「SEOの設定ってなんだか難しそう」
「何をどう設定すればSEO対策できるのかよくわからない」
このような不安・悩みは、SEOマーケティングに取り込もうとする際にかならず出くわします。「SEO」と聞くと難しそうに感じますが、まったくそんなことはありません。実際に、中学生でもSEO対策を徹底したブログを立ち上げている方もいます。
そうはいっても、何時間も勉強したり知識を蓄えたりする時間はありませんよね。そこで今回、SEOの設定に関するすべてを網羅します。最後まで読むことで、SEO設定の「何からはじめてどうすればいいか」がわかりますよ!
SEOとは?基本的な考え方
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンにおける検索結果を指します。日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれることが一般的です。
SEOの目的は、自社サイトやコンテンツの露出を増やしてユーザーからのアクセス数を増加させることです。アクセス数が増えてコンテンツの認知度が高まれば、集客のみならず売上増加にも直結します。
当然ですが、上位表示されている記事ほどクリック率が高くなります。どれくらい高くなるのか知りたい方はこちらをご覧ください。
Web業界においては「SEO=検索結果の上位を狙うこと」といった認識が多い傾向にありますが、単に順位を上げるだけではありません。検索結果で表示されたのち、どれほどユーザーからクリックされたのか、あるいは検索キーワードに対応する情報をユーザーにきちんと届けられているかといったことも含まれます。
検索エンジンが普及するにつれ、自社コンテンツを持つさまざまな企業がSEO事業に参入するようになりました。広告費をかけず少ないコストでも運営できるため、収益を最大化できるといった点でメリットがあるといえるでしょう。
SEO対策の事前準備
SEO対策には、事前準備が不可欠です。サイトを立ち上げた直後にコンテンツが検索上位を占めるわけではないため、適切な分析や運用方針を固めておく必要があります。具体的には次のような準備を進めておくのが一般的です。
- サイト・メディアの方向性やペルソナを設定
- サイト運営に最適なツールの導入
- 競合他社や自社の現状分析
いずれもSEOにて高い評価をえるために必要な情報です。これから自社サイトの認知度を高めていきたい方に役立つでしょう。
サイト・メディアの方向性やペルソナを設定
SEO対策では、最初にペルソナ設定をする必要があります。ペルソナとは、商品やサービスの対象となる想定ユーザーのことです。
実際にSEO対策においては、ペルソナのニーズに最適化された検索結果が上位表示を占めています。そのため読者に寄り添った企画を作成し、Webコンテンツに落とし込む意識が不可欠です。
ペルソナ設定において押さえておきたいポイントは、次のような要素が該当します。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 住所
- 家族構成
- 趣味
- 日常のルーティン
こうした内容を軸にペルソナを作成すると、
- 29歳
- 男性
- サラリーマン(自動車の営業職)
- 都内在住
- 妻、長男(6歳)、次男(4歳)の4人家族
- ツーリング、アウトドアが趣味
- Twitterを利用してバイクやキャンプの情報をチェックしている
といった想定ユーザーが考えられます。ベースとなるユーザーのニーズを満たす意識でコンテンツ制作を進めるのがSEO対策の第一歩です。
「ターゲット」と勘違いする方がいますが同じではありません。詳しくは下の画像をご覧ください。
このようにユーザーをより具体化させることで、いわゆる「刺さる」コンテンツにできるのです。
ただし注意点としては、一定のデータを基準にペルソナを考えることです。実際に製作者の思い込みやイメージが先行したペルソナの場合、市場に存在するユーザーとはズレが生じてしまいます。あくまでも口コミやSNSでの反応、アンケート結果などをもとにしてペルソナを作るのが重要です。
サイト運営に最適なツールの導入
SEO対策では、自社サイト解析のためのツール導入が欠かせません。一方「ツール導入なんてよくわからないしめんどうなだけ」と感じている方もいるでしょう。
SEO対策用のツールは、正しく利用することで業務の効率化やコンテンツの品質向上に大きく役立ちます。具体的には、次のようなメリットがあります。
- 短時間で自社サイトの現状把握ができる
- 競合サイトをチェックしやすい
- コンテンツの修正箇所を見つけやすい
コンテンツ制作が進むにつれて「どのページから売上が発生しているのか」「検索順位で上位をキープできているか」といった情報を確認する必要があります。
しかし手動で確認すると時間がかかるうえ、サイトのどこをチェックすればいいのかわからなくなることも少なくありません。こうした場合に便利なのがSEO対策ツールです。
また自社商品やサービスをセールスするにあたり、競合サイトのチェックやコンテンツ内での細かな修正も欠かせません。こうした課題や改善点を早急に見つけ、売上につなげていくためにも、ツール導入をおすすめします。
詳しくは次の記事を参考にしてください。
【2022最新】SEO診断ツール9選|無料・有料ともにおすすめを紹介
競合他社や自社の現状分析
コンテンツ制作の準備が整い次第、自社サイトへどのような流入が生じているのかチェックしてみましょう。2〜3週間ほど分析データが蓄積されるのを待ったのち、Google Search Consoleを利用してサイトのチェックを実施します。
