SEO対策をするなかで、自身のサイトがどのくらいの順位を計測しているのか気になることがあるでしょう。ユーザーのニーズに対応する適切なコンテンツを制作するうえで、定期的なSEO対策とサイトの順位チェックは欠かせません。
しかし、「自分のサイトの順位はどこを確認したらいいの？」「効率的に調べるポイントは何？」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、SEO検索順位の概要や順位チェックに役立つツールを紹介します。これからSEO対策に取り組む方はもちろん、効率的に検索順位を高めたい方にも役立つ内容をまとめました。
SEO検索順位とは
SEO検索順位とは、Googleをはじめとする検索エンジンにて、検索したキーワードに対応するWebページが並ぶ順番のことを指します。
ユーザーは検索順位が高いページほど注目する機会が多く、サイトへ訪問する傾向にあります。そのためビジネス効果を期待するなら、より高い検索順位を獲得するのが得策です。
また検索順位には、SEO対策で上位表示される「自然検索」と広告の掲載で上位表示される「有料検索」があります。それぞれ自然検索では検索エンジンからの評価によって順位が決められ、有料検索では投じた金額に応じて順位が決定されるのが特徴です。
SEO検索順位を調べるタイミング
SEO検索順位は、定期的にチェックするのをおすすめします。長期間放置してしまうと、コンテンツのメンテナンスを怠っていると判断され、順位を下げられてしまうためです。特に次のタイミングでは、優先的に確認しましょう。
- リライトをしたとき
- アップデートがあったとき
- アクセス数が著しく下がったとき
ここではSEO検索順位を調べるタイミングを詳しく解説します。
リライトをしたとき
リライトとは、既存記事の書き直しを指す用語です。リライトの目的としては、SEO効果を狙って検索順位を向上させることにあります。古くなった情報を最新のものに差し替えたり、競合サイトにはないオリジナルコンテンツを織り交ぜたりして、より品質の高い記事に仕上げるのが重要です。
リライト後は、検索順位の変動を確認します。目安としては、リライト後の1週間前後で順位をチェックすると効率的です。ただし狙った効果につながらない場合や、順位の向上が見られない場合も少なくありません。その際は再びリライトするか、記事数の増加も視野に入れて対策を進めましょう。
アップデートがあったとき
検索エンジンは、検索順位の決定に直結する「アルゴリズム」のシステムを常にアップデートしています。検索するユーザーに最も価値の高い情報を提供するべく、情報を最新のものに変更するためです。
特にGoogleでは、価値の高い記事やコンテンツを上位表示するように、日々アップデートが実施されています。そのため信頼性の高いコンテンツを上位表示する精度も高まっており、ユーザーが快適に検索エンジンを利用できる環境が整ってきました。
したがってアップデートが実施された際には、検索順位に変動がないか確認するように意識しておく必要があるでしょう。アップデートに関しては下の記事をご覧ください。
【2022年最新】GoogleのSEOアップデートとは？最新の対処法を5つ紹介
アクセス数が著しく下がったとき
制作したコンテンツのアクセス数が著しく下がったときは、検索順位のチェックを欠かさず実施しましょう。気付かないうちに、検索順位の変動が生じているかもしれないためです。
順位を確認せずに放置してしまうと、原因がわからず同じ現象が起きた際に、対策が取れなくなってしまいます。その他にもどのコンテンツで順位が下がったのか、改善が求められている記事はどれかといった運営方針に関わる情報も不確かになるため注意が必要です。
SEO検索順位の調べ方
SEO検索順位には、定番の調べ方があります。SEO対策を実施したあとには、検索順位確認が不可欠です。正確な順位確認によって、効率的なSEO対策も実現します。具体的には次の2点を押さえた順位リサーチを心がけましょう。
- シークレットモードで検索する
- チェックツールを活用する
ここではSEO検索順位の調べ方を解説します。
シークレットモードで検索する
簡易的にSEO効果を確かめるなら、シークレットモードの利用がおすすめです。シークレットモードとは、Cookieや閲覧履歴を残さないモードを指します。個人向けに最適化されていない状態の検索結果を閲覧できるのが特徴です。
シークレットモードでブラウザを立ち上げることにより、SEO評価を受けた検索結果が高い精度で表示されるでしょう。
