SEO対策するなら、Googleのアップデートに備えなければなりません。
Googleはユーザーによりよい使い心地を提供するために、毎年定期的にアップデートしています。
アップデートされると、一部の記事では大きな順位変動が起こるので気をつけてください。
そこで、この記事ではアップデートが起きても冷静に対処できるよう以下の点を解説します。
- SEOアップデートにういて
- 直近のSEOアップデート
- SEOアップデートの内容
- どのようなサイトが影響を受けるか
- アップデートのSEO対策
記事を最後まで読むとSEOについて知識が深まり、アップデートが起きても動じない記事を作れるようになります。
Googleのアップデートは事前告知される
Googleコアアップデートは、Googleの公式Twitter上で確認できます。
実際に2021年11月に実施されたコアアップデートでは、次のツイートが投稿されました。
Later today, we are releasing a broad core update, as we do several times per year. It is called the November 2021 Core Update. Our guidance about such updates is here:https://t.co/0LAL28ueDq
— Google Search Central (@googlesearchc) November 17, 2021
要約すると次のとおりです。
- 本日コアアップデートを実施予定
- 更新に関するガイダンスを参照してほしい
- アップデートが完了するまでには1〜2週間を要する
またGoogleコアアップデートは、年平均で3回程度実施されます。
直近3年間のデータでも、以下のスケジュールでアップデートが入りました。
- 2018年:3月、4月、8月(3回)
- 2019年:3月、6月、9月(3回)
- 2020年:1月、5月、12月(3回)
Googleの発信情報や動向をチェックしつつ、コアアップデートの時期を予想して対策を練るのが重要です。
Googleのアップデートに関する担当者の見解
Googleでは、アップデートがサイトの検索順位へどのような影響を与えるかを担当者が解説しています。
具体的には、次のような内容の解説です。
- YMYLジャンルの評価は慎重
- サイトのインデックス数は記事の品質で左右される
- URLに優劣の差はない
- 重複コンテンツのペナルティは存在しない
いずれもサイトがどのような観点で評価されているのか、詳しく知りたい方に役立つ情報です。
YMYLジャンルの評価は慎重
Googleは、YMYLジャンルのコンテンツ評価を慎重に検討する傾向にあります。
実際にGoogleのジョン・ミューラー氏は、SEOオフィスアワーにて次のように発言しています。
Google検索品質評価者向けガイドラインに示すとおり、YMYLジャンルのサイトでは、厳格なアルゴリズムを用いたクロールやインデックス、ランク付けしていることもある
出典:YouTube
すでにYMYLジャンルのコンテンツを扱っている場合、非YMYLジャンルとは異なる戦略を前提に運用方針を定める必要があります。
サイトのインデックス数は記事の品質で左右される
Googleの検索結果にWebサイトが表示されるかどうかは、インデックスという要素が大きく関係しています。
インデックスとは、GoogleのSEOデータベースに対象サイトが登録されることです。
技術的な側面では、以下のような点を押さえておく必要があります。
- サイトマップや内部リンクを最適化する
- やみくもにnoindexを使わない
また技術面以外の対策として、ジョン・ミューラー氏は次のような方法も紹介しています。
インデックスされるには、特定の記事の修正のみならず、サイト全体の品質向上が欠かせない。「重要なサイトを見逃している」とグーグルに納得させるべく、より良い品質のページを作る必要がある
一つひとつの記事やサイト全体の品質を高めることが、インデックス数の増加につながります。
URLに優劣の差はない
Webサイトが使用するURLによって、サイトの優劣が決まることはありません。
理由としては、Googleのジョン・ミューラー氏による以下の解説があったからです。
There is absolutely no relative difference between “absolute URLs” and “relative URLs” for us.