Google Search Consoleでわかることは、サイト内でのクリック数や表示回数、平均掲載順位といった情報です。そのほか、スマートフォンからの流入やページ別の成果もチェックできます。グラフや表で視覚的に情報を整理してくれているため、必要な情報にすぐアクセスできるのも特徴です。
また検索エンジンに自社サイトが表示されているかどうかも確認できます。状況によっては、サイトそのものが検索結果に出てこないケースもあるため、検索エンジンから認識されているかどうかも適宜チェックが必要です。
検索順位が決定される流れ
検索エンジンには、検索キーワードのニーズを満たす最適なページを表示する機能があります。そしてこのSEOの仕組みには決まった流れが確立しているため、それぞれを正確に把握することでSEO対策をスムーズに進められるでしょう。
実際にGoogleでは、次のような流れに沿って検索順位を決定しています。
- クロール(情報の検索)
- インデックス(情報の登録)
- ランキング(情報の順位づけ)
このようにクロールされた記事・コンテンツがインデックスされて、最終的にランキング(順位付け)されるというイメージです。
最初に実施されるのは「クロール」と呼ばれる情報の検索です。検索エンジンでは、日々「クローラー」による情報の精査が行われています。インターネット上には膨大なデータが存在しているため、まずは情報を見つける作業が必要です。
情報を探す際には、サイト上の被リンクやコンテンツの質を参考にサイトを見つけ出します。そのためクローラーに見つけてもらいやすいサイト制作を心がけるのが重要です。
そして見つけ出されたサイトは、Google上のデータベースに登録されます。検索キーワードのニーズを満たすと判断されたサイトを登録していくのがポイントです。
最後に登録されたサイトの総合評価を判定します。判定基準は変動することがあるため、ユーザーがどのようなニーズを持っているのか、日々研究する意識が欠かせません。こうした流れに沿って、検索順位は決められています。
詳しいGoogleの評価基準に関しては、下の記事で解説しています。
SEO対策で重要なこと
SEO対策で最も重視すべきポイントは「ユーザーのニーズを満たす質の高いコンテンツを制作し、検索エンジンから高い評価を得ること」です。
実際にユーザーのニーズとマッチ度の高いコンテンツを提供し続けられれば、自然と検索エンジンからの評価も高まり、検索結果でも上位表示を狙えます。丁寧でわかりやすいコンテンツの制作が結果につながることを意識しておきましょう。
またコンテンツの質を高める工夫の一つに、SEOの内部対策と外部対策が存在します。いずれもサイトの品質を高めるうえでは外せない対策です。
内部対策は、タイトルや見出しの作成、サイトマップ制作などサイトのテーマがわかるような施策のことです。対する外部対策は、他のサイトからリンクをもらい、第三者からの評価を高めることを指します。
このうち制作側が注力するのは、内部対策です。サイトの内容を充実させることで、検索エンジンとユーザーからの高評価を手に入れましょう。
内部対策に関してはこちらの記事もご覧ください。
【2022最新】SEO内部施策15選|即実践可能+効果が高いものを厳選
E-A-T
Googleの検索品質評価ガイドラインにて重視される項目の一つに「E-A-T」があります。それぞれ次の要素で構成される頭文字をとった呼称です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
いずれもサイトの評価を下すうえでの指標であり、公式では以下のように説明されています。
Highest quality pages are created to serve a beneficial purpose and achieve their purpose very well. The distinction between High and Highest is based on the quality and quantity of MC, as well as the level of reputation and E-A-T. What makes a page Highest quality? In addition to the attributes of a High quality page, a Highest quality page must have at least one of the following characteristics:
・Very high level of Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness (E-A-T).
出典:General Guidelines(p.26)
・A very satisfying amount of high or highest quality MC.
・Very positive reputation of the creator of the MC, if different from that of the website.
・Very positive website reputation for a website that is responsible for the MC on the page.
