今や多くの人が利用し、生活の一部として広く浸透している「SNS(ソーシャルネットワークサービス)」ですが、ビジネス分野においても、SNSを活用してマーケティングを行う企業が多くなってきています。現在のWebマーケティングにおいて、SNSマーケティングやSMM(ソーシャルメディアマーケティング)が、代表的なツールとして主流になってきていることは間違いありません。
SNSマーケティングはどの企業でも始めやすいというメリットがある反面、結果として成果を上げるためには戦略的な運用が必須条件になってきます。
「自社でもSNSマーケティングを取り入れたい」
「SNSマーケティングで効率的に成果を出したい」
「自社をより宣伝したい」
など、SNSマーケティングを取り入れたいと考えていてもなかなか踏み出せない企業も多いはずです。
そこでこの記事では
- SNSマーケティングのメリット
- 効率的な戦略の立て方
- SNSマーケティングでの注意点
などを解説していきます。
SNSマーケティングを活用するべきメリット
SNSマーケティングを正しく活用することで多くのメリットを得ることができますが、どのようなメリットがあるのかしっかりと把握しておくことが大切です。
ここではSNSマーケティングを活用することで、得られるメリットのなかでも代表的な4つを紹介します。
企業や商品、サービスの認知度アップにつながる
SNSマーケティングの特徴は、不特定多数の人に対して同時に情報を発信できることが挙げられます。どんなに品質がいい商品やサービスであっても、知られなければ顧客を獲得することすら難しいです。そのため、不特定多数に対して、アピールできるツールは非常に重要になります。
今までの主流であったチラシやCM、広告などは認知度を広げるためには効果的でしたが、コスト面が高くなってしまうデメリットを持っていました。しかし、SNSマーケティングでは、コスト面を抑えながら数多くの人へアピールできる点が大きなメリットといえるでしょう。
また、SNSは他の媒体や広告と違って、身近な存在になりやすいことが特徴です。身近な存在になりやすいことが、商品やサービスの認知に役立っています。
集客につなげられる
SNSマーケティングは、見込み顧客にアピールしやすいメリットを持っていることが特徴です。
総務省によると、令和3年の時点で、10代以下から80代以上の幅広い年代で78.7％もの人がSNSを利用しています。SNSは生活の一部として幅広い年代から活用されていることもあって、多くの人とつながることが可能です。
幅広い年代で多くの人が活用しているSNSは、見込み顧客にアピールするための重要なツールといえるでしょう。
コミュニティの形成に役立つ
SNSは個人と企業が気軽にコミュニケーションが取れるツールのため、顧客エンゲージメントを強化することが可能です。顧客エンゲージメントとは、顧客と企業の親密度を表す表現となっています。
SNSを活用することで、従来のメディアでは形成できなかったコミュニティを作ることができ、より深い関係構築に役立たせることが可能です。ユーザー側からのアクションに対して、すぐに反応できることもSNSの大きな特徴となります。コミュニケーションが活発になれば、企業に対する親近感も増すことになるため、コミュニティの形成には欠かすことのできないツールといえるでしょう。
最新情報やサポート情報の発信が可能になる
新商品の情報やサービスの詳細など、さまざまな情報を発信する際に、ブログやプレスリリース、メルマガなどを活用する企業が多いです。しかし、従来の方法では、どうしても手間がかかってしまったり、タイムラグが発生してしまったりと課題点が多いという問題を持っています。
その反面、SNSでは企業が伝えたい情報をすぐに発信できる特徴を持っているため、タイムラグなしに顧客へと情報を提供することが可能です。
日にちや時間帯に関係なく、企業が発信したい情報をイメージのまま発信できることは、SNSの強みでもあります。また、動画や画像なども同時に発信できるため、バラエティ豊かな情報発信ができる点がSNSの大きなメリットといえるでしょう。
効果的なSNSマーケティング戦略の立て方
SNSマーケティングを活用するにあたって最大限の効果を発揮させるためにはどのような戦略を立てることがベストなのでしょうか。
ここでは、効果的な戦略の立て方を紹介します。
SNSマーケティングの目的や目標を決める
まずは、SNSマーケティングを行うにあたって目的や目標を設定することが必要です。SNSマーケティングを正しい方向に進めるためにも、明確で現実的に可能な目標を設定しましょう。
SNSマーケティングでは、「集客」「売上増加」「ブランディング」の3つを目標にすることが多いです。自社のレベルや目的に応じて優先度の高いものから、目標を設定するようにしましょう。
ターゲットを決める
SNSマーケティングを活用するにあたって、どのような層にアピールしていくのかターゲットを決める必要があります。