一方で現在地を基準とした検索だけは、シークレットモードでも影響を受けてしまいます。純粋なSEO検索順位を表示させにくいため、ある程度の目安として活用する前提の方法と言えるでしょう。
チェックツールを活用する
シークレットモード以外の方法としては、チェックツールを用いたSEO検索順位のリサーチ方法があります。
チェックツールを利用すれば、上位表示を狙うキーワードの検索順位を正確に把握できるようになります。シークレットモードと比較して、精度の高さや情報量の多さといった点でメリットの大きい調査方法です。
ただしツールを導入するだけでは、SEO効果を測ることはできません。ツール利用者に一定のSEO知識や分析能力がなければ、データを有効活用できないためです。
ツールの使いはじめや利用方法が確立していない段階では、適任者や代行業者からのサポートを受けつつ、運用を進めましょう。
SEO検索順位の無料チェックツール
SEO順位を検索する際には、専用のチェックツールを使用するのが効率的です。ただしどのようなツールがあるのか、イメージが難しい方もいるかもしれません。具体的には次のようなツールが該当します。
- Google Search Console
- SEOチェキ
- 検索順位チェッカー
- SERPOSCOPE
ここではSEO検索順位の無料チェックツールを紹介します。
Google Search Console
Google Search Consoleは、Googleが提供するWebサイトの可視化ツールです。前身の「Googleウェブマスターツール」から2015年5月20日に名称を変更して「サチコ」の愛称で多くのツール利用者から親しまれています。
ツールを利用するメリットは、自社サイトに流入したデータの分析ができる点です。ユーザーが検索したキーワードやリンクのアクセス数といった、サイト運営において重要な情報が簡単にチェックできます。
ただし、指定のサイト情報しかチェックできない点には注意が必要です。十分な情報を集めてより詳しい分析に取り組みたいなら「Googleアナリティクス」も活用した分析をおすすめします。
注意点としては、自社サイトに流入した情報しか参照できないため、より詳細な情報を知りたい場合には「Googleアナリティクス」との連携をするとよいでしょう。
SEOチェキ
SEOチェキは、Webサイトの内部情報やキーワードごとの検索順位などを視覚的にチェックできる便利なツールの一つです。SEO対策で役立つ情報を提供してくれます。具体的には以下のような場合に使用するのがおすすめです。
- SEO内部対策
- 検索順位の効果検証を実施する
- キーワード出現頻度をSEO施策に役立てる
- Whois情報でドメイン年齢をチェックする
SEOチェキで情報を入手したあとはサイト構成の改善や、より品質の高いコンテンツ制作につなげましょう。またSEOチェキでは、ブックマークレット機能が備わっています。ブックマークから起動した際、ブラウザ上で自動リサーチを進めてくれるため、効率的なSEO対策が可能になります。
検索順位チェッカー
検索順位チェッカーを利用すれば、費用をかけず、短時間で検索順位を調べられます。他のツールと比較して操作が簡易的かつ、データ管理にも役立つ機能も備えているのが特徴です。
ツールでは、調査対象のURLに対して5個までキーワード検索が実行可能です。検索すれば1〜100位までの順位が表示される他にも、スマートフォン版の順位も検索できます。さらにCSV形式によるデータ出力機能が備わっているため、サイト運営の方針を整理する際にも役立ちます。
「一度現在の検索順位をチェックしておきたい」「有料のツールを活用する前に機能を試しておきたい」といった場合に利用するのがおすすめです。
SERPOSCOPE
SERPOSCOPEは、Webサイトの検索順位をチェックし、定期的に順位分析してくれるツールです。サイトの順位計測で困った際に重宝します。
SERPOSCOPEでは、キーワード登録数に制限がありません。何個でも計測対象として登録できるため、一度で複数のキーワードをチェックしたい場合に大変便利です。またリサーチ対象のサイトにも限りがありません。複数のサイトを運営していたり、競合サイトも同時にチェックしたりしたいときに活用しましょう。
ただし計測するキーワードが数万単位で存在する場合には、分析に適していません。特に大規模なサイトを運営していると、エラー表示が頻発する恐れもあります。状況に応じて有料ツールの使用も検討しましょう。
SEO検索順位の有料チェックツール
