企業がWEB集客を目的にブログを運営することが一般的となりました。しかし、日記のような記事をいくら書き続けても、すぐに以下のような課題に直面します。
- アクセスが全然増えない
- 来客や売上が増えた実感がない
- ブログに書くネタがない
上記のような全ての問題は、SEO対策の知識が無いことによって起きています。確かにブログを日記のように使う人も多いのですが、集客や広告といったビジネス上の恩恵を受けるために運営するのであれば、SEOの知識と戦略が必要となります。
本記事では、SEO初心者の企業ブログ担当者に向け、SEOの基本的な知識とすぐに始められる対策についてまとめま
そもそもSEOとは?
SEOとは、Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)の略称です。検索エンジンの検索結果画面において、より上位に表示されるよう自社ブログの内外を最適化する施策を総称して「SEO対策」といいます。
ブログ運営においてなぜSEO対策が重要なのか
すでに自社のファンとなっている顧客に向けて、「より自社のことを知ってもらおう」という目的でブログを運営するのであれば、SEOは不要です。しかし、ブログをきっかけに新規顧客を獲得したいのであれば、「自社のことを全く知らない人」に向けたブログを作っていく必要があります。
前述の通り、SEOは「検索結果画面の上位に表示されること」を目的としているため、成功すれば自社のことを知らない人たちがブログに訪れる導線が作れるのです。
なぜSEO対策していない日記ではダメなのか
前述したように、読者は「自社のことを知らないし、興味もない」という人を想定しています。検索ユーザーにとって「内輪ネタ」には何の価値もありません。私たち自身も、全く面識がない他人の日記を読む気にはなれないでしょう。
この発信者と読者の認識の違いが、日記記事が読まれない最たる理由なのです。
ブログが検索エンジンに評価される仕組み
では、検索エンジンはどのようなブログを評価しているのでしょうか?
私達自身もそうであるように、検索ユーザーは「解決したい悩みや疑問」があって検索をかけています。つまり、検索エンジンが評価するページは「検索したユーザーの疑問に応える有益なページ」ということになります。
検索ユーザーにとって有益なブログを作るには
日記記事は「書きたいこと、知らせたいこと」を出発点に記事を書き始めますが、まずはこの前提を「検索ユーザーが知りたいこと」に変えなければなりません。
実は、上記のような前提で記事を書き始めることで、意識せずとも具体的なSEO対策のスタートを切ることができているのです。これだけでは抽象的なので、次の項でさらに具体的な解説をしていきます。
簡単にできる基本的なSEO対策
まず理解すべきこととして、SEO対策には大きく3つの領域があります。
- SEO内部対策(サイト構造の最適化)
- SEO外部対策(外部からの評価、被リンク獲得)
- コンテンツ対策(価値ある内容の記事を作る)
この中で最も技術介入が少なく、すぐに取り組めるのが「コンテンツ対策」です。ここまでに検索エンジンが評価するのは「検索したユーザーの疑問に応えるページ」であるという話をしてきました。では、どうすればこのようなページが作れるでしょうか?
ブログSEOにおけるコンテンツ対策とは
具体的なプロセスは以下のようになります。
- 自社の商品、サービスを必要としている人の悩み、疑問を想像する
- その人達は「どのようなキーワード(単語)で検索するか」を考える
- 導き出されたキーワードを基に、1の解決策を記事にする
このように、目的から逆算した記事作りをすること検索ユーザーにとって有益なページが作れるのです。同時に、このキーワードを洗い出すことができるようになると、冒頭の課題であった「書くネタが無い」という問題は長期的に解決できます。
上位表示されるブログを目指すためのSEO対策
「良いコンテンツを作ること」が最良のSEO対策ではありますが、それだけでは不十分です。どんなに良いコンテンツであっても、ユーザーがサイト内を巡回しづらかったり、検索エンジンが構造を理解しづらい状態では上位表示に繋がりません。
ここではユーザーと検索エンジンにとってわかりやすいサイト構造に最適化する内部対策について5つの具体的な方法をご紹介します。
ブログのSEO内部対策1:XMLサイトマップ
XMLサイトマップとは、検索エンジンに自社ブログの全体構造を効率的かつ正確に伝えるための専用ファイルです。
難しそうな名前ですがやること自体は簡単で、外部ツールを使うことで自動生成できるのでご安心ください。
ブログのSEO内部対策2:タグの設定
ブログにおいて、まったく見出しがなくダラダラと書かれた長文は読む気になりませんし、検索エンジン側にもそれは伝わってしまいます。こうならないよう、読者と検索エンジンが理解しやすいページ構成にするため、タグは積極的に使うべきです。
タグとは、ブログのタイトルは「<h1>タイトル</h1>」と記述し、大見出しは「<h2>見出し</h2>」と記述する、といったシステム上のルールのようなものです。ブログサービスを使っている場合は、「html」を意識せずともシステムの裏側で勝手に記述されています。
ブログのSEO内部対策3:パンくずリストとサイトマップの設置
ここでいうサイトマップは先ほどの「XMLサイトマップ」のことではなく、ブログ全体の案内表示にあたるリンク集のことです。パンくずリストとは、「今自分がどの階層のページにいるのか」を示す、建物でいう「案内板」のようなものです。
たとえばあるサイトのページ上部に「TOP > 店舗一覧 > 東京都」といったリンクが設置されているのを見たことがあるかと思います。これがパンくずリストです。このような「案内板」を設置することで、ブログを訪れた読者や検索エンジンにとって「わかりやすい構造」となります。
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SEOで大事なパンくずリストとは?種類と特徴、重要性、設置方法、注意点などを解説
ブログのSEO内部対策4:内部リンクの設置
ブログに限らず、コンテンツSEOの鉄則は「1記事1テーマ」です。たとえば「新築 戸建て 相場」と検索したユーザーが知りたいことは、そのまま「新築戸建ての相場」です。関連情報として必要だからといって、住宅ローンや火災保険についてまで長々と書いてしまうと、元々知りたかった答えから遠ざかってしまい、結局読者はページを離れてしまいます。
このようなことにならないように、関連する情報はそれをテーマにした記事を別で作り、リンクで誘導してあげることで利便性が向上します。
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ブログのSEO内部対策5:SSLを設定する
SSLとはページの暗号化のことです。設定することでURLが「http」から「https」に変わり、URLの横に南京錠のマークが表示されるようになります。
ユーザー保護の観点から、ページを暗号化して個人情報などの流出リスクを下げることで、検索エンジンからの評価が上がります。
まとめ
企業ブログで一番多い失敗が「個人の日記ブログとの混同」です。日記としての使われ方が多いのでそのようなイメージでブログを捉えている人が多いのが実情ですが、ユーザーや検索エンジンからすればブログも「数あるWEBページの1つ」です。
ブログだからSEO対策が必要なのではなく、上位表示を目指す全てのWEBページにとって必要なのがSEO対策なので、ブログというよりは「WEBサイトを運営する」という認識に変えることがブログSEOの第一歩と言えるでしょう。