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SEOのドメインパワーとはなんなのか?確認方法や高める方法も詳しく解説

SEO対策を進める上で「ドメインパワー」というワードを耳にしたことがあるかもしれません。ドメインパワーとは、ドメインが検索エンジンからどれほど評価されているか示す指標のひとつです。一方でどのようにドメインパワーを強化するのが好ましいかわからないという方もいるでしょう。

そこでこの記事では、SEO対策におけるドメインパワーに関して解説します。ドメインパワーについて詳しく知りたい方や、これからサイトの権威性を高めようと考えているSEO担当者に役立つ内容です。

SEO対策におけるドメインパワーとは何か

ドメインパワーとは、SEO対策におけるドメインの相対的な強さを示すものです。ドメインパワーが強ければ強いほどサイトが評価されていることを意味するため、SEO対策のひとつとして注力する方も多い傾向にあります。

実際にドメインパワーが10のサイトとドメインパワーが50のサイトがあった場合、同じ品質のコンテンツを投稿すると、SEO評価に差が生じます。ドメインパワー50のサイトのほうが高評価を獲得し、上位表示される可能性も高まるためです。

ドメインパワーが強ければ、SEO対策ではひとつのアドバンテージになります。積極的にドメインパワーを強化して、SEO戦略を有利に進めましょう。

SEO評価にドメインパワーの強さは関係があるのか

SEO対策では、ドメインパワーの強さによって有利・不利が明確になります。しかしドメインパワーがどのような点でSEOに関係するのか、イメージが難しいという方もいるかもしれません。具体的には、以下のようなポイントを押さえておきましょう。

  • 検索上位の優先順位に関係する
  • クローラーからインデックスされる速度に関係する

ここではSEO評価におけるドメインパワーの強さについて解説します。

検索上位の優先順位に関係する

ドメインパワーが強ければ、SEOにおいて高評価を獲得しやすくなるのが特徴です。検索エンジンでは複数の評価基準にもとづき、サイトの権威性をドメインパワーという形で表現しています。

検索エンジンでは、ユーザーファーストが実現するように、品質の高いサイトを優先的に評価する傾向があります。したがってドメインパワーが強いサイトほどユーザーファーストを実現しやすく、価値が高いと認識されます。検索順位でも上位表示される可能性が大幅に高まるため、SEOで非常に有利といえるでしょう。

クローラーからインデックスされる速度に関係する

ドメインパワーはクローラーからのインデックス速度にも影響します。インデックスとは、クローラーからコンテンツをチェックしてもらい、検索エンジンのデータベースに登録することです。ドメインパワーが強いサイトほど、クローラーによるチェック頻度が向上します。

逆にドメインパワーが低いサイトは、クローラーの巡回頻度が少ない傾向にあります。クローラーからコンテンツをチェックしてもらえないとインデックスされにくくなり、結果的に上位表示も難しくなるため注意が必要です。

自分のサイトのドメインパワーを調べる方法

自社サイトのドメインパワーを調べる際には、ドメインパワー調査ツールを利用するのがおすすめです。それぞれ以下のようなツールを利用してドメインパワーの目安をチェックできます。

  • Moz Pro
  • パワーランクチェックツール
  • Ahrefs
  • Majestic

ここでは自社サイトにおけるドメインパワーの調査方法について紹介します。

Moz Pro

ドメインパワーをリサーチするツールのひとつに、Moz Proが挙げられます。Googleは数年前からページランクを非公開にしており、サイトの強さを実測値で比較できない仕様にしました。自社サイトのページランクが認識しづらいのはもちろん、競合サイトとの比較もしづらいという難点があります。

Moz Proを利用すると、ドメインパワーの目安となる被リンクチェックが可能になります。ツールでは1ヵ月無料のトライアル期間が設けられており、さまざまな機能を試せるのが特徴です。

パワーランクチェックツール

パワーランクチェックツールは、ドメインパワーのチェックに特化したツールです。指定したサイトのURLを入力するだけでチェックできるため、短時間でサイトのドメインパワーを確認したい場合に大変役立ちます

一方で1日に1回しかチェックできない点には注意が必要です。複数サイトを運営している場合、チェックするサイトをひとつに絞ってから利用しましょう。例えば3サイトを運営している企業であれば、曜日や経過日数によってチェックするタイミングをずらすのがおすすめです。

Ahrefs

Ahrefsは、ドメインパワーの調査に大変便利なツールであると同時に、被リンク数といった外部対策に欠かせない要素のチェックにも役立ちます。26.9兆のリンクデータと4020億のページURLによる圧倒的なデータベースで高精度なリサーチ結果が得られるという点で大きなメリットがあります。

