「WordPress(ワードプレス)のSEO対策って難しそう」
「WordPress(ワードプレス)のSEO対策したいけど、何をすればいいかわからない」
このようなイメージを抱いている方もいますが、基本的なところさえ抑えておけば難しくありません。
SEOは技術的な部分より、ユーザー目線に立っていかに「有益な情報を提供するか」のほうが大事だからです。
ここではWordPressで抑えておくべき基本的なSEO対策を詳しく解説します。
WordPressのSEO対策10選
今回紹介するWordPressの基本的なSEO対策は以下の10点です。
- 重複コンテンツを避ける
- パーマリンクの設定を意識する
- 内部リンクを充実させる
- 引用部分に「引用タグ」を使う
- キャッシュ系プラグインでサーバー負荷を下げる
- Googleにサイトマップを送信する
- 脆弱性をカバーする
- モバイルファーストにする
- 503エラーを出さない
- 分析ツールと連携する
WordPressのSEOを強めたいなら、最低限これらの施策をおこないましょう。
施策①重複コンテンツを避ける
重複コンテンツを避けなければ、すべての記事がSEOに関して悪い影響を受けてしまいます。
Googleに「悪意を持ってページを無駄に複製している」と思われ、サイト自体の信頼性を残ってしまうからです。
<Point>
重複コンテンツを避けるには、「canonical」と「noindex」を使い分けましょう。
Googleはサーバー上にアップされているすべての記事を公開してしまいます。
しかし、「canonical」と「noindex」を使うことによって公開を避けることができ、Googleに「重複コンテンツではない」「重複コンテンツにならないよう対策している」と示せるのです。
「canonical」と「noindex」の違いは以下のとおりです。
- canonical:正規URLをGoogleに認識させる
- noindex:Googleの検索画面に表示されないように設定できる
それぞれ詳しく解説します。
canonicalとは
たとえば、次のようなURLがあったとしましょう。
- https://valleyin.co.jp(正規URL)
- http://www.valleyin.co.jp
- https://www.valleyin.co.jp
- https://www.valleyin.co.jp/index.html
これらは「httpとhttps」が違ったり「www」がなかったりするだけで、すべて同じページです。
しかし、Googleのクローラーは「個別のページである」とみなしてしまい、重複コンテンツだと勘違いしてしまうのです。
こういった複数のURLを「重複コンテンツではない」と示し、正規URLだけを認識させるのが「canonical」です。
canonicalを設定するには、以下をウェブページのheadタグ内に記述しましょう。
<記述例>
<link rel=”canonical” href=”正規ページURL”>
もしくはAll in One SEO Packというプラグインを導入すると、canonicalタグが自動的にheadタグ内に挿入されます。
All in One SEO Packの使い方などに関しては、下の記事を参考にしてください。
noindex
たとえば、次のようなページがあったとしましょう。
- 重複コンテンツ
- コピーページ
- 情報量の浅いページなど
これらのページにおいて「削除したいけどできない」といった場合、noindexタグを使いましょう。
noindexタグを使えば、Googleに公開されません。
公開されなくなることから、サイト自体の信頼性が損なわれるのを防げます。
noindexを設定するには、以下を対象ページのheadタグ内に記述しましょう。
<記述例>
<meta name=”robots” content=”noindex”/>
施策②パーマリンクは英単語で設定することを意識する
パーマリンクはSEOに直接的な影響を及ぼしませんが、英単語で設定することを意識するのが重要です。
以下のメリットがあります。
- SNSなどでシェアされやすくなる
- Analytics・Search Consoleなどで分析しやすくなる
- 記事の内容がすぐにわかる
パーマリンクが日本語だった場合、アルファベットでエンコードされるため、シェアする際のURLが非常に長くなってしまいます。
英単語にするとURLがコンパクトにまとまるため、シェアされやすくなるのです。
また、デフォルトの場合、記事のパーマリンクは「post-◯◯」となっていますが、これだとAnalytics・Search Consoleで「どの記事なのか」がすぐにわかりません。
ユーザーにとっても「post-◯◯」となっているより「wordpress-seo」のほうが、記事の内容がすぐにわかります。