出典:YouTube
すなわち「”https:”から始まるURLを使っても、簡略化したURLを使っても、サイトの評価は変わらない」と解説しています。
サイトの設計に携わる際、URLの表示にこだわりを持つ方もいるでしょう。
しかし、Googleの公式見解としては、URLに優劣の差はないというのが結論です。
重複コンテンツのペナルティは存在しない
Googleでは、Webサイト内の重複コンテンツによるペナルティを設けていません。
そのため、トラフィック数の減少が起きても、重複コンテンツ以外の問題が生じていると想定するのがおすすめです。
実際に、Googleのジョン・ミューラー氏はサイトの重複コンテンツについて「重複コンテンツによるペナルティというものは存在しない」と明言しています。
したがって、意図的に重複コンテンツを量産していない限り、サイトの利便性や記事の品質といった要素に焦点を絞って対策するのが最も効率的でしょう。
Googleのアップデートの歴史
Googleは、過去にさまざまな種類のアップデートを積み重ねてきました。
なぜなら、定期的なアルゴリズムのメンテナンスを実施することで、ユーザーに有益な情報を届けやすくするからです。
実際にアップデートが入るたびに、品質の高い記事やサイトが上位表示されるようになってきており、検索エンジンの利便性も高まっています。
2010年以前のアップデート
2000年にGoogleの検索サービスがスタートして以来、2010年以前までにもさまざまなアップデートが実施されてきました。
具体的には、次のようなアップデートです。
- ボストンアップデート(2003年2月)
- パーソナライズド検索導入(2005年6月)
- カノニカルタグアップデート(2009年2月)
また、特徴的なアップデートの一つとして、ユニバーサルサーチの導入が挙げられます。
ユニバーサルリサーチとは、検索にてWebページ以外のコンテンツを表示する機能のことです。
実際に「Google」で検索すると、画像の赤枠にある企業情報や関連ニュースなどが表示されます。
サービス開始から2010年までの期間は、Google検索エンジンの基盤を整備するためのアップデートが中心でした。
現在地や閲覧履歴を参照して、ユーザーごとに検索エンジンが最適化されるようになったのも、特徴の一つです。
2011〜2015年のアップデート
2011〜2015年のアップデートでは、より注目度の高い大型アップデートが実施されました。
具体的なアップデート名は次のとおりです。
- パンダアップデート
- フレッシュネスアップデート
- ペンギンアップデート
- パイレーツアップデート
- イグザクトマッチドメインアップデート
- ペイデイローンアップデート
- ハミングバードアップデート
- ベニスアップデート
- ドアウェイアップデート
- モバイルフレンドリーアップデート
低品質なコンテンツの表示を避け、ユーザーが有益な情報にアクセスできるようにと、あらゆる配慮が施されています。
2011年:パンダアップデート
2011年2月のパンダアップデートでは「コンテンツの質」をテーマに、アップデートが実施されました。
パンダアップデート前の検索エンジンでは、内容の薄いコンテンツや低品質なコンテンツを表示していた背景があります。
実際にアップデート後の検索エンジンでは、次のような要素が懸念されるサイトを評価しないようになりました。
- 無断転載が疑われる記事を載せている
- 自動生成によるオリジナル性が見受けられないコンテンツの乱用
- 不適切な表現やユーザーの不利益につながる広告の掲載
Webサイトの有益性に「白黒つける」といった意味が込められているとおり、ユーザーが価値を感じるような質の高いサイトが、優先的に表示されるようになりました。
2011年:フレッシュネスアップデート
2011年11月のフレッシュネスアップデートでは「最新情報を表示する」といった趣旨で、アップデートが実施されました。
最新情報が上位表示されるようにメンテナンスすることで、ユーザーが話題性のある情報にアクセスできるようにするためです。
実際にアップデートの対象となったキーワード例としては、次のようなものが該当します。
- 災害情報や選挙など、情報の鮮度が重視される最新ニュース
- 正月やゴールデンウィークといった季節性のイベントや恒例行事に関する最新情報
- 為替の値動きや放送局の視聴率など不定期である一方、鮮度が重要な情報