細かい部分に至るまで情報収集を怠りたくない場合に大変便利です。利用プランは全部で4つ用意されており、最も安価なライトプランで月額99ドルから利用可能になっています。自社のサイト規模を考慮して、最適なプランを検討しましょう。

Majestic

Majesticは、SEO対策で欠かせない情報をチェックできる貴重な対策ツールのひとつです。特に被リンク解析に強みを持っており、独自指標にてドメインパワーの強さを計測しています。イギリス製のツールではありますが、日本語対応しているためはじめて対策ツールを利用する場合も安心です。そのほかの機能としては以下のようなものが挙げられます。

・サイトエクスプローラーツールで一番人気のウェブサイトを探す。
・Majestic キャンペーンでお気に入りサイトを追跡する。
・リンクコンテキストを利用して、自社や競合他社の近くにあるリンクを探す。
・すべてのサイトの上位被リンクを確認する。
・トピック、品質、言語、業界標準のさまざまな指標でフィルタリングする。
・ウェブサイトと URL のトップレベルの指標を比較する。
・競合他社のウェブサイトを見て、リンクの機会を探る。
・任意の 2 つのウェブサイト間の相互リンクを探す。

引用:Majestic BETA

総合的なSEO対策ツールとしても活躍するため、ドメインパワー強化のサポートツールとしても役立つでしょう。

強いドメインパワーの目安

ドメインパワーが強いサイトは、SEOにおいても有利で検索上位獲得のチャンスに恵まれやすくなります。しかしどの程度からドメインパワーが強いといえるのか、判断が難しいと感じる方もいるかもしれません。以下のポイントを参考にドメインパワーの強さの目安を把握しておきましょう

  • ドメインパワーは30〜50が平均値
  • 新規ドメインを取得すると0からのスタートになる

ここではドメインパワーの目安について解説します。

ドメインパワーは30〜50が平均値

ドメインパワーは、以下のような数値が目安となって強さを判定されています。

数値目安内容・効果
10未満サイト立ち上げ初期評価の対象になりづらい
10〜20初心者レベルスモールキーワードで評価されるようになる
20〜40中級者レベル上位表示記事が増えてくる
40〜60上級者レベル競合が強いキーワードでも上位表示が狙えるようになる
60以上SEOで極めて有利なレベルどのようなコンテンツでも上位が狙えるようになる
90以上GAFAレベル知名度が非常に高いプラットフォームのレベル世界的な認知度を誇る

ドメインパワーは、30〜50程度が平均値といわれています。まずは検索ボリュームが小さいキーワードで上位表示が狙えるレベルを目指しましょう。

新規ドメインを取得すると0からのスタートになる

新規でドメインを取得した場合、ドメインパワー0からスタートする可能性があります。取得してすぐの状態では、検索エンジンから評価されづらいため注意が必要です。そのためサイト設立初期から検索上位を狙っている場合は、長期的な目線でSEO戦略を構築する意識が欠かせません。

またドメイン名がドメインパワーに影響しないことも考慮が求められます。実際にGoogleのジョン・ミューラー氏は2018年に実施されたカンファレンスにて、ドメイン名がSEOに影響を与えないと明言しているためです。新規ドメインからドメインパワーを強化するのであれば、即効性のある手法よりも長期的な目線によるサイト運営を考える必要があるでしょう。

ドメインパワーを上げる方法とは

ドメインパワーを向上させるには、いくつか方法が確立しています。いずれもサイト立ち上げ初期から意識しておきたいポイントばかりのため、積極的に取り入れてサイト運営に活かしましょう。

  • サイトを長期間運営する
  • 外部からのアクセスを集める
  • 被リンク獲得を目指す
  • コンテンツの質を向上させる
  • 更新頻度を高める
  • サイトデザインの見直し
  • ドメインのSSL化

ここではドメインパワーを上げる方法について解説します。

サイトを長期間運営する

ドメインパワーは運営歴の長いドメインほど強い傾向があります。サイト内で投稿されているコンテンツ数や被リンク数などを、一朝一夕で量産するのは難しいためです。

実際にドメイン名が古いだけではSEOの評価には直結しません。サイト更新やコンテンツの修正といった定期的なメンテナンスが欠かせないのは明白です。まずは長期的に運営可能なメディアを構築するという意識を持ちましょう。

外部からのアクセスを集める

ドメインパワー強化の上では検索エンジンはもちろん、TwitterやFacebookといったSNSからの流入増加を意識しましょう。ユーザーからのアクセスを集められれば、サイトへの滞在時間も長くなりコンバージョンにつながる可能性も高まります。

ただしユーザーにとって価値のある情報を提供する前提で、アクセス数の獲得を考える必要があります。検索クエリやキーワードと関連性の高いコンテンツでユーザーの関心を引き寄せましょう。