施策③内部リンクを充実させる
「関連記事」など、内部リンクを充実させるのはSEOに良い影響を与えます。
Googleはリンクが集まっているページを「重要なページだ」と高く評価するからです。
<注意>
ただし、内部リンクを貼りすぎると逆効果になってしまうので気をつけてください。
内部リンクの効果的な貼り方に関しては、下の記事でまとめています。
施策④引用部分に「引用タグ」を使う
他のサイトから文章を引用する際は、「引用タグ」を使いましょう。
引用タグを使うことによって明確に「引用である」と示せるので、Googleから「コピーコンテンツだ」と思われません。
<Point>
引用タグを使う際は、きちんと出典元を表示しリンクを貼りましょう。
そうすることによって、「たしかな出典元からの情報源である」と証明できます。
具体的にはこのような引用方法がおすすめです。
〜〜〜文章〜〜〜
出典:Google(リンク)
引用はWordPressの投稿画面でもともと備わっています。
htmlタグは以下のとおりです。
<blockquote>〜〜〜文章〜〜〜</blockquote>
施策⑤キャッシュ系プラグインでサーバー負荷を下げる
表示速度もSEOに影響を及ぼします。
実際に、Googleが次のようにアナウンスしています。
そこで 2018 年 7 月より、ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することになりました。
つまり、ページが重いといくら内容が良くても検索順位が上がらないのです。
ページを軽くするには、キャッシュ系プラグインを利用しましょう。
主なキャッシュ系プラグインは以下のとおりです。
- WP Fastest Cache
- W3 Total Cache
- WP Super Cacheなど
これらはすべて無料で使えます。
細かい設定なども必要ないので、ぜひ導入してみてください。
ページの表示スピードを確認したい場合、Googleの「PageSpeed Insights」を使ってみましょう。
使い方は簡単で、URLを入力するだけです。
このように「どれだけ表示速度が速いか」がすぐにわかります。
施策⑥Googleにサイトマップを送信する
WordPressを立ち上げたり更新したりしたら、サイトマップを送信しましょう。
サイトマップを送信することでクローラーが優先的にサイトを検査してくれるため、記事がより早くインデックスされるようになります。
<Point>
サイトマップを送信する方法はいろいろありますが、WordPressのプラグインである「Google XML Sitemaps」を使うのがおすすめです。
Google XML Sitemapsの使い方は以下のとおりです。
- Google XML Sitemapsのプラグインを入手する
- 記事を公開する
- Google XML Sitemapsを有効化する
これだけでサイトマップが送信されるようになります。
施策⑦脆弱性をカバーする
WordPressは毎年、ハッカーなどから攻撃を受けています。
攻撃を受けてしまうと、サイトが乗っ取られる恐れがある上に個人情報などが流出してしまいかねません。
脆弱性をカバーするポイントは以下のとおりです。
- WordPressを常に最新バージョンにする
- ログインの強化
- 使用していないプラグインの削除
施策⑧モバイルファーストにする
WordPressを構築する場合、かならずモバイルファースト、つまり「スマホの画面で見やすいサイトになっていること」を意識しましょう。
Googleはすべてのサイトに対して「モバイルファーストであること」を推奨しています。
Google がまだモバイル ファースト インデックス登録に移行していないウェブサイトでは、モバイル ファースト インデックス登録に関するベスト プラクティス ガイドに沿っていることを確認してください。
既存のテーマを使ってWordPressを構築する場合、あまり心配する必要はありません。
ほとんどの場合がモバイルファーストに対応しているからです。
ゼロから自社で構築する場合、Googleのモバイルフレンドリーテストで「モバイルファーストになっているかどうか」を確認してください。
モバイルファーストであれば、以下の画面が表示されます。
施策⑨503エラーを出さない
503エラーを出さないようにするのも大事です。
どれだけSEO施策を講じても、503エラーが出れば機会損失につながってしまうのです。
503エラーの原因は2つあります。
- たくさんの人がアクセスしている
- 読み込みに時間がかかってしまっている
たとえば、芸能人やインフルエンサーが自社の記事をシェアしたりメディアに取り上げられたりすると、瞬間的に一気にアクセス数が増えます。