すべてのキーワードがアップデート対象になったわけではないものの、アップデート後は全Webサイトの35%に影響がおよびました。
ゴシップや商品情報、Web技術に関する知識など幅広い分野で適用されたのが特徴です。
2012年:ペンギンアップデート
2012年4月のペンギンアップデートでは、次の要素を対象にアップデートが実施されました。
- ブラックハットSEOへの対策
- スパム行為の厳重注意
- 外部リンクの最適化
- いずれも不健全な検索上位表示を避けるために実施されたものです。
特にGoogleが目を光らせたのは、ブラックハットSEOへの対策でした。
ブラックハットSEOは、Googleが定めるガイドラインに沿わない形で検索上位表示を狙う
手法を指します。
具体的には対象キーワードの詰め込みや隠しリンクの設定、意図的に外部リンクを集めるなどの手法です。
そのため「こうした手法はガイドラインに反する行為でありペナルティの対象とする」という判断が下されました。
ペンギンアップデートによりサイトの信頼性が担保され、より多くのユーザーが有益な情報にアクセスできるようになったのが特徴です。
2012年:パイレーツアップデート
2012年8月のパイレーツアップデートでは、デジタルミレニアム著作権法に反するサイトの評価を下げるためのアップデートが実施されました。
デジタルミレニアム著作権法とは、2000年に米国で施行された法律の一つです。
具体的には、著作権侵害に該当するコンテンツを扱っているサイトの検索順位が下がり、遵守していると考えられるサイトの検索順位が上がるといったアップデート内容です。
またアップデートの対象となる範囲が広いのも特徴の一つです。
実際に以下のようなジャンルが保護の対象となりました。
- 著作物(音声、書籍、楽曲)
- 視覚情報(漫画、絵画、写真)
- 演劇(ミュージカル、メイク、衣装、演出案)
- その他(ゲーム、ソフトウェア、宣伝)
上記の保護対象を侵害するサイトの順位を下げることで、ユーザーの訪問数を減らし、制作者の権利を守るといった趣旨でアップデートが行なわれました。
2012年:イグザクトマッチドメインアップデート
2012年9月のイグザクトマッチドメインアップデートは「キーワードをドメイン名に利用しているサイトの評価を下げる」といった目的で実施されました。
アップデートの背景としては、アップデート以前にキーワードとドメイン名が一致する「完全一致ドメイン」が、SEOで有利になるといった現象が起きていたためです。
アップデート後はキーワードが「ドメイン」だった場合、ドメインを「domain.jp」のように設定してしまうと、サイトの評価が下がるようになりました。
結果として、ドメイン名だけを見て質の高いサイトだと判定されなくなり、サイトを評価する際の基準が、より明確化されました。
一方、完全一致ドメインというだけで上位表示しないような配慮も施されました。
実際に完全一致ドメインの場合でも、ユーザーファーストの設計だと判定可能なサイトに関しては、アップデートの対象から外れています。
2013年:ペイデイローンアップデート
2013年6月のペイデイローンアップデートでは「特定のジャンルにおけるキーワードでの検索結果にて、スパム性を持つサイトを表示させない」といった内容のアップデートが実施されました。
具体的なジャンルとしては、以下のようなものが対象になっています。
- ポルノ系
- クレジットカード系
- ギャンブル系
- ローン系
またアップデートの影響範囲が限定的だったのも特徴的でした。
- 不正によって上位表示を獲得しているサイトが低評価の対象になる
- 特定のキーワードによる検索結果を精査する
- 大多数のサイトには影響がおよばなかった
そのため、一般的なキーワードで上位表示を狙っているサイトにはほとんど影響がありませんでした。
ただし、一方では、ユーザーの安全を担保し、検索エンジンの健全さを維持するためのアップデートであったという見解もできます。
2013年:ハミングバードアップデート
2013年9月になると、Googleはハミングバードの導入に舵を切ります。
ハミングバードとは、ユーザーの検索意図を素早く正確に把握し、検索結果に表示するためのアルゴリズムのことです。
導入前までのアルゴリズムでは、特定のワードに対応して結果を返すといった構造でした。
たとえば「一番速い車はどれ?」といった検索に対してアルゴリズムが認識できるのは「速い」「車」などの、独立した単語です。