要約すると、
- 高度な専門知識・権威性・信頼性(E-A-T)
- 量・質ともに充実したメインコンテンツ
- メインコンテンツのあるサイトへのポジティブな評価
といった解説が記されています。いずれもSEO対策では重要な考え方のため、高品質なサイトに仕上げるためには、ガイドラインにしたがったサイト作りが不可欠です。
最も高品質のページは、有益かつ目的達成できるような作られ方をしています。それらはメインコンテンツの質や量、E-A-Tのレベルに基づいているのがポイントです。
YMYL
YMYLとは「Your Money or Your Life」の頭文字で形成された略語です。意味としては「お金や生活に関係するテーマ」を指します。
ジャンルとしては、金融や健康、医療などの専門性が高い分野が該当します。いずれも人の人生に直結する重要なテーマのため、検索エンジン側も正しく品質の高いコンテンツを提供するための厳正なコンテンツチェックを進めているのが特徴です。
そのためコンテンツ制作側も、通常ジャンルに加えて更なる競合に負けない工夫をする必要があります。例えば法律に関する情報をまとめる際、自身でリサーチした情報をまとめるのみならず、弁護士の監修といった専門家のサポートをつけることです。
この方法であれば、専門性・権威性・信頼性(E-A-T)の条件を満たし、品質の高いコンテンツ制作が可能になります。
SEO対策で欠かせないツール
SEO対策で必要となるツールに、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleがあります。いずれもサイトの分析やコンテンツの品質改善に役立つツールですが、具体的な利用メリットがイメージできない方も少なくないでしょう。
ここではGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleをそれぞれ紹介します。
Analytics(アナリティクス)
Google Analyticsは「GA」とも称されるツールで、Googleが無料提供しているアクセス解析用のツールです。自社サイトへの流入経路を詳細に把握できる点でメリットがあります。そのほかには、次のような使い方もあるため、それぞれ押さえておきましょう。
- 現在のサイト利用状況をチェックできる
- どのようなユーザーが流入しているのかわかる
- サイト内におけるユーザーの動き方がわかる
- サイト全体の成果がチェックしやすい
Google Analyticsとサイトを連携することにより、ツール側で随時アクセス解析を実行してくれます。アクセス解析の結果は「リアルタイム」や「ユーザー」、「コンバージョン」などのレポートに分類され、必要な情報を即時手に入れられます。条件別にチェックもできるのも特徴の一つです。
Google Analyticsに関しては下の記事でも詳しく解説しています。
GA4(Googleアナリティクス4)の使い方5選|写真付きで解説
Search Console(サーチコンソール)
Google Search Consoleは、Googleから無料提供されているSEO内部対策用のツールです。具体的な利用メリットとしては、Googleの公式ページにて次のように解説されています。
・Google がサイトを検出してクロールできることを確認する。
出典:Search Console の概要
・インデックス登録に関する問題を修正し、新規コンテンツや更新したコンテンツのインデックス再登録をリクエストする。
・サイトの Google 検索トラフィック データ(サイトが Google 検索結果に表示される頻度、サイトが表示されたときの検索クエリ、検索クエリに対して検索ユーザーがクリックスルーする頻度など)を表示する。
・Google がインデックス登録やスパムなどのサイトに関する問題を検出したときにアラートを受信する。
ウェブサイトにリンクしているサイトを表示する。
・AMP(Accelerated Mobile Pages)、モバイル ユーザビリティ、その他の検索機能に関する問題を解決する。
自社サイトがGoogleからどのような認識をされているか、チェックする際に大変便利です。積極的に活用することで、サイトの運用方針や改善点把握に役立てられるでしょう。
Google Search Consoleについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【2022最新】サーチコンソールの使い方7選|導入方法も写真で説明
SEO対策の金額
SEO対策は、一部あるいはすべてを専門企業に外注するといった方法もあります。作業を外注することによって自社のリソースにも余裕ができるため、状況次第では効率的なコンテンツ制作が実現するでしょう。
主なサービス内容には以下の4パターンがあります。
- サイト設計
- SEO内部対策
- コンテンツSEO
- 総合コンサルティング
このうち内部対策とコンテンツSEOの明確な違いを把握しておきましょう。内部対策はサイトを最適化するための改善策を指します。見出しの設定やHTMLタグの改善といった対策で、サイトの評価を高めるのが特徴です。
対するコンテンツSEOは、対策キーワードを基準として、ニーズを満たす記事を量産します。構成作成から執筆、リライトなどコンテンツを作ることによってサイトの評価向上を狙います。自社にとって、どのような対策プランが必要であるか十分な検討が必要でしょう。
コンテンツSEOについては下の記事で詳しくまとめています。
コンテンツSEOのメリット・デメリット8選|具体的なやり方も
SEO対策の効果
SEO対策のゴールは自社商品・サービスの売上向上や、広告効果で認知度を高めることです。しかしそうした結果に結びつけるためには、適切な段階を踏んで課題をクリアしていく必要があります。まずはSEO対策によって改善される点や、得られるメリットを知っておきましょう。
- サイト流入数の増加
- PV数の増加
- コンバージョンの拡大
- ナーチャリング