サーバーの耐久性が低いとアクセスに耐えきれず、503エラーが出てしまいかねません。
以下の方法でエラーを解消しましょう。
- 「安さ」だけでレンタルサーバーを選ばない
- 共用サーバーではなく専用サーバーを使う
- キャッシュ系プラグインなどでデータの読み込み速度を改善する
施策⑩分析ツールと連携する
SEO施策の効果を最大限発揮したいなら、分析ツールと連携するのが大事です。
分析ツールと連携することによって「何がダメで何が効果的なのか」がわかり、PDCAを回しやすくなるからです。
最低でも以下の2つは導入しておきましょう。
- Analytics(アナリティクス)
- Search Console(サーチコンソール)
これらはどちらも3分程度で簡単に導入でき、なおかつ無料で使えます。
Analytics(アナリティクス)の導入方法はこちらを参考にしてください。
Search Console(サーチコンソール)の導入方法はこちらでまとめています。
WordPressの投稿におけるSEO対策
WordPressのSEO対策はサイト構築だけでなく、記事を投稿する際にも意識するべきです。
なぜなら、記事の内容もGoogleによって評価されるからです。
最低でも以下のSEO対策は徹底しましょう。
- タイトルにSEOキーワードを含める
- hタグで見出しを設定する
- 強調(Bold)タグの使用
- リンクや画像、表などでわかりやすく説明
- アイキャッチ画像・カテゴリの設定
これらの基本を踏まえた上で、「Google」「読者」両方を意識した記事を制作しましょう。
それぞれに対するポイントは以下のとおりです。
読者に評価されるポイント | Googleに評価されるポイント |
ユーザーニーズを把握した記事制作 UI/UXに配慮したレイアウト わかりやすい構成 | E-A-Tを意識する 網羅性を高める 独自性を強める |
SEO記事の作り方に関してはこちらの記事で詳しくまとめています。
WordPressでSEO対策する際の注意点
WordPressでSEO対策する際には、いくつか注意点もあります。
主に注意しなければならないのは以下の2点です。
- やりすぎない
- SEO対策に時間をかけない
これらは似ているようで違います。
やりすぎない
まず、SEO対策はやりすぎないようにしてください。
やりすぎるとGoogleがSEOにおいてもっとも重視する「ユーザーファースト」の目線から離れてしまいます。
たとえば、「内部リンクを増やしたいから」といって無闇やたらにリンクを貼っても逆効果になってしまうのです。
<注意>
具体的に言うと、「SEO対策の記事」に「ダイエットの方法」という記事の内部リンクを貼った場合、Googleに「悪意を持って内部リンクを増やそうとしている」と思われかねません。
Googleは「ユーザーファースト」を非常に重視します。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
出典:Googleが掲げる10の事実
ユーザーが不利益を被ったり不便に感じたりする場合、掲載順位が著しく下がってしまう恐れがあるので気をつけてください。
SEO対策に時間をかけない
SEO対策は時間をかけすぎるのも良くありません。
なぜなら、「一度対策したら終わり」というものではなく、24時間365日で試行錯誤を続けていく必要があるからです。
<Point>
たとえば最新のSEO対策を講じていたとしても、Googleのコアアップデートによって評価基準が変わり、一晩にして順位が一気に下がってしまう恐れもあります。
そうすると、これまでにかけた時間や労力が無駄になりかねません。
たしかに自社でSEO対策すれば費用を安く抑えられますが、効果が出ない、もしくは効果が無駄になってしまっては意味がないのです。
「それらのリスクを背負って自社でSEO対策する」か、「リスクを最小限に抑え、費用をかけてSEO対策をプロに外注する」かをしっかり見極めるのが大事です。
まとめ
WordPressのSEO対策をまとめます。
- 「canonical」と「noindex」で重複コンテンツを避ける
- ページの表示スピードを上げる
- モバイルファーストを意識する
- サイトだけじゃなく記事もSEO対策する
WordPressはこれらのSEO対策をきちんと講じなければ、公開してもあまり効果は得られません。
特に、近年、Googleは「サイト・ページの質」を非常に高く評価する傾向にあります。
<Point>
つまり、きちんとサイト・ページを作り込まなければ、どれだけ良い商品を持っていたとしてもSEOで高い評価を得られず、集客が安定しないのです。
逆に言うと、サイト・ページを充実させることによってGoogleから高く評価され、常に一定の集客が見込めます。
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