ハミングバードでは、会話型の検索が可能になりました。
質問を「一番速い」「車」「どれ」として認識できるほどの精度を誇ることで、粒度を細かくした検索が実現しています。
ユーザーの検索意図に沿わない結果が表示されることもある一方、アップデート以前と比較すると検索性能は大幅に向上しました。
2014年:ベニスアップデート
2014年12月に実施されたベニスアップデートでは、位置情報を参考にした検索結果の表示が可能になりました。
たとえば北海道に住んでいる人が「レストラン」と検索した場合、現在地を基準に登録されているレストランを表示してくれます。
位置情報を参照して結果を返しているため、現在地によって表示される内容が変わるというのがポイントです。
旅先での観光スポットを探すときはもちろん、以下のような生活に密着した場所を探す際にも大変便利です。
- スーパー
- 美容院
- カフェ
- 薬局
また、アップデートをすることで、検索ボリュームの最適化が実現したという背景もあります。
アップデート以前は「山口県の美容院」や「福島県の薬局」のようにエリアとワードだけに絞っても、検索ボリュームが肥大化する傾向にありました。
しかし、アップデートを実施してからは、各ワードがエリアに依存するようになりました。
検索結果が最適化されたことで、ユーザーが欲しい情報をより正確に表示できるようになったのがポイントです。
2015年:ドアウェイアップデート
2015年3月には、ドアウェイアップデートが実施されます。
アップデートの目的は、不要な誘導ページに対する評価を厳しくするといったものでした。
実際にGoogleは「誘導ページはガイドライン違反」に該当すると提唱しており、次のような例とともに解説しています。
例1:品質の低いコンテンツに、ある特定のサイトへのリンクを追加しただけのブログを複数作り、ユーザーを誘導しているケースです。
例2:地名以外ほぼ同一の誘導ページを大量に生成しているケースです。どの地域のページを見ても、資料請求フォームなどは同じものが用意されていることなどが特徴です。こうしたページでは、その地域ごとに特化した有用な情報はほとんど提供していないため、誘導ページと判断される可能性は高いといえるでしょう。
ドアウェイアップデートにより、各サイトの運営者のなかで「ユーザーファーストの視点を持ったサイトが評価されるようになる」という認識が高まるようになりました。
2015年:モバイルフレンドリーアップデート
2015年4月に実施されたモバイルフレンドリーアップデートでは、対象のサイトがモバイル端末からアクセスしやすいかどうかを評価できるようになりました。
スマートフォンやタブレットの普及にともない、ユーザーがモバイル端末から検索エンジンを活用するようになったためです。
そしてGoogleは、モバイルフレンドリーなページについて、次のような条件が該当すると提唱しています。
- タップやズームなどをしなくてもテキストが読みやすい
- タップターゲットの間隔が適切
- 再生できないコンテンツが含まれていない
- 横方向へのスクロールが発生しない
さらにアップデートによる特徴として、以下の影響が生じると解説しています。
- 携帯端末での検索の掲載順位にのみ影響する
- 世界中のすべての言語で検索結果に影響する
- ウェブサイト全体ではなく、個々のページが対象となる
今後もモバイルフレンドリー化は加速する見込みです。
ニーズを最大限満たすべく、Googleもユーザーの動向や市場の状況を日々チェックしています。
2016〜2020年のアップデート
2016〜2020年のアップデートでは、表示速度や専門性、機能強化などのアップデートが実施されました。
具体的なアップデート名は次のとおりです。
- 日本語検索アップデート
- フレッドアップデート
- アウルアップデート
- 医療健康アップデート
- スピードアップデート
- BERTアップデート
- ページエクスペリエンスアップデート
- スパムアップデート
- コアアルゴリズムアップデート
あらゆるアップデートがあるなかで一貫しているGoogleの理念は、ユーザーファーストです。
いずれのアップデートも利便性やSEOを、より確かなものにするべく実施されました。
2017年日本語検索アップデート
2017年2月に実施された日本語検索アップデートでは、日本国内限定でアップデートが実施されました。