- 企業イメージの定着
SEO対策における大きなメリットは、サイトへの流入数が増えることです。自社サイトを立ち上げコンテンツを充実させることで、ユーザーから検索されてサイトを見つけてもらえる頻度も高まります。
見てもらえる母数が増えることで、自然とPV数も増加し、サイト内での成果も拡大していくことが予想されるでしょう。
また直接成果にはつながらなくとも、ユーザーからの認知度や理解を高めてもらう効果も期待できます。特に自社商品やサービスに詳しくないユーザーの場合、すぐに購買意欲が出てくるケースは少ない傾向にあります。まずは商品やサービスのメリットや実績を理解してもらい、次回以降の購買につながるような誘導を実現させます。
下の記事でもSEOの効果について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
具体的なSEOの内部対策方法
SEO対策においては内部対策が重要であると理解できた反面、具体的にどのような施策を講じればいいのかイメージが難しい方もいるでしょう。詳しい対策方法としては、次の内容が挙げられます。
- コンテンツの品質向上
- 正確に評価してもらう
- UX(ユーザーエクスペリエンスの向上)
- クロール頻度を上げる
- ガイドラインの遵守
- より高度なSEO対策
すべてカバーしようとすると膨大な作業量になるため、現状運営しているサイトに必要な者から取り入れてみてください。順番に解説していきます。
対策①コンテンツの品質向上
最初に考えるべきはコンテンツの品質向上です。サイトに並べられたコンテンツが低品質のものばかりだと、クローラーやユーザーからも認知してもらえないほか、次の対策にも進めません。具体的には次の要素を意識して対策に取り組むのが重要です。
- 検索キーワードの調査・選定
- 検索ボリュームの確認
- 検索意図の洗い出し
- コンテンツの信頼性・独自性の担保
コンテンツ制作は、内部対策における中核を担います。確実に押さえて対策しておきましょう。
コンテンツ制作のポイントは下の記事でまとめています。
【2022最新】SEO記事の作り方|ユーザー・Google目線でポイントを解説
検索キーワードの調査・選定
まずは検索キーワードのリサーチと選定から始めます。ユーザーの検索意図や市場のニーズを把握するためです。
ポイントとしては、軸となるキーワードを決めることです。例えば「自動車」を軸にキーワードを選ぶ場合「自動車 メーカー」や「自動車 中古」、「自動車 ランキング」といった関連キーワードが予想できます。
また選定のコツは、なるべく広がりやすいワードに絞ることです。最初から「洗濯機 選び方」のようなワードを軸に据えると、その後の展開が難しくなります。自社で作成したペルソナとの関連性も踏まえたうえで、最適なキーワードを選定しましょう。
こちらの記事でもキーワードの選定方法を紹介しています。
検索ボリュームの確認
キーワードの選定が完了したら、検索ボリュームのチェックに移行します。検索ボリュームとは、検索エンジンでキーワードが何回検索されたかを示す値のことです。
さまざまな確認方法がありますが、キーワードプランナーを使うのが一般的です。キーワードプランナーを使えば、このように月間の平均検索ボリュームを確認できます。
検索ボリュームの大きさには、それぞれ特徴があります。戦略的にキーワードを選ぶためにも、どのようなメリットやデメリットがあるのかは確認しておきましょう。
検索ボリュームが大きいキーワードの場合、検索上位を取れれば多くのユーザーの目に触れ、売上向上や認知度拡大のチャンスに恵まれます。一方検索するユーザーが多いため、競合も強く、上位表示の取り合いが避けられないといった難点もあります。
逆に検索ボリュームが小さいキーワードの場合、流入してくるユーザーは少ない反面、競合と戦いやすい傾向にあります。まだ競合が強くないキーワードに絞って上位を狙うことにより、ニッチなジャンルでユーザーを総取りするチャンスが広がるためです。
以下が検索ボリュームの相場です。
- 検索ボリューム10,000以上:多い
- 検索ボリューム1,000〜10,000:中
- 検索ボリューム1,000未満:少ない
検索ボリュームは、キーワードを絞り込むための重要な判断材料になります。サイトの運営方針と相談しつつ、どのような戦略を用いるのか検討しましょう。
検索意図の洗い出し
キーワードの候補が出そろったタイミングで、検索意図の確認を挟みましょう。実際にGoogleはユーザーの検索意図に関して、次のように説明しています。
Google では、ユーザーがどのような種類の情報を探しているのかについても理解しようとします。特定のことに関する検索か、幅広い検索か。「口コミ」、「画像」、「開店時間」など、具体的な情報が必要なことを示す検索キーワードはあるか。その日に公開されたコンテンツを探していることを示す、急上昇ワードの検索をしているか。付近のお店や現在地の情報を検索しているか。こうしたことも、アルゴリズムで分析します。
出典:検索アルゴリズムの仕組み
検索エンジンでは、ユーザーのニーズに対して非常に細かい粒度で解釈を進めます。検索意図を疎かにした状態でキーワードを選ぶと、ニーズから離れたコンテンツの量産にもつながりかねません。さらにユーザーのニーズに関して、Googleは次のようにも解説しています。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
出典:Google が掲げる 10 の事実
自社コンテンツを制作する際には、ユーザーファーストのコンテンツを提供すれば、自然と評価は高まるといった考え方が重要です。検索意図に十分配慮がなされたキーワード選定を心がけましょう。
コンテンツの信頼性・独自性の担保
制作したコンテンツは、ユーザーにとって信頼性があり、有益なものでなければなりません。実際にGoogleもコンテンツの品質に関して、次のような解説を発表しました。
ページや記事の「品質」を評価するために使用できるのが、下記の質問です。