被リンク獲得を目指す

被リンクを多く獲得できれば、ドメインパワーも向上しやすくなります。Googleが良質なサイトから被リンクを獲得している場合に、高評価をするアルゴリズムを採用しているためです。具体的な被リンクの獲得方法については、次のような手法をおすすめします。

  • プロフィールサイトを作る
  • ブログコミュニティへの登録
  • その他SNSなどへの登録
  • 相互リンク
  • 寄稿
  • 海外で話題の○○テクニック

ただし相互リンクには注意が必要です。意図的なリンクの送り合いが判明すると、逆に低評価の対象として扱われる恐れがあります。あくまでもユーザーに価値のある情報を提供した結果として獲得できる被リンクを集めましょう。

コンテンツの質を向上させる

サイトの運営歴にかかわらず、常に意識しておきたいのがコンテンツの質を高めることです。コンテンツの質が高ければ、検索エンジンから評価を獲得しやすくなるだけでなく、ユーザーからも支持されるようになります。結果的にサイト全体で評価が上がる場合も少なくないため、コンテンツ制作には十分な労力を割くのがおすすめです。

また運営歴が長くなりドメインパワーが向上してくると、SEOでも上位表示されやすくなってきます。コンテンツの品質をキープするだけで高いSEO効果が期待できるようになるでしょう。

更新頻度を高める

更新頻度を高めることも、ドメインパワーを強めるきっかけになります。SEOにおいては、サイトの更新頻度が直接順位に影響を及ぼすことはないと考えられています。しかしサイトの品質を一定に保つ上では、適度な更新が欠かせません

例えばサイトの分析ツールで修正点を明確にできる場合、修正点が判明した段階で即時更新作業に着手するのがおすすめです。タイトルの変更や内部リンクの最適化など、コンテンツの品質向上に関係することに加え、CVコンテンツの配置場所といったサイト全体に関係する更新作業も重要です。

サイトデザインの見直し

サイトデザインの見直しをすれば、ドメインパワーの向上につながる場合があります。配色や画像といったサイトの見た目そのものを変更するだけでは直接的な影響をもたらしませんが、サイトの利便性に関わるデザインを変更すれば、狙った効果が得られる場合も少なくありません。

実際にCVさせるためのリンクやボタンの配置を変更したり、目を引きやすい配色バランスに調整したりすると、サイトのユーザビリティが向上します。利便性が高いサイトはSEOでも評価されやすくなるため、間接的にドメインパワーの底上げにもつながるようになります。

ドメインのSSL化

ドメインをSSL化しておけば、サイトの信頼性向上につながり、ドメインパワーにも良い影響をもたらします。SSL化とは通信手段を暗号化することで、サイトのセキュリティを担保することです。

SSL化が実施されていないサイトでは、データの改ざんや情報漏洩のリスクが高い傾向にあり、検索エンジンやユーザーから敬遠されます。離脱率にもつながるため注意が必要です。ユーザーが安心してサイトの閲覧・商品の購入ができるようになるためにも、ドメインのSSL化は必須と考えておきましょう。

ドメインパワーが上がるまでの期間の目安

新規ドメインを取得した場合、ドメインパワーが上がるまでの期間は約3〜4ヵ月が目安といわれています。時間がかかる理由としては、サイトの構造が大きく変化するような変更を伴うケースがあるためです。例えばドメイン名の変更や、コンテンツファイル名の一括変更などが該当します。

一方でデータの引き継ぎに時間がかからない変更ばかりであれば、短時間でドメインパワーの数値が更新されることもあります。コンテンツテキストの一部変更やカテゴリの部分的な再編などは、比較的素早くデータを読み込んでくれるためです。

中古ドメインに変更しても大丈夫か

サイト運営時、ドメインパワーが強い状態でコンテンツ制作に集中したいと考えることがあるでしょう。即効性のある手段のひとつとして、中古ドメインへの変更を検討する方もいますが、実行に移す際には不安がつきまとうかもしれません。以下のような特徴を把握した上で、中古ドメインへ変更するかどうか判断しましょう。

  • 新規ドメインよりドメインパワーが強い場合がある
  • 検索エンジンから認識されている場合がある
  • 一定数の被リンクを獲得している場合がある
  • サイトの品質が低い場合は要注意

ここでは中古ドメインに変更する上でのリスクについて解説します。

新規ドメインよりドメインパワーが強い場合がある

中古ドメインは、新規ドメインよりドメインパワーが強いケースが少なくありません。すでに誰かが運営して手放したドメインの中には、ドメインパワーが強力でSEOに強みがあるものもそろっています。