アップデート内容として、Googleは次のような発表をしています。
今回の変更は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています。このような改善が、有用で信頼できるコンテンツをユーザーに提供する皆さんを、正当に評価するウェブのエコシステム作りの助けとなることを期待しています
また品質向上を狙ったアップデートの背景には、コピーコンテンツの上位表示が挙げられます。
実際に日本国内では2016年末に、コピーコンテンツが上位表示を占めるケースが多く見受けられ、ユーザーから検索エンジンに対する疑念が生じていました。
しかし、アップデートを機に品質は大幅に向上したため、記事の正確さやコンテンツのオリジナル性が正しく評価されるようになりました。
2017年フレッドアップデート
2017年3月にはフレッドアップデートと呼ばれるアップデートが入ります。
Googleが公式に発表していないアップデートの一つで、具体的な変更点も明言されていません。
しかし、変更内容としては、次のようなサイトに影響がありました。
- 広告掲載が多いページを持つサイト
- オリジナルコンテンツがないサイト
- 不正確な情報が入っているサイト
- 品質の低いサイト
またフレッドアップデートは、以下に示すようにGoogle社員が命名したアップデートとして知られています。
sure! From now on every update, unless otherwise stated, shall be called Fred
— Gary 鯨理/경리 Illyes (so official, trust me) (@methode) March 9, 2017
2017年アウルアップデート
2017年4月には、アウルアップデートが実施されました。
アップデートの内容としては、攻撃的なコンテンツやフェイクニュースへの対処です。
アップデートを発表した際に、Googleは以下のように説明しています。
今日、検索エンジンを出し抜こうとする新たな手法も登場しました。このなかでも、もっとも顕著なものの一つが、明らかに誤解を招く内容や、低品質かつ攻撃的なコンテンツ等によって、悪意のある情報を広める「フェイクニュース(偽ニュース)」です。
長期的な改善の取組みを念頭に、本日Googleでは、より高品質なコンテンツを表示されやすくしていくための諸々の変更を加えました。この変更のなかには検索ランキングの改善や、ユーザーがより簡単にフィードバックを提供できるシンプルなツールの導入が含まれます。
そのためアップデート以降は、対象のコンテンツやサイトを対象に、信頼性の低いWebサイトに低評価がつくようになりました。
同時にユーザーがより正確かつ、信頼性の高いサイトにアクセスできるようになったのも、アップデートによる変化の一つです。
2017年医療健康アップデート
2017年12月に実施された医療健康アップデートでは、
医療従事者や専門家が監修した信頼性の高い医療情報を扱うサイトが、高い評価を得られるようになりました。
Googleはアップデートに関して、次のように発表しています。
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ60%に影響します。Googleでは、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。
またGoogleは、YMYL分野におけるサイトのEAT(専門性・権威性・信頼性)を重視しているといった点も明言しています。
2018年スピードアップデート
2018年7月に実施されたスピードアップデートでは、モバイルページの表示スピード改善が実現しました。
アップデートによって、
モバイルの表示スピードも検索順位に反映されるようになったのが特徴です。
実際にGoogleの調査では、以下のようなデータが明らかになっています。
The average time it takes to fully load a mobile landing page is 22 seconds, according to a new analysis.1 Yet 53% of visits are abandoned if a mobile site takes longer than three seconds to load.2 That’s a big problem.