(中略)
記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
出典:質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス
記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
サイトの名前を見て、信頼できるソースから提供されていると認識できるか。
したがって信頼性と独自性を兼ね備え、より価値の高いコンテンツを提供する方針に固める必要があります。「既存のコンテンツに付加価値を加えられないか」といった観点で制作に臨みましょう。
対策②正確に評価してもらう
SEO内部対策において、正確な評価は欠かせない要素の一つです。特にGoogleではE-A-Tの考え方を中心にサイトの評価を判定します。加えて独自性の高いコンテンツに仕上げるためにも、次の要点を押さえた対策が必要になるでしょう。
- ページタイトルの最適化
- メタディスクリプションの設定
- 見出しタグの最適化
- W3Cのガイドラインに即した正しいコーディング
- オリジナル性の高い画像の使用
- 内部リンク
いずれもコンテンツを正しく評価してもらううえでは、重要なポイントです。一つひとつ確認しながら必要な作業を進めましょう。
ページタイトルの最適化
SEO対策において、ページタイトルの設定は重要な意味を持ちます。対策キーワードやコンテンツの総括、関連情報などが含まれた内容を30文字程度にまとめる必要があるためです。
実際にキーワードをタイトルに含めることで、表示順位が向上することも少なくありません。最も対策しやすい要素でもあるため、コンテンツにふさわしいタイトルを考えましょう。
またタイトルを考えるために押さえておきたいポイントは、次のような点です。
- 30文字前後でまとめる
- 対策キーワード、関連キーワードを入れる
- ユーザーが得られるベネフィットを記載する
- 競合サイト・上位サイトと比較してタイトルの最適化を図る
特に競合サイト・上位サイトのページタイトルは欠かさずチェックしておきましょう。上位表示されているコンテンツは、ユーザーのニーズを満たし、検索エンジンから高い評価を得ているという事実があるためです。コピーするのはご法度ですが、構成や使用するワードなど、参考になる要素があれば積極的に取り入れましょう。
メタディスクリプションの設定
メタディスクリプションは、コンテンツの内容を端的に解説する役割を持ちます。検索結果に表示されるこの部分です。
ユーザーが検索欄からコンテンツを探す際のサポートになるほか、クローラーがコンテンツの中身をチェックする際の指標としても扱われるのが特徴です。
ポイントは100文字前後で内容をまとめることです。メタディスクリプションは表示できる文字数が限られています。ユーザーが思わずクリックしたくなるような内容にまとめるつもりで、記載するのが重要です。うまくまとめられれば、クリック率の向上に役立ちます。コンテンツを閲覧するメリットや、ユーザーのベネフィットを読みやすい形にまとめましょう。
また一部では「メタディスクリプションがサイト評価に直結しない」という説が流れていることもあります。たしかにSEOには関係しませんが、クリック率が変動します。設定しないデメリットのほうが大きいため、積極的に記載しておくのがおすすめです。
見出しタグの最適化
見出しタグは、<h1>や<h4>に見られるようなHTMLタグを指します。Webコンテンツ制作においては、必須といっても過言でないほど重要度が高い要素です。見出しがないコンテンツはクローラーから認識されにくいほか、ユーザーから見ても読みにくいといったデメリットがあります。
タグは<h1>から<h6>まで存在し、解説する内容の粒度によって使い分けるのが一般的です。例えば見出し全体のメッセージを<h2>タグで解説し、詳細を<h3>タグで説明するといった使い方をします。
ただし見出しタグの順番や使用回数においては、厳密な評価ルールが指定されていません。Googleのジョン・ミューラー氏は見出しタグについて、次のように説明しています。
見出しはコンテンツの文脈や構造を理解するのに少しだけ役立つが劇的な効果はない。
出典:YouTube
見出しが正しく使われてなくても、Googleはそれが致命的な問題とは認識しないし、アルゴリズムによって順位を下げるという事もない。
そもそもの意味で、H2の下にH3を配置するのが道理にかなっていると思うのであればそうしても良いし、そのためにウェブサイトのデザインをやり直す結果になってしまうのであれば、もっと他に集中すべき重要な点はたくさんあります。
W3Cのガイドラインに即した正しいコーディング
W3Cとは「World Wide Web Consortium」の略称で、Web業界の標準化を図る団体を指します。Web技術は近年急速に拡大・普及してきました。そのためシステムの仕様や、サービス規格が統一されていないケースも少なくありません。そうした背景があるため、Web界隈では次第に「互換性」を持つサービスが求められるようになりました。
そしてコンテンツ制作においても同じく、品質を一定に保つためのコーディング標準化が目指されるようになってきました。使用するブラウザや環境が異なっても、不具合が生じないサイトが高い評価を得るようになっています。
例えばガイドラインの一つには「利用者の間違いを防ぎ、修正を支援すること」といった内容の指南があります。具体的には次のような指示があるため、参考にしてみましょう。
3.3.3 エラー修正の提案: 入力エラーが自動的に検出され、修正方法を提案できる場合、その提案が利用者に提示される。ただし、セキュリティ又はコンテンツの目的を損なう場合は除く。 (レベル AA)
3.3.4 エラー回避 (法的、金融、データ) : 利用者にとって法律行為もしくは金融取引が生じる、利用者が制御可能なデータストレージシステム上のデータを変更もしくは削除する、又は利用者が試験の解答を送信するウェブページでは、次に挙げる事項のうち、少なくとも一つを満たしている: (レベル AA)
