「Webマーケティング戦略はどのように考えれば良いのだろう?」
「具体的なフレームワークやポイントを教えてほしい」
自社でwebマーケティング戦略を組み立てる場合、このような疑問を抱く企業も多いでしょう。webマーケティングはしっかりと準備しなければ、なかなか成功しません。場合によっては、費用や時間の無駄に終わってしまうこともあるでしょう。
そこで本記事ではwebマーケティング戦略とは何かを説明し、具体的な手段やフレームワーク、ポイントを紹介します。
webマーケティング戦略とは何か
webマーケティング戦略とは何かを知る前に、「webマーケティング」と「戦略」それぞれの意味を理解する必要があります。
webマーケティングとは、web(インターネット)を通して適切な顧客に適切なタイミングで適切な提案をする、すべての活動を意味します。簡単にいうと、web上で、売れる仕組みをつくることをいいます。
戦略とは、目的を達成するための、資源(リソース)の配分を選択することをいいます。つまり、目的達成のために、企業の限られた資源(資源、資料、人材、時間など)を何にどのように使うのかという選択そのものを指します。
したがって、企業の持っている資源を利用して、web上でどうすれば効果的に顧客に購入してもらえるのかを考え、実行していくことをwebマーケティング戦略といいます。
webマーケティング戦略で使える手段
webマーケティングで使える手段は数多くあります。具体的には以下の通りです。
- SEO
- リスティング広告
- SNS広告(Twitter、instagram、Facebook)
- インフルエンサーのPR
- アフィリエイト広告
- ネイティブ広告
- メール配信・LINE@
webマーケティング戦略では、webマーケティングで使える手段を効果的に利用できるよう、どのフェーズでどのように取り入れていくかを決めていきます。
webマーケティング戦略を立てる具体的なやり方
webマーケティング戦略を具体的に立てるには、様々な情報を集め、調査や分析をすることが必要です。
効率的にマーケティングの調査・分析するために使用する、フレームワークを4つご紹介します。
- マーケティングファネル
- 3C分析
- 4P分析
- 4C分析
マーケティングファネル
マーケティングファネルとは、顧客を「潜在層」、「見込み層」、「顕在層」、「自社検討層」に分類し、購買に至るまでの顧客行動をフェーズ分けしたものです。
マーケティングファネルを用いて、マーケティングの全体像を把握し、各フェーズの消費者に対して、仕掛けるべきマーケティング施策を検討します。
企業によっては資金の関係からすべてのフェーズの顧客をターゲットにするのではなく、最も自社製品にとって伸びしろがある顧客層に集中することもあります。
3C分析
3Cとは、顧客・市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)を意味します。
3C分析とは、顧客・市場は何を求めているのか(ウォンツとニーズ)を理解し、競合の価格やサービス内容を調査した上で、自社の強み、最適な価格、サービス内容を分析するフレームワークです。
4P分析
4P分析とは、顧客に選んでもらえる、自社の商品やサービスを分析するフレームワークです。4P分析は、売る側(企業側)の視点で行います。
- Product(製品):どんな製品・サービスを開発・提供するか
- Price(価格):適正な価格はいくらか
- Place(流通):どんな場所で売るか、どんな方法で流通させるか
- Promotion(販促):どのように広報宣伝するか
このように4つの視点にわけ、それぞれを深堀りしていきましょう。
4C分析
4C分析は、買い手側(消費者)の視点から、商品やサービスを調査することです。
マーケティングにおいては自社の利益を考えるだけではなく、顧客の利益も大切だという考えから、4P分析に対応して生まれたフレームワークです。
・Customer Value(顧客価値):購入により得られる価値
・Customer Cost(顧客コスト):購入にかかるコスト・負担(価格、時間、労力)
・Convenience(利便性):利用しやすい・購入しやすい
・Communication(コミュニケーション):企業とのコミュニケーションの場
4P分析とともに、上記の4Pも整理しましょう。
webマーケティング戦略を考えるときに抑えるべきポイント
webマーケティング戦略を立てる際、抑えるべきポイントが2つあります。この2つを疎かにすると、webマーケティングが失敗すると言っても過言ではありません。
・KGIとKPIの設定を間違えない
・時流を読む
KGIとKPIの設定を間違えない
通常、webマーケティング戦略を立てる際、KGIとKPIを設定します。
・KGI(Key Goal Indicator):重要目標達成指標
・KPI(Key Performance Indicator):重要業績評価指標
KGIは、企業が達成すべき使命や大きな目標のことを意味します。KPIは、KGIを達成するために、必要なプロセス( 過程)を具体化した小さな目標のことをいいます。
KGIやKPIの設定を間違えると、マーケティングチーム全体が本来の目的とは違うところへ行ってしまう可能性があるので、設定には注意が必要です。
時流を読む
webマーケティングをするなら、常に、時流を意識する必要があります。
少し前まで、SNSで宣伝するには「#PR」のハッシュタグは必要ではありませんでした。しかし、現在では、PRや広告と伝えないで宣伝すると、ステルスマーケティングになってしまいます。
2019年、ディズニーがステルスマーケティングをした事例がありますが、これはマーケティング担当者が時流を読んでおらず、情報不足が招いた悲劇といえます。
また、Googleは数年おきに検索結果のコアアルゴリズムアップデートを行います。ユーザーが得たい情報にアクセスできるよう、検索結果の順位を決めるプログラムを改定するのです。Googleのコアアルゴリズムのアップデートにより、検索結果の順位は大きく変わり、SEO対策を行っているwebサイトに大きな影響を及ぼします。詳しくは下の記事をご覧ください。
【2023年最新】GoogleのSEOアップデートとは?最新の対処法を5つ紹介
webマーケティング戦略を機能させる方法
webマーケティング戦略を機能させるために、有益な方法が2つあります。
・PDCAを怠らない
・Google Analyticsを活用し、業績を数値化する
PDCAを怠らない
webマーケティング戦略通りに進んでいけば、必ず成功する訳ではありません。
計画に沿って動き、結果を確認し、改善点を修正し、また行動に移すというPDCAサイクルを回していくことが必要です。
Webマーケティングは「一回やって終わり」と考える企業が多いのですが、このように常に繰り返し考え、施策を打ち続けることが重要です。
Google Analyticsを活用し、業績を数値化する
webマーケティングは、結果をすべて数値化できるという特徴があります。
マーケティングの業績を数値化するためには、多くのツールが存在しますが、ほぼ全企業で導入されているのは、Google社が提供しているGoogle Analyticsです。
企業のサイトに、どんな顧客が、どんな経由で来て、どんなページを見ているのか、またサイトに来た顧客の何%が購入してくれたのかなどをGoogle Analysticsでは分析できます。
詳しくは下の記事をご覧ください。
GA4(Googleアナリティクス4)の使い方5選|写真付きで解説
まとめ
これからの時代、webマーケティングなしに、モノやサービスを売ることは難しいでしょう。実際に、2021年には「インターネット広告費」が「マスコミ四媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)広告費」を初めて上回りました。
webマーケティングを成功させるためには、調査、分析、計画、つまり戦略が必要です。webマーケティング戦略を立てることで、効果的に、ものやサービスを売る仕組みをつくることができるのです。今回紹介したフレームワーク等を用いて戦略を組み立てても「うまくいかない」という場合、当社にご相談くださいませ。