることを最優先しましょう。
高品質な記事を納品することで、営業しなくても仕事が継続するようになります。
正確な内容の記事を書く
記事を書くには「ファクト」と「エビデンス」を明確にする必要があります。
「ファクト」とは、「事実」です。
「エビデンス」は、「証拠」です。
Webライターは常に、「事実」と「証拠」を揃えた状態で記事を書きます。
「〇〇は△△である。」と「ファクト(事実)」を記載した場合には、「エビデンス(証拠)」を「出典」として添えます。
「エビデンス」には、国が運営する各省庁のサイトや、日本商工会議所などの経済団体が運営するサイトなど、信頼できる情報を使用します。
確実な仕事
「迅速で確実な連絡」
「依頼通りの記事作成」
「納品期日を守る」
Webライターに必要なスキルは、基本を守ることです。
確実な連絡や報告、疑問点の質問、依頼内容に忠実な成果物、納品期日の厳守、納品が遅れる場合には事前に報告するなどを徹底します。
「確実な仕事」は、Webライターとしての「信用」を高めます。
事務処理能力
現在のWebライターには、事務処理能力も重要なスキルです。
例えば、副業の方は、Webライターの収入が年間20万円を越えると確定申告が義務になります。主婦の方であれば、年間48万円以上で確定申告が必要です。
確定申告には、「白色申告」と「青色申告」があります。
「白色申告」には節税のメリットはありませんが、「青色申告」には、節税のメリットがあります。
「青色申告」をするには、期限内に「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出します。
しかし、副業の方は「開業届」を提出すると、失業保険の受給資格が失われるため注意しましょう。
主婦の方は扶養から外れる場合もあります。
現在は、消費税の確定申告が必要になる「インボイス制度」や、2024年に開始される「電子帳簿保存法」の知識も必要になっています。
ライティング技術だけでなく、正確な事務処理の知識も並行して身につけましょう。
まとめ
Webライターの仕事は、パソコンとインターネットの環境さえあれば、誰もが始めやすい仕事です。
そのため、「Webライターは飽和状態」とも言われています。
しかし、実際は「正しい日本語」で「正確な記事を書けるWebライター」が、常に不足しています。
Webライターとして活躍したい方は「日本語力」を上げ、「正確な情報」を元に記事を書きましょう。
クライアントから「信頼される仕事」を続けることが、トップWebライターになるコツです。