1.取消: 送信を取り消すことができる。
出典:Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0
2.チェック: 利用者が入力したデータの入力エラーがチェックされ、利用者には修正する機会が提供される。
3.確認: 送信を完了する前に、利用者が情報の見直し、確認及び修正をするメカニズムが利用できる。
作業によっては地味で細かいものがあるため、効果を実感しづらいかもしれません。しかしSEO対策としては大きな効果を持つものばかりです。自社サイトに不足する要素があれば、見つけ次第修正していくのをおすすめします。
オリジナル性の高い画像の使用
コンテンツの中で使用する画像や図表なども、SEO評価の対象になります。キーワード検索でヒットしなくとも、画像検索では評価の対象になるためです。
評価を高めるポイントは、画像のalt属性にあります。alt属性とは、画像のタグに入れ込める要素で、画像の描写や表示されるまでのテキスト文として利用できるものです。「代替テキスト」と呼ばれるケースもあります。さらに画像の横幅(width)や高さ(height)も記載しておくことで、読み込み速度が上昇するのも特徴です。
ただし注意点もあります。alt属性の省略や空欄を避けることです。実際にGoogleのジョン・ミューラー氏は自身のTwitterにて以下のように記載しています。
要約すると次のポイントにまとめられます。
- 代替テキストの追加は、Googleの画像検索に役立つ
- どの画像を読み込むのかが明確化され、取得にかかる時間が短縮される
指定の画像がどのような意味を持つのかだけでも記載しておけば、コンテンツやサイトの評価を高められます。
内部リンク
内部リンクとは、関連する情報や解説ページのURLを添付して、コンテンツ内でおすすめすることです。SEOの内部対策としては重要な意味を持つほか、ユーザー側も有益な情報にたどり着くまでの時間を短縮できます。そのほかにも、さまざまなメリットを持つのが特徴です。
- コンテンツの中で豊富な情報量を持つことで、評価されやすくなる
- クローラーがサイトを見つけやすくなる
一方で注意点としては、リンク先に変更があった場合には見直しが必要になることです。例えば関連コンテンツのURLが変更になったり削除されたりすると、遷移先でエラーメッセージが表示され、関連コンテンツが確認できないといった状況に陥ります。
そのような事態を防ぐためにも、関連コンテンツのURLに何らかの変更があった際には、適宜修正するように意識しましょう。
内部リンクのポイントに関しては、こちらの記事で解説しています。
内部リンクとは|SEOの効果を3つ説明!おすすめの設置場所も解説
対策③ユーザーエクスペリエンスの向上
ユーザーエクスペリエンスとは「ユーザーがサービスを通じて得られるさまざまな体験」のことです。具体的には、サービスの紹介プロモーションから購入に至るまでの一連の流れが該当します。そんなユーザーエクスペリエンスの向上には、以下のような課題が挙げられます。
- ページエクスペリエンスの改善
- ページスピードの改善
- モバイルフレンドリー
- 構造化マークアップの追加
ここではユーザーエクスペリエンスの向上に必要な要素を解説していきます。
ページエクスペリエンスの改善
課題の一つは、ページエクスペリエンスの改善です。具体的にはより使いやすく、わかりやすいコンテンツ・サイトを目指すという動きを指します。Googleは優れたページエクスペリエンスを提供する条件として、次の内容を提示しました。
ページの読み込み開始から 2.5 秒以内の表示
出典:グーグル検索セントラル「ページ エクスペリエンス シグナル」
初回入力までの遅延時間を短縮する
ページレイアウトが一定で、視覚的安定性が高いこと
Googleはすぐに表示されるページのほうが、より「ユーザーにとって有益である」と考えているわけですね。
また同じくGoogleは、ページエクスペリエンスについて次のようにも記載しています。
ページ エクスペリエンスは重要ですが、それでも Google は、ページ エクスペリエンスが劣っていても、全体的に価値の高い情報を含むページを上位にランキングするようにしています。つまり、いくらページ エクスペリエンスが優れていても、コンテンツが優れたページを上回ることはありません。ただし、関連性が同程度のページが多数存在する場合の検索ランキングにおいては、このページ エクスペリエンスが一段と重要になります。
出典:グーグル検索セントラル「ページ エクスペリエンスがランキングに与える影響について」
一部ではページエクスペリエンスはSEO評価に直結しないという見解もあります。しかしGoogleが発表している話を踏まえてコンテンツの総合的な評価を高めるなら、取り組んでおくべき課題の一つともいえるでしょう。
ページスピードの改善
ページの読み込み速度は、ユーザーの満足度に直結する重要な要素の一つです。ページの読み込み速度が遅いと、せっかく品質の高いコンテンツに仕上げていても離脱されてしまいます。そのためSEO対策の一環として取り組むのがおすすめです。
実際にGoogleの「ウェブマスター向けガイドライン」には次のように解説されています。
ページの読み込み時間を最適化します。表示の速いサイトはユーザーの満足度を高め、ウェブ全体の質を向上させます(特にインターネット接続速度が遅い場合)。PageSpeed Insights や Webpagetest.org などのツールを使用してページの読み込み速度をテストすることをおすすめします。
出典:ウェブマスター向けガイドライン
速度改善に関係するツールもすでに用意されているため、適宜テストしながら速度改善を測るようにしましょう。またページ速度向上の施策としては、ソースコードの簡略化や画像の軽量化などが挙げられます。読み込み時間が少なくなるように、小さなデータ量で運用できる方法を探すのがおすすめです。
