「ディスプレイ広告のクリック率が高いか低いかわからない」
「媒体ごとのクリック率の目安が知りたい」
広告が表示された回数に対し、何回クリックされたかを示すClick Through Rate(CTR)。日本語ではクリック率と呼ばれています。
ディスプレイ広告を運用する際、クリック率はどれくらいあれば効果があるといえるのでしょうか。本記事では、ディスプレイ広告のクリック率に関して、平均的な目安や数値を効果的に上げる方法についてわかりやすく解説していきます。
ディスプレイ広告のクリック率の平均はどのくらい?
WordStreamに公開されている業界別の平均クリック率のデータは下記の通りです。
- 教育:0.53%
- 不動産:1.08%
- 法律:0.59%
- テクノロジー:0.39%
- 雇用サービス:0.59%
出典:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]|WordStream
不動産業界を省き、ディスプレイ広告のクリック率の平均は0.5%~1%前後であることがわかります。つまり、多くのケースで1%を下回るということです。クリック率が1%を下回っているからといって、落ち込む必要はありません。
ディスプレイ広告で目指していきたい適切なクリック率の目安
ディスプレイ広告のクリック率の平均値は運用媒体によって異なります。
ディスプレイ広告の運用者が目指していきたいクリック率の目安について、媒体別ごとにご紹介します。
Google広告のディスプレイ広告の平均
Google広告のディスプレイ広告の平均クリック率は4~6%であるとWordStreamで報告されています。
Google広告のディスプレイ広告は業界別のクリック率の平均と比べると高い傾向にあるといえます。
Line広告の広告クリック率の平均
Line広告の平均クリック率は0.3%~1.5%程度といわれています。
公式なデータがないため、上記はあくまでもWebマーケティング経験者の間で広まっている目安です。クリエイティブの作成方法を見直せば、平均よりも高い数値を目指せるでしょう。
YouTubeの広告クリック率の平均
YouTube広告の平均クリック率は4.5%前後といわれています。
LINEと同様、公式データがないため、あくまで目安の数値です。
LINEと比べるとクリック率が高く、広告のジャンルによっては高い数値を目指せるでしょう。
ディスプレイ広告のクリック率が低い理由
ディスプレイ広告のクリック率が低くなる理由は下記の2つがあります。
- 【理由1】ユーザーへ正しくアプローチできていない
- 【理由2】広告表現が強すぎる
【理由1】ユーザーへ正しくアプローチできていない
ディスプレイ広告を運用しても、興味関心の高いユーザーへアプローチできなければ広告における費用対効果を高められません。たとえば、広告運用について勉強したい人に、「ライティングで稼ぐ方法を教えます!」とアピールしても、興味を持ってもらえることはないでしょう。
ユーザーへ正しくアプローチできなければ、ディスプレイ広告のクリック率の低下はもちろん、期待している広告効果も得られません。
【理由2】広告表現が強すぎる
どれだけ優れたコンテンツでも、広告表現が強すぎるとユーザーに怪しいと思われ避けられる傾向があります。せっかくユーザーへのアプローチ方法が正しくても、クリック率の低下につながります。
「だれでも簡単に~」「スキマ時間でできる~」「クリックひとつでできる~」といった、露骨な広告表現は使いすぎないようにしましょう。
ディスプレイ広告のクリック率を効果的に上げるコツ
ディスプレイ広告のクリック率は、次のコツを意識すると上げられます。
- アピール力の高い広告文を作成する
- 具体的なデータを入れる
- キーワードを見直す
- コンバージョンにつながる要素を入れる
- ターゲットを見直す
アピール力の高い広告文を作成する
ディスプレイ広告がクリックされるかどうかは、広告のアピール力によって変わってきます。そのため、ディスプレイ広告のクリック率が悪い場合は、ユーザーにとって魅力的でアピール力の高い広告文とは何かについて考えることが大切です。
具体的には下記のポイントを見直してみましょう。
- 漢字が多すぎないか
- 文字の大きさの強弱は適切か
- 言葉は最小限でわかりやすいか
具体的なデータを入れる
ディスプレイ広告を作成する場合は、具体的なデータを示しましょう。具体的な数値を示すことで、広告の内容に説得力がでるため、ユーザーが魅力を感じやすくなります。
たとえば、「高い顧客満足度を記録しました!」ではなく「顧客満足度98%」とデータを用いたほうが、現実的で魅力的に見えるでしょう。
キーワードを見直す
ユーザーはさまざまな商品を見比べて、自分に合ったものを選びたいと考えている可能性があります。そのため、ユーザーの心理に寄り添ったキーワードを設定しているか見直してみましょう。
たとえば、「商品名(サービス)+比較」というキーワードは、自分に合ったものを多数のものから選びたいと考えるユーザーに、効果的にアプローチできるキーワードとなります。
ユーザーの検索意図と異なるキーワードを設定しているとディスプレイ広告のクリック率が低くなるため注意が必要です。
コンバージョンにつながる要素を入れる
コンバージョンとは、サイト運用の目的とする行動をユーザーが起こした状態のことです。たとえば、商品やサービスの決済やメルマガの登録、資料請求によるお問い合わせなどが代表的なコンバージョンとなります。
メルマガ登録や資料請求をコンバージョンとする場合は、「今ならメルマガに無料登録できる!」や、「無料で資料請求しよう!」というように、コンバージョン要素を入れることで、広告効果を改善できます。
ターゲットを見直す
ディスプレイ広告のクリック率を上げるには、まずターゲットを見直すことが重要です。Google広告やYahoo!広告などには、高精度のターゲティング機能が備わっています。
広告の表示対象となるターゲット層を明確にすることで、ターゲット層に対してより適切な広告を配信することができるでしょう。例えばGoogle広告の場合、以下の設定ができます。
- 年齢
- 性別
- 世帯収入
- 趣味、興味関心など
このような配信設定を行い、ターゲット層にとって魅力的な広告を作成することで、クリック率を向上させることができます。
また、ターゲット層のニーズや課題に合わせたキャッチコピーやデザインを用いることも効果的です。ターゲットが何を求めているかを分析することで、より効果的な広告を制作することができます。
リマーケティング配信する
ディスプレイ広告のクリック率を上げるには、リマーケティング配信が有効です。リマーケティングは自社サービスに興味を持っているユーザーに広告配信できるため、クリック率の増加が見込めます。
特に、サービスのメリット訴求が重要です。リマーケティングでアプローチできるのは認知・未購買顧客だからです。リマーケティング配信を上手く活用し、より効果的な広告キャンペーンを展開しましょう。
まとめ
一般的にディスプレイ広告は、その広告の必要性が顕在化していない状態でユーザーにアプローチします。そのため、平均的なクリック率は低くなりがちで1%を下回ってしまうことは珍しくありません。
ディスプレイ広告のクリック率を高めるために、広告文やキーワード、コンバージョンに繋がる要素が入っているかを見直して、数値の改善を行ないましょう。