無料の検索順位ツールだけでは物足りなさを感じたら、有料チェックツールの利用も検討しましょう。無料ツールと比較して拡張機能や、豊富なオプションが用意されています。具体的には次のようなツールが挙げられます。
- RankTracker（ランクトラッカー）
- GRC
- Ahrefs
ここではSEO検索順位の有料チェックツールを紹介します。
RankTracker（ランクトラッカー）
RankTrackerは、インストール形式の検索順位チェックツールです。無料版と有料版が選べるため、無料版を試したあとで有料版を利用するのをおすすめします。
有料版においては、SEO対策に必要な情報を一括で手に入れられるのが最大のメリットです。導入して間もなくSEO対策ができるようになります。実際にRankTrackerでチェックできる項目としては、以下のものが該当します。
- リサーチ対象のページ順位がわかる
- 検索キーワードの順位を確認できる
- 競合ページの状況が確認できる
自社サイトのみならず、競合サイトの順位やサイト状況のチェックができるのがポイントです。キーワード選定でも業務の効率化を図れるでしょう。
GRC
GCRは検索順位チェックツールの一つで、用途に応じて5つの有料プランから最適なものを選べます。インストール後、デスクトップアプリとして利用できるのが特徴です。そしてサービスの内容としては、以下の内容がチェックできます。
- 指定のサイトURLとキーワードで、日々の順位変動が確認できる
- 指定サイト内における上位表示のページがわかる
- 登録キーワードの上位100位を確認できる
指定サイトの情報はもちろん、キーワードの詳細情報まで詳しくチェックできるため、手軽に総合的なSEO対策がしたいと検討している際には、一度導入してみてください。
Ahrefs
Ahrefsは海外でメジャーな有料検索順位チェックツールです。インストールいらずで利用しやすいのが特徴です。Ahrefsでは、おもに3つの機能があります。
- サイトエクスプローラー（サイトの品質の高さを評価）
- コンテンツエクスプローラー（SNSで注目度の高いコンテンツを表示）
- キーワードエクスプローラー（キーワードの対策難易度を表示）
いずれもSEO対策をするうえでは欠かせない要素です。競合サイトとの差別化を図る際に最適な提案をしてもらえるため、運用方針に迷った時や、コンテンツのオリジナリティを出したいときに大変役立ちます。
また被リンク数の変化や、キーワードの順位変動に関して通知で知らせてくれる「アラート機能」も実装されています。リアルタイムで対策したいと考えている方にも役立つツールといえるでしょう。
SEO検索順位を上げるのに効果的な7つの方法
SEOの検索順位を上げるためには、SEO対策に必要な基礎知識とツールを用いた効率的な立ち回りが不可欠です。しかし具体的にどのような手法で対策すれば効果が高まるのか、わからない方もいるかもしれません。対策の一部には以下のものが挙げられます。
- しっかりと競合分析する
- 適切にキーワードを選定する
- ユーザビリティを向上させる
- 外部リンク（被リンク）の獲得に努める
- 集客チャネルで拡散する
- クローラビリティの向上を狙う
- 質の高いコンテンツを制作する
ここではSEO検索順位を上げるのに効果的な7つの方法を解説します。
しっかりと競合分析する
SEOの検索順位を上げる前提として、競合サイトの十分な分析が欠かせません。なぜなら検索順位の上位表示が、競合サイトとの相対的な評価によって決定しているからです。自社サイトの評価が高く、ユーザーのニーズを満たす内容だったとしても、より価値の高い競合サイトがあれば、そちらのサイトが上位表示されてしまいます。
アクセス数の増加や集客効果、CVの最大化を狙うのであれば、検索結果の1ページ目に登録されるつもりでSEO対策に取り組む必要があります。まずは競合サイトがどのような点で評価されているのかを確実に押さえておきましょう。
適切にキーワードを選定する
SEOで検索上位を獲得するには、コンテンツに対応する適切なキーワード選びが欠かせません。自社のコンテンツと相性の良いキーワードを選ぶことで、狙ったSEO効果を得られる他、制作効率も高まるからです。
キーワード選びは、ユーザーのニーズを把握することから始まります。ツールの利用やリサーチを通じて、自社コンテンツが狙っているユーザー層にアプローチしやすいキーワードを絞り込みましょう。