マーケティングで使われることが多い「ペルソナ」ほど細かく絞り込む必要はありません。細かく絞り込んでしまうと、多くの人に発信できるSNSの強みが薄れてしまうため、年代や性別など大まかな情報だけでターゲットを決めるようにしましょう。
ターゲットの設定は
- SNSに登録した理由は何なのか
- 何のSNSを見ることが多いのか
- いつSNSを開くのか
などをポイントにすることが大切です。
競合他社を調査する
自身のSNSだけに気を付けていればいいというわけではありません。
- 競合他社がSNSを運用しているのか
- どういった投稿を行っているのか
- 投稿する頻度はどのくらいか
- どんなコンセプトをもっているのか
などといった、競合他社の分析も非常に重要です。競合他社をリサーチすることで、今後どのような動きをしていけばいいのかが見えてきます。
他社の戦略を調査して自社アカウントのポジショニングに役立てるようにしましょう。
活用するSNSを選定する
設定したターゲットにとって親和性の低いSNSを選んでしまっては意味がありません。人によっては活用するSNSが異なるため、設定したターゲットがどのようなSNSを活用しているのか把握することが大切です。
発信したいコンテンツの形態が文字ベースか、写真や動画などが主流なのかで活用するSNSが変わってきます。ターゲットの年齢層や性別、居住エリア、趣味志向などを考えたうえで、運用するSNSを決めていきましょう。
KPIを設定する
目標や目的を達成するための数値的指標が「KPI」です。SNSのKPIには「定量的」「定性的」の2つの数値を設定するといいでしょう。「定量性」には以下のものがあります。
- フォロワー数
- インプレッション数
- コンバージョン数
- エンゲージメント数
- コンテンツの投稿数
「定性的」は以下になります。
- インフルエンサー
- 感情
- 言及
「定量的」と比べるとイメージしづらいですが、ユーザーが商品に対してどのような感情を持っているのか、どのような話をしているのかを分析することで、リアルな意見を得ることができます。
投稿スケジュールや投稿内容をする分析する
投稿する際の頻度も非常に重要です。運用当初はなるべく多めの頻度で投稿するとユーザーを集めやすくなります。目安としては1日に1回〜3回の投稿がベストです。内容としては、ユーザーの役に立ちそうな情報や興味を引くような情報を発信することが重要になります。宣伝ばかりでは、ユーザーに嫌悪感を与えてしまう可能性もあるため注意しましょう。
投稿したあとには、どのような反応があったのか、どういった投稿に反響があったのかを確認する必要があります。投稿内容を分析し、改善点が見えた際には次回の投稿に役立てることが重要です。
SNSマーケティング戦略を立てる際の注意ポイント
SNSマーケティングに取り組むにあたって、注意点も存在します。注意点を意識することでトラブルを防ぐことが可能になるので、注意するポイントを押さえておきましょう。
炎上に注意する
SNSは、拡散力が高いという特徴を持っていますが、その一方で炎上のリスクと隣り合わせでもあります。ユーザーの興味を引くための強い表現や不用意な発言によって、批判や非難を受けることも考えられます。炎上しないように投稿内容には細心の注意を払いましょう。
気を付けていても炎上してしまうことも考えられるので、炎上してしまったときのことを想定して、危機管理フローを構築しておくと安心です。
長期的な視点を持つ
SNSマーケティングは、比較的早めに効果が現れる手法ですが、アカウントの運用は長期的な視点が大切です。時間をかけて、ユーザーや顧客との信頼関係を築くことが必要になってきます。
急いで売上を伸ばそうと宣伝ばかりになってしまうと顧客離れにも繋がるため、長期的な視点で運用計画を立てることが重要です。時間をかけてフォロワーとの信頼関係を築いていきましょう。
SNSの選定を誤らない
活用するSNSの選定を間違えないことが大切です。ターゲットとなる年齢層や性別が利用していないSNSを選定しても意味がありません。必ずターゲット層がどういったSNSを利用しているのかリサーチするようにしましょう。
また、SNSによって特徴が大きく違います。企業のイメージと合わないSNSを選定しても効果を得ることは難しいため、イメージに合ったSNSを選定することが大切です。
「SNSの特徴」と「企業のイメージ」を考慮した選定が重要になります。
まとめ
この記事では、SNSマーケティングについてみていきました。
自社の商品やサービスをアピールするには、同時に多くの人へ発信できるSNSマーケティングが効果的です。SNSマーケティングを活用する際には、目的や目標、KPIなどをしっかりと決めることで効果はさらに高まります。
活用する際には、SNSの選定や活用する際の注意点などをしっかりと把握し、効果的な自社アピールを行っていきましょう。
