2024年7月1日、ユニバーサル アナリティクス(UA)は、過去データの閲覧が停止となり、完全に利用できない状態となります。新たな機能を持つGoogle アナリティクス 4(GA4)には、どのようなメリットがあるのでしょうか、今回は、GA4についてご紹介します。
Google アナリティクス 4(GA4)とは
Google アナリティクス 4(GA4)は、Googleの次世代ウェブ分析ツールであり、従来のユニバーサルアナリティクスから大幅な進化を遂げています。
GA4は、ユーザー行動の詳細なトラッキング、クロスプラットフォーム対応、AIによるインサイト提供など、強力な分析機能を提供しています。GA4を活用することで、最新のウェブ分析が可能になり、ビジネスの成長が期待できます。
Google アナリティクス 4の特徴
イベントベースのデータモデル
GA4は、ページビューに加えて、ユーザーの広告への反応や、ページ離脱などのアクション(イベント)に基づくデータ収集を重視しています。これにより、ユーザー行動をより詳細に追跡し、分析することが可能です。
クロスプラットフォームのトラッキング
ウェブサイトだけでなく、モバイルアプリのデータも統合してトラッキングできます。これにより、ユーザーの全体的な行動を把握できます。
強力なAIと機械学習
GoogleのAIと機械学習技術を活用し、予測インサイトを提供します。これにより、ユーザーの行動パターンを予測し、最適なマーケティング戦略を立てることができます。
プライバシーに配慮した設計
クッキーレスな未来に対応するために設計されており、プライバシー保護に対する対応が強化されています。IPアドレスの匿名化や、データ保持期間の設定が可能です。
統合と柔軟性
Google AdsやBigQueryなど、他のGoogleツールとの統合が容易で、データの一元管理が可能です。カスタムレポートの作成も柔軟に行えます。
なぜGoogle アナリティクス 4に移行しないといけないのか
Google アナリティクス 4(GA4)のサービス開始に伴い、これまで使用されていたユニバーサル アナリティクス(UA)のデータ処理が、2023年7月1日に停止されました。また、2024年7月1日からは、過去データの閲覧も停止されます。そのため、ツールの利用を継続する場合、Google アナリティクス 4への移行が必要となっています。
GA4へ移行しない場合はどうなるのか
UAのまま使用を続け、GA4へ移行しない場合、2024年7月1日以降は、過去データの閲覧も不可能になります。また、GA4に移行しても、過去データを引き継ぐことができないため、閲覧停止までに、データをエクスポートする必要があります。
最新機能の利用不可
GoogleはGA4を次世代の標準分析ツールとして位置付けており、今後の新機能や改良はGA4に集中する予定です。UAのままでいると、最新の分析機能やツールを利用できず、競合他社に対して不利な立場に立たされる可能性があります。
Google アナリティクス 4に移行する方法
Google アナリティクス 4(GA4)への移行は、次の手順で行います。
1. 現在の環境の確認
まず、現在のユニバーサルアナリティクス(UA)設定を確認します。特にトラッキングコードや設定内容を把握し、必要なデータがすべて収集されていることを確認します。
2. GA4プロパティの作成
Google アナリティクスアカウントにログインし、管理画面から新しいGA4プロパティを作成します。管理画面左下の設定ボタン(歯車のボタン)をクリックし、画面中央の「プロパティを作成」ボタンをクリックします。必要事項を入力し「次へ」をクリックします。
ビジネス情報の必要な項目にチェックを入れ、「作成」をクリックします。
3.データストリームの設定
計測するプラットフォームを選択します。計測対象がWebサイトの場合は、「ウェブ」、アプリの計測をする場合は、該当するアプリを選択します。データストリームが作成されます。
データストリームの設定画面に移動し、計測するWebサイトのURLを入力します。ストリーム名を入力し、「ストリームを作成」をクリックします。この際、「拡張計測機能」のチェックは入れたままにします。
4.測定IDをコピーする
ウェブストリームの詳細画面で「測定ID」(トラッキングID)をコピーします。
5. Googleタグマネージャーに測定IDを設置
GA4プロパティが作成されたら、GoogleタグマネージャーにGA4の測定IDを設置します。
Googleタグマネージャーのワークスペースにある、「タグ」で「新規」ボタンをクリックします。「タグの設定」から「GA設定」に進み、「タグタイプを選択」の画面で、「Google アナリティクス GA4 設定」をクリックします。「測定ID」の空欄にIDを貼り付けます。「トリガーの選択」画面で「All Pages」を選択します。「ワークスペース」で、「公開」をクリックします。
Google アナリティクス 4に移行するメリット
GA4は、スマートフォンの普及によるユーザー行動の変化に対応しており、移行は多くのメリットをもたらします。
1. イベントベースのデータモデル
GA4はイベントベースのデータモデルを採用しており、ユーザーの具体的な行動を詳細に追跡できます。ページビューに加え、クリック、スクロール、ビデオ視聴などのイベントを自動で記録し、カスタムイベントも設定可能です。これにより、ユーザー行動をより深く理解し、精緻なデータ分析が可能になります。
2. クロスプラットフォームのトラッキング
GA4はウェブサイトとモバイルアプリのデータを統合して追跡できるため、ユーザーのクロスデバイスでの行動を一貫して把握できます。これにより、ユーザーがどのデバイスでどのようにサイトやアプリを利用しているかを総合的に分析し、マーケティング施策の最適化が可能です。
3. AIと機械学習の活用
GA4はGoogleのAIと機械学習技術を活用して、予測インサイトや自動インサイトを提供します。これにより、ユーザーの将来の行動を予測し、トレンドを把握できます。たとえば、収益予測や離脱予測など、重要なビジネスインサイトを自動的に得ることが可能です。
4. プライバシーに配慮した設計
GA4はクッキーレスな未来に対応できる設計となっており、ユーザーデータの収集においてプライバシー保護が強化されています。IPアドレスの匿名化やデータ保持期間の設定が容易であり、GDPRやCCPAなどのプライバシー規制に対応しやすくなります。これにより、法規制に準拠したデータ分析が可能です。
5. 統合と柔軟性
GA4はGoogle AdsやBigQueryなど、他のGoogleツールとの統合が容易で、データの一元管理が可能です。カスタムレポートの作成も柔軟に行え、ビジネス目標に合わせた詳細な分析が可能です。これにより、マーケティングキャンペーンの効果を正確に評価し、改善策を迅速に実行できます。
6. 長期的なサポートと進化
GA4はGoogleの次世代の標準分析プラットフォームとして位置付けられており、今後も継続的に新機能や改良が提供される予定です。これにより、常に最新の分析技術を活用し、ビジネスの競争力を維持することができます。
株式会社ヴァレインHDとは
GA4は、これまでのアクセス解析とは大きく異なる、ユーザーの将来的な行動予測を盛り込んでいます。ユーザーの行動は、スマートフォンの普及によって変化しました。また、近年は、AIの活用が一般的となり、これまでのWebサイトの運営方法では、対応しきれない状況となっています。
株式会社ヴァレインHDは、常に最新技術と向き合い、時代に即したWebサイトの構築に取り組んでいます。GA4の特徴である新たな分析機能は、どのように活用するかが重要です。GA4の活用にお悩みの際は、株式会社ヴァレインHDへお気軽にご相談ください。