大学生の手軽な収入源として、Webライターが注目されています。
今回は、Webライターの仕事内容や、収入の目安、メリットやデメリット、注意ポイントまで詳しくご紹介します。
大学生でwebライターとして稼ぐことはできる?
Webライターの仕事は、資格がなくても受注できます。
そのため大学生でも、Webライターとして稼ぐことが可能です。
Webライターの仕事とは何か
Webライターの仕事とは、クライアント(依頼主)から依頼された記事を、依頼通りに作成し納品することです。
依頼の一例
「商品紹介ページの記事を作成、文字単価1円、3000文字。」
案件の募集内容は簡潔に記載されていることが多く、詳細は契約後に説明されることがほとんどです。
依頼が、商品の販売を目的としている商品紹介記事である場合、Webライターは「ユーザーが商品を購入したくなる記事」を作成します。
大学の「論文」と違い、Webライターが作成する記事は「ビジネス」です。
そのため、記事には営業力が必要になります。
販売を目的としないWebサイトの場合は、広告収入が目的となるためアクセス数が重視されます。
アクセス数を重視する場合、Webライターは検索流入が期待できる記事を作成します。
記事品質とSEO
現在は、どれほど営業力のある記事や高品質な記事を書いても、Googleなどの検索エンジンに上位表示されなければ、記事へのアクセスは増えません。
そのためSEOの知識(検索エンジンに上位表示されるための知識)があるWebライターの方が、案件獲得に有利な状況となっています。
SEOの知識と記事品質をバランス良く高めることが、案件獲得や収入を増やす近道だと言えます。
Webライターの収入はどのくらい?
初心者Webライターの収入は、基本的に「文字単価×文字数」で決まります。
文字単価1円、3000文字の記事を1本受注した場合の売上は、3,000円になります。
1ヵ月に10本の依頼を受けた場合は、30,000円の売上です。
初心者Webライターの場合は、案件獲得に時間がかかるため、案件がない日も多く発生します。
そのため1ヵ月の収入の目安は10,000円前後から30,000円未満が現実的な数字です。
実際に振り込まれる金額は、売上から仕事を受注する際に利用したクラウドソーシングサイトの手数料と、銀行の振込手数料が差し引かれます。
大手クラウドソーシングサイトの手数料は、売上が100,000円未満の場合、16%~20%程度です。
振込金額は、消費税込みの売上が33,000円の場合、手数料の20%として6,600円が差し引かれ、26,400円です。
銀行への振込手数料は100円から500円かかるため、実際に受け取れる金額は26,000円前後になります。
クラウドソーシングサイトによっては、手数料が優遇される銀行が指定されているケースもあるため、振込口座の登録の前にチェックしておくと安心です。
文字単価の目安
Webライターの初めての案件は1円未満が多い傾向ですが、0,5円未満は避けた方が無難です。0,8円前後を探しましょう。
文字単価が1円など条件が良くても、テストライティングが0円や数百円など低単価な案件には注意が必要です
Webライターの人気が高いため、執筆にかかる時間に見合わない報酬を設定した案件も多数見られます。
クラウドソーシングサイトでの取引を知るために、1、2回程度低単価で受注することも方法の一つですが、低単価案件を継続することは避けた方が無難です。
執筆に10時間かかる案件を3,000円で受注するよりも、10時間でWebライティングの専門書を1冊読む、無料のWebライター講座を受講するなどが、短時間でスキルアップできるためおすすめです。
数件応募したら、応募結果が分かるまでの時間をスキルアップに使うなど、大学生の限られた貴重な時間を、効率良く使用しましょう。
Webライターは人気の仕事であるため競争率が高く、スキルがないままでは、いつまでたっても仕事は受注できません。
逆に、スキルや知識があれば、案件が継続受注できるようになります。
競争が厳しいのは、初心者レベルだけです。
中級、上級レベルのWebライターは不足しているため、高品質な記事を書けるWebライターになれば、案件探しに時間をかける必要は無くなります。
大学生からwebライターとして働くメリットとデメリット
メリット
◆スケジュールが自由
一番大きなメリットは、スケジュールを自分で決められることです。
休みや空いている時間を活用して働くことが可能です。
記事の執筆は、スマホやパソコンさえあればどこでも作業できるため、ゲームやSNSに使用していた時間が、有意義に利用できるようになります。
◆ビジネスシーンを体験できる
記事を執筆し報酬を得るということは、プロとして記事を作成するということです。
自分の仕事に責任を持ってクライアントと取引する必要があるため、実際のビジネスシーンを体験できます。
ビジネスチャットツールやオンラインミーティングでのコミュニケーションを、就職活動前に体験できることは大きなメリットです。
◆自己管理能力の向上やスキルアップ
執筆のスケジューリング、スキルアップ、収入の管理、税金に関する知識など、Webライターの仕事は、活動期間が長くなるほど関連する知識が必要になります。
情報収集と実践を繰り返すことになるため、短期間で成長できます。
デメリット
◆案件の獲得が難しい
現在、Webライターは、初心者レベルの競争率がかなり高くなっています。
条件の良い案件を獲得することに、執筆時間以上の時間がかかるため、大半の人が初期に「Webライターは稼げない」と諦めています。