すでにGoogleから一定の評価を獲得しているドメインであれば、コンテンツ制作に注力しながらサイト運営ができるようになります。ただしドメインパワーが強い中古ドメインであっても、確実にSEOで上位をキープできるという保証はありません。運営の中で定期的なサイトメンテナンスやコンテンツの更新が欠かせないという認識を持っておきましょう。

検索エンジンから認識されている場合がある

中古ドメインは、すでに検索エンジンから認識されているという点で有利です。新規ドメインを獲得してからサイト運営をはじめると、最初の数ヶ月〜半年は検索エンジンから認識されづらい「エイジングフィルター」と呼ばれる現象に見舞われる傾向にあります。

実際にGoogleのエンジニアの中にはエイジングフィルターに相当するアルゴリズムが存在するということも公言しています。ドメイン取得後、すぐ検索上位が狙えるドメインパワーが欲しいと考えている場合には、中古ドメインを取得するのも選択肢のひとつといえるでしょう。

一定数の被リンクを獲得している場合がある

中古ドメインには、一定の被リンク効果が見込める場合もあります。長期間運営されているドメインほど、多くのサイトやユーザーから被リンクを受けている可能性があるためです。

しかし被リンクの質が低い場合は注意が必要です。悪質なサイトからもらった被リンクや低品質なサイトからもらった被リンクでは、SEOにおける評価も上がらず、ドメインパワーが強い状態でサイト構築するのも難しくなると考えられます。中古ドメインを購入する場合は、過去にどのようなサイトから被リンクを受けていたかチェックするようにしましょう。

サイトの品質が低い場合は要注意

中古ドメインを購入する際の注意点として、過去にどのようなサイトを運営していたドメインかチェックすることが挙げられます。これまでに低品質なサイトを運営していたドメインの場合、それまでに受けてきたGoogleからの低評価を引き継いでしまう恐れがあるためです。

評価の低い中古ドメインを購入してしまうと、その後SEOで上位表示を狙いにくくなる可能性も考えられます。購入を検討する際は、事前リサーチを入念にしておきましょう。

ドメインパワーを上げる上での注意点

自社サイトを長期的に運営しようと検討するのであれば、ドメインパワーの強化は必須事項といっても過言ではありません。ただし次のような注意点もあるため、これからドメインパワーを強くしようとしている担当者はぜひチェックしておきましょう。

  • 高品質なコンテンツを量産するのが前提
  • 即効性のあるSEO対策とは限らない
  • ドメイン変更時のドメインパワーリセットに要注意

ここではドメインパワーを上げる際の注意点について解説します。

高品質なコンテンツを量産するのが前提

サイトに投稿するコンテンツは、できる限り品質にこだわりましょう。SEO対策における上位表示では、ドメインパワーの影響が大きいものの、コンテンツも高品質でなければなりません

ドメインパワーだけに注力しすぎるあまり、コンテンツ制作がおろそかにならない工夫が求められます。

即効性のあるSEO対策とは限らない

ドメインパワーの強化は、即効性のあるSEO対策とは限りません。ドメインパワーに効果のある施策を講じても、検索エンジンから評価を受けるには一定の時間がかかります。検索エンジンがサイトをクロールするまでの間、サイトデザインの構築やコンテンツ制作といった施策に作業を分散させましょう。

ドメイン変更時のドメインパワーリセットに要注意

ドメイン変更時には、ドメインパワーのリセットに注意しましょう。適切な手順に沿ってドメインを変更しなければ、サイトの評価を低下させかねません。以下の流れを意識して、慎重にドメインを変更しましょう。

  1. Google Search Consoleにサイトを登録する
  2. リダイレクト設定を欠かさず実施する
  3. ドメインの運用開始

まずはGoogle Search Consoleにサイトを登録して、新規サイトをインデックスさせないように設定します。続いて301リダイレクトを設定して、各ページを適切な形で転送処理できるようにしましょう。準備が整い次第、変更後のドメインを利用した運用を開始します。

まとめ

SEO対策においては、ドメインパワーが強いサイトほど検索上位に入る可能性も高くなります。ドメインパワーはサイトの権威性や信頼度を示す指標として扱われるため、サイトを運営する上では、気をつけておきたい数値のひとつです。

自分のサイトのドメインパワーを調べるには、ツールを使う方法があります。有料ツールが多い反面、無料トライアル期間を設けているものもあるため、積極的に活用しましょう。

ドメインパワーをあげる上での注意点としては、次のようなポイントが挙げられます。

  • 高品質なコンテンツを量産するのが前提
  • 即効性のあるSEO対策とは限らない
  • ドメイン変更時のドメインパワーリセットに要注意

それぞれ重要な要素になるため、欠かさずチェックしておきましょう。

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