「読まれているのに問い合わせが来ない」の正体
アクセス解析を見ると、記事は読まれている。滞在時間も悪くない。それなのに問い合わせが増えない。こうした状態はよくあります。
原因は記事の質ではなく、読者がいまどの段階にいるかを考えずに、すべての記事から同じ「お問い合わせ」ボタンに送っていることにあります。
読者は3つの段階に分かれる
検索して記事に辿り着いた人は、おおむね次のいずれかの段階にいます。
- 知りたい段階 ― 「AIで何ができるのか」を調べている。発注する気はまだない
- 比べている段階 ― 進め方や費用の相場を知りたい。複数社を検討中
- 決めたい段階 ― 条件がおおよそ固まり、相談相手を探している
「知りたい段階」の人に「お問い合わせ」を出しても押されません。その人に必要なのは、次に読むべき記事や、事例です。
段階ごとに、次の一歩を変える
知りたい段階の記事から
関連するコラム、用語の解説、導入事例へ送ります。ここでの目標は問い合わせではなく、2ページ目を読んでもらうことです。サイト内を回遊した人は、後日戻ってくる確率が上がります。
比べている段階の記事から
進め方のページ、よくある質問、料金の考え方へ送ります。この段階でもっとも強いのは「費用はどのくらいかかりますか?」に正面から答えているページです。相場が書かれていないサイトは、この段階で候補から外れます。
決めたい段階の記事から
ここで初めて問い合わせが効きます。ただし「お問い合わせ」という言葉はハードルが高く感じられます。「無料で相談する」「資料を請求する」のように、次に何が起きるかが分かる言葉にします。
記事の最後に置くもの
記事の末尾には、次の3つを並べておくと取りこぼしが減ります。
- 関連するコラム2本(まだ調べたい人向け)
- 関連するサービスページ1本(具体的に検討したい人向け)
- 相談の入口1つ(いま決めたい人向け)
すべての人に同じ出口を見せるのではなく、3つの出口を用意して選んでもらう。それだけで反応が変わります。
書く順番を変える
記事のテーマを決めるとき、検索ボリュームの大きい順に書きたくなります。ただし検索数が多いキーワードほど「知りたい段階」の人が多く、問い合わせからは遠い位置にあります。
先に書くべきは、検索数は少なくても「比べている段階」「決めたい段階」の言葉です。「費用」「相場」「比較」「事例」「導入の流れ」といった言葉を含む検索は、数は少なくても成約に近い場所にあります。
まとめ
コンテンツと成果がつながらないのは、記事の質ではなく導線の問題であることが多いものです。読者の段階を3つに分け、それぞれに違う次の一歩を用意する。記事を増やす前に、いまある記事の出口を見直すほうが早く効きます。