ページスピードは「PageSpeed Insights」で確認できます。ただ、あくまでページスピードは「良質なコンテンツがあること」が大前提です。いくらページスピードを早めても、コンテンツの質が悪ければ評価されません。
モバイルフレンドリー
検索エンジンは、コンテンツやサイトがモバイル端末からのアクセスにも親切な「モバイルフレンドリー」であるかどうかをチェックしています。モバイルフレンドリーなサイトは、検索順位においても優遇しやすいといった傾向があるためです。
モバイルフレンドリーなサイトにするための工夫は、多く存在します。具体的には次に示す方法などが挙げられるでしょう。
- 文字が読みやすいサイズであること
- ビューポートを設定すること
- タップ要素をある程度離しておく
またコンテンツがモバイルフレンドリーかどうかを判定するサイトもあります。例えばGoogle Search Consoleが提供する「モバイルフレンドリー テスト」は、指定のURLがモバイルフレンドリーかどうかを判定してくれます。
特に問題なければ「このページはモバイル フレンドリーです」といった結果を表示するほか、改善策のヒントも提示してくれるため、積極的に活用しましょう。
構造化マークアップの追加
サイトのHTML情報を読み取る際、構造化マークアップされているサイトであれば、読み込みの最適化が可能になります。Googleのクローラーが通常のマークアップ状態よりも、構造化マークアップ状態を好む傾向にあるためです。両者には、記載方法について次のような違いがあります。
・通常マークアップの場合
<div>テスト</div>
・構造化マークアップの場合
<div itemscope itemtype=”URL”>
<span itemprop=”name”>テスト</span>
</div>
こうした構造化マークアップによって、各テキストにデータ上の意味を持たせられます。検索結果の精度にも大きく影響するのがポイントです。
対策④クロール頻度を上げる
SEO対策をするうえでは、クロールの頻度を高めることも選択肢に入れましょう。クローラーから見つけてもらいやすいサイトであれば、アルゴリズム上評価が高いということを意味するためです。具体的な対応策としては、次のようなものが挙げられます。
- XMLサイトマップの送信
- 定期的なクロールリクエスト
- 外部リンクの獲得
- ナビゲーションリンクの最適化
- 定期的なリライトや更新
ここではクロール頻度を高める方法を解説します。
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップとは、クローラー向けに作るサイトの全体像です。運営者やユーザーが確認できるHTMLサイトマップとは異なり、URLを見つけやすいように整備する目的で作ります。
作成方法は簡単で、ツールを利用するのが一般的です。例えば「sitemap.xml Editor」や「XML Sitemaps Generator」といった無料のXMLサイトマップ作成サービスがあります。またWordPressのプラグインを活用するのもおすすめです。
設定を決めるだけで導入できるものも用意されているため、サイトとの相性も考慮しつつ使いやすいものを選びましょう。
定期的なクロールリクエスト
サイト内で新しいコンテンツを作成した場合や修正・変更が入った場合には、クロールリクエストを実施しましょう。こちらからリクエストを送ることで、インデックスされるまでの時間を大幅に短縮できるケースがあるためです。
リクエストは、URL 検査ツールを利用して指定のURLを入力することで実行可能です。Googleの操作解説には次のように説明されています。
[インデックス登録をリクエスト]を選択します。このツールは、URL でライブテストを実行し、インデックスに明らかな問題がないかどうかを確認します。問題が検出されなければ、ページがインデックス登録のキューに追加されます。ページに問題が見つかった場合は、ページの修正を試みてください。
出典:グーグル検索セントラル「クロール リクエストの方法」
手順どおりに進めることで、スムーズなリクエストが実現するでしょう。
外部リンクの獲得
SEO対策には、第三者からの評価も重要です。外部リンクとしてコンテンツを共有してもらうことでサイトの信頼性も高まり、検索順位でも上位表示を狙えるようになります。具体的な外部リンクの取得方法としては次の3パターンを参考にしましょう。
- 自社サイトからのリンク共有
- ユーザーからのリンク共有
- SNSによる拡散
自社のコーポレートサイトや関連サイトによるリンク共有は、すぐに実行できる即効性のあるリンク獲得方法です。ただしスパムリンクと判断される可能性もあるため、実行する際には注意が必要です。サイトの信頼性や評価を考慮したうえで判断しましょう。
またユーザーからの共有には、ブログサイトからの共有やSNSによる共有があります。一方こちらもnofollowタグがついていることが多く、直接のSEO効果があるわけではないため注意しましょう。サイトの評価を高める一環として取り組むのがおすすめです。
外部リンクのポイントは以下の記事で詳しく解説しています。
SEOの外部リンクとは?すぐに実践できる内部・外部施策10選
ナビゲーションリンクの最適化
サイトの整備が進んできたら、ナビゲーションリンクの最適化を検討しましょう。ナビゲーションとは、サイトの案内装置のようなもので、指定したURLのリンクが設置されたナビゲーション状のバーです。弊社のサイトでいえば、この部分を意味します。
ナビゲーションバーを設置することでさまざまなメリットがあります。具体的には次のようなものが挙げられます。
- アクセス数の増加
- 関連ページのPV数が増える
- 検索エンジンからの評価が高まる
最も大きなメリットはアクセス数の増加です。ユーザー視点で考えると、サイトに訪問したときには目標となるページへの遷移を最優先に考えます。その際ナビゲーションバーが整備されていれば、自分でコンテンツを探す必要がなくなり便利です。