参照:Find Out How You Stack Up to New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed
内容を要約すると、次のとおりです。
- モバイルで静的ページをすべて読み込む平均速度は22秒
- 一方、読み込みに2〜3秒以上かかってしまうとユーザーはページを離れてしまう
したがって読み込み速度を3秒以下に抑えられれば、サイト評価の向上と上位表示を狙えるようにもなります。
2019年BERTアップデート
2019年に実施されたBERTアップデートでは、
検索結果の精度を高めることができるようになりました。
実際にアップデート前には、文脈を正確に読み取る機能が整備されていません。
そのため、関連性の低い検索結果を返してしまうケースが多く、細かなニュアンスによる検索が難しい傾向にありました。
しかし、AIをベースとするBERTを利用したアップデートを通じて、70を超える自然言語でのスムーズな検索と効率的な情報収集が可能になりました。
2021年ページエクスペリエンスアップデート
2021年6月に実施されたページエクスペリエンスアップデートでは、コンテンツ以外の利便性にフォーカスした改善が実現しました。
Googleではページエクスペリエンスについて、次のような要素を挙げています。
ページの読み込みパフォーマンス(LCP)
インタラクティブ性(FID)
視覚的安定性(CLS)
モバイルフレンドリー
HTTPS
ただしアップデート後は、上位表示への影響が小さいものであるといった説明もしています。
ページエクスペリエンスの構成要素はすべて重要ですが、ランキングでは、ページエクスペリエンスの一部の要素が平均以下であっても、総合的に優れた情報を含むページが優先されます。優れたページエクスペリエンスが関連性の高い優れたコンテンツに勝ることはありません。しかし、同様のコンテンツを含むページが複数ある場合は、ページエクスペリエンスが検索ランキングで非常に重要になります。
2021年スパムアップデート
2021年6月はページエクスペリエンスアップデートと同じく、スパムアップデートが実施されています。
アップデートでは、オリジナル性の低いコンテンツや不適切なリダイレクトがあるサイトを低く評価するように調整されました。
ただし情報の悪用や誤解を防ぐために、Googleは公的に詳細を発表していません。
2021年コアアルゴリズムアップデート
2021年は6月、7月、11月の3回に渡ってコアアルゴリズムアップデートが実施されました。
具体的なアップデート内容は解説されていません。
しかしコアアップデートが入った際、Googleはサイトの所有者に次のことを提唱しています。
- コンテンツに集中する
- 検索品質評価ガイドラインの遵守
- EATを意識する
また検索順位が大幅に下降した場合、Googleは以下のような対応を指示しています。
サイトがコアアップデートの影響を受け、その後にコンテンツを改善した場合、掲載順位が回復する可能性があるのは、次の大規模なコア アップデートのリリース時です。
しかし、Googleでは常に検索エンジンのアルゴリズムを更新しており、その更新には小規模なコアアップデートも含まれます。一般的に、小規模なコアアップデートは重要な変更を含んでおらず、そのようなコアアップデートのすべてがアナウンスされるわけではありません。それでも、コンテンツの改善が見られれば、小規模なコアアップデートがリリースされたときにサイトの掲載順位が回復する可能性はあります。
そのためコアアルゴリズムに変更が加わったとしても、ユーザーファーストのコンテンツを作ることに集中することが重要です。
直近のSEOアップデート
直近のアップデートは2021年11月18日から12月1日に実施された「November 2021 Core Update」というSEOアップデートです。
「November 2021 Core Update」によって、YMYL領域を中心とした分野に大きな影響が出ました。
他にも、2021年はさまざまなアップデートが実施されました。
- 2021年6月3日:The June 2021 Core Update
- 2021年7月1日:The July 2021 Core Update
2022年もコアアップデートはかならず実施されます。
この記事をしっかり読んで、アップデートの影響を受けない記事制作を心がけてください。
SEOアップデートの内容
アップデートの内容、つまりアップデートによってもたらされる影響の中身は、主に「検索順位の変化」です。
そもそもGoogleのアップデートには2種類あります。
- 通常のアップデート
- コアアップデート
前者の場合、アップデートは日々おこなわれます。
そのため、Googleの掲載順位は毎日微妙に異なるのですが、大幅には変わりません。
たとえば1位に掲載されている記事が「次の日には35位に落ちていた」というケースは基本的にありえないのです。
コアアップデートについて
一方、コアアップデートはそういった「掲載順位が激動する可能性」があります。