しかし、無料ブログの運営などで専門ジャンルがある場合は、容易に案件が獲得できるケースもあるため、案件にとらわれない実績作りがおすすめです。
◆執筆前の準備に時間が必要
Webライターが執筆する記事の情報は正確でなければならないため、準備にはある程度の時間が必要です。
試験期間中など、時間に余裕がない場合には、執筆が負担になる可能性があります。
◆確定申告が必要になる
毎月の売上から、プリンターのインクやインターネット回線などの経費を引いて残った金額が所得です。
この所得の合計が、年間48万円を超えると確定申告が義務となります。
大学生がwebライターを始める流れ
Webライターは、基本的に業務委託契約のため労働基準法が適用されません。
大学生がWebライターを始める場合は、トラブル回避のためにも、クラウドソーシングサイトを利用することが無難です。
クラウドソーシングサイトに登録する
クラウドソーシングサイトには、無料で登録できます。
プロフィール画像は、自分の顔写真でなくても良く、似顔絵でも大丈夫です。
本名を出すことが心配な場合は、ペンネームで問題ありません。
プロフィールには、得意なジャンルを必ず記載します。
案件が獲得できない間は、無料ブログを作成し、ポートフォリオとしてURLを記載すると効果的です。
ブログを実績として「自分には何が書けるのか」を、クライアントに分かりやすく伝える工夫をします。
案件に応募する
案件は慎重に選びましょう。
本人確認が済んでいるクライアントを選んだり、不利な条件がないか募集内容をよく読んだりすることがおすすめです。
外部のチャットツールの使用は、契約後にクラウドソーシングサイトに申請、許可を得てからとなります。
契約前に外部チャットツールへ誘導された場合は、トラブルになる可能性があるため注意してください。
受注と執筆
契約後、執筆を開始します。
キーワードでリサーチし、内容をまとめます。
記事のキーワード、対象としている読者(ペルソナ)、記事の目的を確認しましょう。
分からない部分や記事の方向性で迷ったときは、クライアントに質問します。
チェックと納品
書き上げた記事は、必ず誤字脱字チェックツールとコピペチェックツールを使用してチェックします。
ツールは完璧ではないため、最終チェックは自分の目で行いましょう。
画像に著作権がないか、正しく引用できているかなどにも配慮します。
納期を守って納品します。
納期に間に合わない場合は、間に合わないと分かった時点で、すぐに連絡します。
修正対応
納品した記事に修正が必要な場合は、すぐに対応します。
また、修正内容は理由も含めてメモしておき、同じ指摘を受けないようにします。
クライアントによって、ルールが違う場合があるため、クライアントごとに注意点をまとめて管理しましょう。
webライターに必要なものと知っておくべき知識
必要なもの
パソコン
記事の作成はパソコンが最適です。
スマホでも記事の作成は可能ですが、記事作成の効率が違います。
安価なパソコンでも初期のライティングには十分です。
用語集・辞典
記者ハンドブックや国語辞典は、手元にあると便利です。
送り仮名の付け方や用語に迷った時に使用します。
必要なツール
ラッコキーワード
無料で登録できます。
ユーザーがどのようなキーワードで検索しているのかが分かります。
Enno
誤字脱字チェックができます。
気づきにくい、不要なスペースなどもチェックして削除します。
CopyContentDetector
コピペチェックツールです。
人気のあるキーワードや単純な説明文などは、コピペしていなくても文が類似する可能性があります。
納品前にチェックし、訴訟や炎上のリスクを回避しましょう。
ビジネスチャットツール
クライアントとの連絡手段として使用します。
Google Chat、Slack、Chatworkなどがあります。
必要な知識
トンマナ
Webライターには、トンマナ(ToneとMannerの略)を意識することが求められます。
Webライターにとっての「トンマナ」とは、Webサイト内の記事の文章や装飾に、統一感を持たせることです。
トンマナが統一されていない場合、Webサイト全体の信用度が下がります。
文章は「ですます調」や「である調」、くだけた「口語的な表現」などがあります。
表記のルール、文字装飾や画像のファイル形式の統一なども、意識するポイントです。
Webライターのクライアントは、ブログやWebサイトを運営する個人から、オウンドメディア(自社Webサイト)を所有する大企業までさまざまです。
一般的に大企業になるほど、トンマナは厳しくなります。
個人からの依頼で執筆する場合は、細かなトンマナの指定がないケースもあります。
その場合は、自分自身で記事内の文体や、使用する単語を統一します。
リスク回避の知識
コンプライアンスやITリテラシーなど、Webライターが扱う情報によるトラブルを回避する知識は必須です。
納品した記事が、著作権侵害などのトラブルを発生させた場合、損害賠償請求を受ける可能性もあります。
正しい知識でリスクを回避しましょう。
まとめ
今回は、Webライターの仕事について解説しました。
Webライターは、誰でも始めることが可能な仕事です。
しかし、中級、上級になれるWebライターは、必要な知識の習得を継続できる人だけです。
プロのWebライターは、常に納品した後の記事の成果までイメージしています。
ぜひ、焦らずに基本をマスターしてプロの仕事を目指してください。