適切なSEO対策を実施したにもかかわらず、順位にほとんど変化がみられない場合、キーワード選定でミスが生じている可能性もあります。ユーザーの疑問や不安を解消するコンテンツを届けるためにも、キーワード選定は慎重に行ないましょう。
キーワード選定の方法はこちらの記事をご覧ください。
SEOキーワードの選び方5選｜重要性や記事を書く際のポイントも解説
ユーザビリティを向上させる
サイトの品質を高めるべく、ユーザビリティの向上を目指しましょう。サイトの利便性が高ければ、SEOでも高評価の対象となるからです。
Googleでは、SEO検索上位表示の明確な手法を公開していません。運営サイトごとに対策を講じて、検索上位表示を狙うのが一般的な対策方法です。しかしGoogleでは「ユーザーファースト」を念頭にサイト評価を実施すると明言しています。ユーザーにとって使いやすく、訪問しやすいサイト設計になっていれば、必然的にSEOでも評価されるようになるでしょう。
具体的にはサイトマップの作成や問い合わせフォームの設置、モバイルフレンドリーを意識するといった対策が成果につながりやすい傾向にあります。
外部リンク（被リンク）の獲得に努める
SEOでは、被リンクをもらえるサイトが高評価の対象になります。被リンクとは、自社サイト以外のサイトから自社コンテンツを掲載してもらった際のリンクです。
被リンクは検索順位決定において、多くのユーザーから支持される優良コンテンツであると認識される傾向にあります。理由としてはGoogleアルゴリズムのなかで、被リンクされるサイトは掲載するサイトにとっても有益で、信頼するに値する情報だという認識があるためです。
さまざまなサイトから被リンクをもらえる優良サイトを目指し、コンテンツの制作やユーザーファーストに努めましょう。被リンクの獲得施策に関しては下でまとめています。
集客チャネルで拡散する
SNSを活用した集客戦略で、多くのユーザーにサイトを認知してもらいましょう。近年ではSEOを使ったWeb集客に加えて、TwitterやInstagramをはじめとするSNSを使った集客戦略も注目されています。
実際に数万人のフォロワーを抱えるSNSアカウントに自社サイトやコンテンツを紐づけておけば、SNS投稿のPV数に応じたユーザーがサイトに訪問してくれます。例えばPV数の3％が流入してくれる場合、10,000PVにつき300人がサイトに訪問してくれる計算です。
今後はSEOのみならず、幅広いチャネルから集客できる仕組み作りも重要といえるでしょう。
クローラビリティの向上を狙う
クローラーから検索順位対象として認識してもらいやすいサイトを目指しましょう。方法の一つとしては「クローラビリティの向上」が挙げられます。クローラビリティの向上とは、サイトの情報を集めるクローラーにとって、リサーチしやすいサイトに設計することです。具体的には次のような対策が推奨されています。
- リンク階層を浅くする（URLを短く設定）
- サイトマップが正しく送信されるように設定（XMLファイルを適切な位置に設置）
- リンクのないページの削除
- パンくずリストを設ける（サイト内に案内図を設置）
クローラーが情報を集めやすいサイトに設計することで、クローラビリティの向上が実現し、SEO検索においても上位表示のチャンスが広がります。
質の高いコンテンツを制作する
SEO対策で必須ともいえる要素が、高品質なコンテンツの制作です。ユーザーに有益な情報を伝えてサイトの評価を高めましょう。
実際にツールを利用したSEO対策や、簡易的で即効性のある対策を講じても、コンテンツの質が低ければSEOでは評価されません。ユーザーが抱える悩みや疑問に寄り添い、解決できるコンテンツを制作しなければ、競合サイトに勝てず、上位表示も難しくなるでしょう。
小手先のテクニックばかりに目を向けず、コンテンツの品質向上を優先に制作を進めましょう。コンテンツの作り方は下でまとめています。
【2022最新】SEO記事の作り方｜ユーザー・Google目線でポイントを解説
まとめ
SEO検索順位とは、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンにおいて、検索したキーワードに対応するWebページの順位を指します。
対策には便利なチェックツールが存在しており、それぞれ無料と有料のものがあります。自社サイトの運用状況に応じて、適切なツールを使いわけましょう。
またSEOの順位向上に役立つ具体的な対策もあります。質の高いコンテンツ制作に重点を置きつつ、適切なキーワード選定やクローラビリティの向上といった対策に注力しましょう。