なぜかというと、検索アルゴリズムのコア(中心)をアップデートするものだからです。
上でも紹介したとおり、この「コアアップデート」は年に数回実施されます。
コアアップデートは他にもさまざまな機能の追加などがありますが、まずは「検索順位の変動」に注意しましょう。
どのようなサイトが影響を受けるか
すべてのサイトが影響を受けます。
なぜなら、コアアップデートはGoogleの検索アルゴリズムそのものをアップデートするものだからです。
ただ、サイトや記事のジャンルによって「影響を受けやすい領域」「そうでない領域」にわかれます。
もっとも影響を受けやすいのが「YMYL」です。
YMYLとは「Your Money Your Life」の略で、以下のようなユーザーに重大な影響を与える可能性があるジャンルを意味します。
YMYLはもっともコアアップデートの影響を受けやすいうえに、その領域はどんどん拡大しています。
そのため「自社のメディアとは関係がないから」と考えるのではなく、Googleのアップデートについて知識を深めておきましょう。
アップデートのSEO対策
コアアップデートはしっかりとSEO対策しておくことで、影響を最小限に食い止められます。
効果的なアップデートのSEO対策は以下の5点です。
- ユーザーニーズを把握した記事の制作
- E-A-Tの強化
- ユーザーエクスペリエンスの改善
- 更新頻度を高める
- コンテンツの充実
どれか一つが欠けても良くありません。
強い記事を作るためにも、すべて実践しましょう。
合わせてこちらの記事もご覧ください。
ユーザーニーズを把握した記事の制作
記事制作でもっとも大事なのはユーザーニーズです。
Googleはユーザーの利便性を第一に考える企業だからです。
実際に、Googleが公式で発表している「Googleが掲げる10の事実」でもこのように記載されています。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
出典:Googleが掲げる10の事実
たとえば「英会話教室」というキーワードの記事に「投資」や「結婚」の内容を含めても、「ユーザーのことを考えた記事である」とはなりません。
「ユーザーがどういった意図で検索したのか?」
「何を得たくてページを訪れたのか?」
これらをしっかり突き詰めるのが大事です。
E-A-Tの強化
次に、E-A-Tを強化しましょう。
E-A-TとはGoogleの造語で、高品質のコンテンツを作る際にかならず知っておかなければなりません。
Googleの「検索セントラル」でも次のように記載されています。
品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準をコンテンツが満たしているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。
このように、コンテンツが「E-A-Tを満たしているか」はGoogleで高く評価されるための基本的な要素なのです。
具体的には下の画像を参考にしてください。
今後、より正確な情報が求められるため、E-A-Tの重要性はさらに高まっていくと予想されます。
E-A-Tを意識して、自サイト・自ページで改善できそうな部分があればすぐに実践するのが大事です。
ユーザーエクスペリエンスの改善
Googleは「高いユーザーエクスペリエンスを備えたページ」を評価します。
「ユーザーのことを考えたページ」として認識されるからです。
ユーザーエクスペリエンスを高める方法はいろいろあります。
- モバイルファーストにする
- ページの表示速度を上げる
- わかりやすい構成にする、など
常にこれらを意識するのが大事です。
更新頻度を高める
記事の質を高めるなら、更新頻度を上げましょう。
情報が古いままだと、Googleから「ユーザーニーズを満たしていない」と思われ評価が低くなる危険性があります。
競合の動向を見ながら定期的にリライトするのが大事です。
コンテンツの充実
Googleは「コンテンツの質」も高く評価します。
コンテンツの質が高ければ高いほど、「ユーザーのニーズを満たしている」と言えるからです。
Googleの公式発表でもこのように記載されています。
Google のシステムで常にページが上位にランキングされるようにするには、それに相応しいコンテンツが必要です。
コンテンツの質を高めるには、「網羅性」と「独自性」が大事です。
この2つ高い基準で兼ね備えた記事を制作しましょう。
まとめ
SEOに関するアップデートについてまとめます。
- 2022年1月現在、直近で実施されたコアアップデートは「November 2021 Core Update」
- このアップデートでは、YMYLジャンルを中心に検索順位に影響が出た
- コアアップデートはすべてのページ・サイトが影響を受ける
- アップデートの影響を最小限に抑えたいなら、ユーザーニーズに沿った記事を書く
- E-A-Tとユーザーエクスペリエンスを強化する
SEOのアップデートは、質の高いコンテンツを作れていればまったく怖くありません。
今回紹介した対策を施していれば、影響は最小限まで食い止められます。