検索エンジン側でも、ユーザーファーストの意向を汲み取ってくれるため、自然とサイトの評価も高まっていきます。
定期的なリライトや更新
検索順位の向上が見られないときには、コンテンツの見直しが必要な場合もあります。運営が長期化するにつれ、Google Search Consoleで順位を確認した際、順位が落ちているページを見つけることも少なくありません。
その場合は、定期的なリライトやページの更新作業を実施しましょう。リライトに関しては対策キーワードのニーズを把握し直し、上位コンテンツとどのような差が生じているのかを細かくチェックします。ユーザーのニーズを満たすように修正し、再度検索順位が向上するのを待ちましょう。
SEOの禁止事項と注意点
SEO対策には、コンテンツの質を高める施策が多数存在する一方でタブーもあります。なかには知らず知らずのうちにペナルティの対象となる施策を実行してしまっているケースも。これから運用を始める方はもちろん、すでにサイト運営をしている方にも参考にしてほしい内容です。
- リンクの購入
- 隠しテキスト・隠しリンク
- クローキング
- 対策キーワードの乱用
- 重複コンテンツ
それぞれ順番に解説していきます。
これらの禁止事項に抵触してしまうと、Googleの評価が下がってしまいかねません。最悪の場合、Googleに表示されなくなる恐れもあるので気をつけてください。
リンクの購入
Googleが禁止している行為の一つに、リンク共有の購入があります。具体的には「月額3,000円で200サイトからのリンク共有を実行する」といった、金銭のやりとりが生じるリンク共有です。実際にGoogleは公式の発表で次のように説明しています。
一部の SEO やウェブサイトの所有者は、リンクの品質、ソース、自分のサイトに与える長期的な影響を無視して、PageRank を転送するリンクの売買を行っています。PageRank を転送するリンクの売買は、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に対する違反となり、検索結果におけるサイトのランキングに悪影響を与える可能性があります。
出典:グーグル検索セントラル「有料リンク」
リスクの高い施策を実行する前に、ガイドラインを遵守したリンク共有の方法を検討しましょう。
隠しテキスト・隠しリンク
隠しテキスト・隠しリンクとは、ユーザーからは見えないテキストとリンクを用意することを指します。それらをクローラーが認識できる形で準備しておくことにより、コンテンツ評価を高めるといった手法です。
以前のGoogleでは通用した手法ではありますが、現在はアップデートを重ねたこともあり、ペナルティの対象になりました。正攻法によるSEO対策ではないため、実施しないようにしましょう。
クローキング
クローキングは、ユーザー向けに最適化されたコンテンツとクローラー向けに最適化されたコンテンツを使い分けて検索上位を狙う手法です。
この手法の問題点は、ユーザー側で想定外のコンテンツが表示される恐れがあることです。Googleの公式ガイドラインでも、具体例が紹介されています。
検索エンジンには HTML テキストのページを表示し、人間のユーザーには画像のページを表示する。
出典:グーグル検索セントラル「クローキング」
ページをリクエストしたユーザー エージェントが人間のユーザーではなく検索エンジンである場合にのみ、ページにテキストやキーワードを挿入する。
さらにポイントを押さえていても、クローキングを疑われるケースがあります。例えばモバイルページとパソコン上でのページの表示内容が一致していないときです。同一URLで内容が異なればトラブルにつながる恐れもあります。コンテンツがクローキングに該当していないか、十分なチェックが必要です。
対策キーワードの乱用
コンテンツ内に入れる対策キーワードの頻度には注意しましょう。自然な文章の流れで対策キーワードが使われている場合は問題ありませんが、対策キーワードありきで書かれた不自然な文章が続くと、品質の低下を招きます。
しかしどの範囲からペナルティになるのか、判定が難しいと感じる方もいるでしょう。その場合は、対策キーワードですでに上位表示されている競合コンテンツを参考にしましょう。
上位サイトであれば検索エンジンから高い評価を得ているため、対策キーワード乱用防止の参考になります。
重複コンテンツ
重複コンテンツは、記事構成やテキストといったコンテンツの中身が盗作・コピーだと疑われているもの、重複しているものを指します。Googleの公式ガイドラインでは、次のように説明されているため、チェックしておきましょう。
一般に、重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、同じ言語の他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。
出典:グーグル検索セントラル「重複コンテンツの作成を避ける」
意図せずコンテンツが重複する場合もありますが、まずは「コピーを多用しない」「オリジナリティを意識する」といった制作の基本を見直すことが重要です。
まとめ
SEOで設定を考える際には、対策方法を知っておく必要があります。ペルソナの設定から対策キーワードの軸を絞り、具体的な施策へと移っていくのが一般的な流れです。
そしてSEO対策にはさまざまな手法がありますが、最も重要なのは「ユーザーファースト」なコンテンツを制作することです。実際にGoogleの公式ガイドラインでも同様の解説が記載されているため、コンテンツを作る際にはぜひ参考にしましょう。
一方でSEO対策としては、タブーと考えられている施策もあります。ペナルティの対象になると検索エンジンからの評価も下がり、上位表示が難しくなるため注意が必要です。
良質でオリジナリティ溢れるコンテンツを制作するためにも、ユーザーファーストを念頭に多種多様な施策にチャレンジしましょう。